クラウドERPからはじめる中小企業のDX
〜なぜ基幹系システムの強化が将来へつながる投資となるのか 〜

 2020.11.25  クラウドERP実践ポータル

[E-Book]データ主導の意思決定に勇気を持ち続ける

中小企業にとってのDX(デジタルトランスフォーメーション)は、“コロナ禍における場当たり的なリモートアクセス”などではなく、将来にわたって組織が成長していく力となるものであるべきです。そのためには、まずはしっかりとした経営基盤を確立し、効率的な業務環境を整備することから始めましょう。つまり「基幹系情報システム(ERP)のDX」が、まず注力すべき取り組みなのです。

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 多くの企業が「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に注目し、大きな価値を得ようと何らかの取り組みを開始していることでしょう。しかし、これまでのデジタル化とは何が違うのか、どのように考えればよいのか、はっきりと答えられない読者もいるのではないでしょうか。

 これまでも私たちは、さまざまなデジタルツールを使い、業務・ビジネスのシステム化を進めてきました。オフィスソフトウェアを使いこなして多彩なドキュメントを作り、メールやチャットなどで密なコミュニケーションを実現し、ビジネスデータはファイルサーバーに保管しています。すでに企業は、可能なかぎりデジタルシステムを採り入れて、利用し続けているのです。

 DXと言われて、すぐに思いつくであろう取り組みの1つが「テレワーク」です。例えば、自宅からVPNでアクセスすれば、安全なリモートワークが実現できます。インターネットストレージにデータを格納すれば、ファイルサーバーよりも簡単に情報共有が行えます。また、Web会議システムを導入すれば会社にいるかのようなミーティングも行えます。2020年に新型コロナウイルス感染症が蔓延したのち、テレワークの需要が急激に伸び、こうした取り組みを積極的に進めた組織が成功例として取り上げられています。この流行は長く続き、テレワークがあたりまえとなる可能性も高いことでしょう。

 しかし、これらは現状の代替にすぎません。コロナ禍によって従来の業務手法が難しくなったために、やむなくテレワーク環境を整えたというだけなのです。新たな価値を得ようという目的はなく、根本的な業務効率化の発想もありません。コロナ禍がすぎれば、元のオフィスワークに戻るだけです。テレワークを推進するのであれば、コロナ禍のあとにも有効な効果を求めていくことが重要です。一時しのぎの対策ではなく、将来につながる投資を行うべきなのです。

 その意味でDXは、自社の抱える悩みを解決するものであることが望ましいと言えます。ヒトに依存した手作業が多く、あらゆる業務が長時間かかってはいないでしょうか。複数の業務プロセスがなかなかかみ合わず、どこに問題があるのか悩んでいる責任者は多いはずです。システムごとにレポートが出力されるため、情報の取りまとめに苦慮している経営層もいることでしょう。

 もし真のテレワークを実現したいのであれば、そもそも手作業をなくし、業務プロセスをテレワーク向けに最適化して、リモートで経営情報へアクセスできることが必要です。

 自社の考えるDXのゴールは何か、どうなりたいのか・どんな理想像を描いているのかをはっきりする必要があります。仮に“組織が健全に成長し続ける”という目標があっても、闇雲にITを積み上げるだけで到達することはできません。まず、さまざまな企業活動を支える芯のとおった「基幹系情報システム(ERP)」を持つこと、ERPのDXから始めることが重要です。

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少人数だからいらない?ERPのDXは中小企業にこそ必要

 “ERPのDX”に取り組むとき、特に有効なのがクラウドサービスです。オンプレミスシステムと比較して、安価な利用料で、ITに不慣れでも使いこなすことができ、運用管理の負担も大幅に軽減されます。特にERPは大がかりなシステムになりがちですから、トータルコストの削減効果は大いに期待できます。

 特に小規模な組織において、「少人数だからなくても問題なくビジネスを回せる。ERPのような複雑なシステムは必要ない」という意見が出ることもあります。しかし、ウィズコロナ/アフターコロナにおいて、その考えは通用しません。スタッフは遠隔地におり、こまごまとしたことを聞くにも電話やメールが必要です。従来どおりの手作業は、在宅勤務でも可能でしょうか。ハンコを押すためだけに出社するのでしょうか、FAXを受け取る業務のためだけに出社手当を出すのでしょうか。働き方を変えるために、今こそ投資が必要なのです。

 そして、いかに小さな企業でも膨大なデータを取り扱うことになります。手作業はできませんから、契約書などはPDFファイルとして保管し、契約情報もデータベースで管理する必要があります。単なる“リモートアクセス”では、これらの複合的な情報へすばやくアクセスすることが紙書類以上に難しくなります。契約データと契約書(ファイル)とが適切に連携され、必要なときにすばやくアクセスできることが必要です。

 そこでオススメしたいのが、クラウドERPOracle NetSuiteです。クラウドサービスのため低コストで導入でき、運用管理の負担も小さく済みます。その昔、大企業でなければ導入・運用できなかったERPを、どんな企業でも手軽に利用できるのです。

 NetSuiteには、注文管理/在庫管理/出荷管理/購買管理/買掛・売掛管理、工程管理、CRM、需要予測、固定資産管理、経費精算など、ERPとして必要な機能がそろっています。誕生してから20年、さまざまな業界のベストプラクティスが蓄積されており、それらの知見を簡単に活用することができます。

 NetSuite上には、さまざまなビジネスデータが“ひとまとまり”になっていますので、そこにアクセスすれば必要な情報がいつでも取り出せます。Webブラウザやモバイルアプリに対応しているため、端末とインターネットがあれば、自宅でもカフェでもオフィスでもどこでも業務を遂行できます。つまり、コロナ禍でもアフターコロナでも、柔軟な働き方を担保できるのです。一過的なものではなく、恒常的な効果を得られる仕組みなのです。

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NetSuiteで登る成長へのステップ

 ERPのDXは、“ERPを導入するためのもの”ではありません。ERPを導入・改革することで、新しい競争力を得ること、企業として成長することが目標です。NetSuiteを導入したからといって、急に組織が育ち、市場優位性が生まれるわけではありません。自社の状況に合わせてステップを踏んで、段階的に成長していくことが重要です。

 オラクルの提供する「NetSuite SuiteSuccess」は、この成長へのステップを支えるものです。たとえば、土台となるERPを“確立”したのち、ワークフローの見直しや適用範囲の拡大を経て“上昇”し、プロジェクト管理や統合型eコマースなどへの“展開”を図ります。財務計画や分析などへの適用を“加速”して、統合型マーケティングを確立して市場“優位”性を獲得する──といった具合です。この土台の確立にNetSuiteは大いに有効です。

 NetSuiteには20年の歴史があり、さまざまな業界のERP導入ノウハウを蓄積されており、導入方法論としてまとめています。このノウハウはプリセットとして活用できるように準備されています。プリセットを活用することで、組織によってはたった45日間で導入することもでき、プロジェクトリスクは大幅に軽減されます。もちろん月額費用も初期費用込みの20万円台と格安で、キャッシュフローの負担を最小限にとどめます。

 もちろん、独自の仕様で運用してきた組織にとって、プリセット仕様の活用に懸念を抱くこともあるでしょう。しかし、こだわるべきは情報・項目であって、体裁・デザインではないはずです。NetSuiteはカスタマイズ性にも富んでおり、たいていはマイナーチェンジのみで既存のデータをすべて移植することが可能です。

 土台が確立されたのちも、NetSuiteは企業の成長に合わせて進化していきます。SuiteCloudを用いれば、ビジネスニーズに合わせてアプリケーションを開発できます。クラウドサービスですから海外展開も容易で、200通貨・27言語・100国税制に対応します。会計業務/流通・生産管理/販売管理・店舗管理などの機能連携も容易です。

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集約された情報を簡単に使えることが中小企業が目指すべきDX

 NetSuiteに蓄積されたデータは、適切なアクセス制御を施して、すべてのプレイヤーに必要なデータを提供する情報基盤となります。具体的には、人事階層・業務権限・所属会社といった情報を組み合わせてアクセスを制御できます。

 そして、各プレイヤーに必要なデータは、ダッシュボードとして設定することも可能です。マーケティング部門向け、営業部門向け、カスタマーサポート向け、経理部門向けなど、さまざまなプレイヤーへリアルタイムに情報を可視化して提供します。ダッシュボードで全体を把握したのちには、ドリルダウンして詳細もチェックできます。さまざまなダッシュボードがプリセットとして用意されており、特別な設定不要ですぐに使えますし、新しいボードも直感的な操作で追加できます。膨大で急速に流れていく情報も、簡単に管理して、関連性を把握することができます。クラウドネイティブなNetSuiteであれば、特別な教育も不要です。

 NetSuiteでは、顧客情報を含むさまざまな関連情報が一元管理されています。そのため例えば、顧客ごとにビジネス活動をダッシュボード化することすら可能です。上長への報告はリンクで共有できますし、その場でPDF化して顧客へレポートとして提出してもよいでしょう。

 この情報の集約が、特に小規模な企業にとって大きな力となります。一元管理された情報へ簡単にアクセスして、ダッシュボードで全体を把握できます。自動的にレポートが出力され、組織特有のワークフローにも対応できます。つまり、これまで細々と手作業で情報を集めて、レポートを書き、上長のハンコをもらっていたというタスクが、大幅に省力化できるのです。めんどうなタスクにかかる時間が減るため、本来の業務に注力できます。

 これこそが「DX」なのです。人材不足に悩む中小企業も、現在の体制のまま最大のパフォーマンスを発揮できます。芯を固めるからこそ、枝葉を広げることができるのです。コロナ禍においても、アフターコロナとなっても、この効果が減ずることはありません。

 NetSuiteは、時代とニーズに合わせて進化し続けるクラウドサービスです。できることはどんどん増えていきます。オラクルでは、直に触れるハンズオンセミナーや特有の話が聞ける特定業種向けセミナーも随時開催していますので、ぜひ参加してNetSuiteを知ってください。

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