人工知能・機械学習は私たちの業務にどのように貢献するのか?

 2018.11.16  クラウドERP編集部

本稿では「人工知能ってなに?」「機械学習ってなに?」「私たちの業務にどう関係があるの?」という、今さら人には聞けない素朴な疑問を解消していきたいと思います。

人工知能ってなに?- WHAT IS ARTIFICIAL INTELLIGENCE? -

人工知能は英語で「ARTIFICIAL INTELLIGENCE(AI)」といいます。

皆さんは、人工知能やAIと聞いたら何を思い浮かべますか?2001年にヒットしたスティーブン・スピルバーグ監督の映画『AI』に登場する、ハーレイ・ジョエル・オスメント演じる人間の心を持った少年型ロボットでしょうか?あるいは、商業施設等でよく見かけるSoftbankが開発した人型ロボットのPepper(ペッパー)でしょうか?

これは、どちらを思い浮かべたとしても正解です。ただし、現在多方面で活躍している人工知能のすべてはこれらのイメージとかけ離れています。

人工知能研究の第一人者であるジョン・マッカーシー教授は「WHAT IS ARTIFICIAL INTELLIGENCE?」というFAQサイトには、人工知能を次のように定義しました。

“It is the science and engineering of making intelligent machines, especially intelligent computer programs. It is related to the similar task of using computers to understand human intelligence, but AI does not have to confine itself to methods that are biologically observable.(知的な機械、特に、知的なコンピュータプログラムを作る科学と技術です。人の知能を理解するためにコンピュータを使うことと関係がありますが、自然界の生物が行っている知的手段だけに研究対象を限定することはありません。)”

簡単にまとめると、人工知能は人間の知能を模倣するために作られるコンピュータではあるものの、必ずしも人間的行動を模倣するようなコンピュータだけが人工知能ではなく、むしろほとんどの人工知能は特定の分野に特化したコンピュータを指します。

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たとえば皆さんが普段使用しているキーボード。これを使用するためには専用のアプリケーションが必要であり、そこには少なからず人工知能が搭載されています。キーボードを使用している最中に変換候補や予測変換が表示されるとき、その配列が度々変わっていることに気づいたでしょうか?これはちょっとした人工知能で、ユーザーが入力した内容を学習し、よく変換される文字を上位にもってきているのです。

これは人間と心を通わせたり、会話を行うような人工知能ではありませんが、キーボードを利用した業務の利便性を向上させていることは確実です。このように特定の作業における一部または全部を自動化したり、利便性を向上するのが一般的な人工知能だと言えます。

人工知能はなぜ注目されているの?

人工知能が実用的になったのはごく最近のことで、以前まで人工知能という研究分野は成長の見込みがないと判断されていることが多かったものです。しかし、ある人工知能が世間に衝撃を与えてから、人工知能への注目度が一気に高まります。それがGoogleの「猫を判別する人工知能」です。

Googleが開発した人工知能は2012年、人間が明示的に教えることなく人工知能自ら「猫を猫だと判断した」と発表しました(2012年にAIの歴史が動いた!ついに猫認識に成功した「Googleの猫」)。この発表を聞いた人工知能開発者やその他多くの人が大きな衝撃を受けたことでしょう。今でこそ人工知能が画像認識や音声認識といった仕事をこなすことは当たり前ですし、当時も少なからずそうした技術が存在していました。

しかしその中で「人工知能自ら学んだ」という結果は非常に大きなインパクトをもたらしています。この発表を口火に、世間の人工知能への注目や研究は劇的に深まったのではないかと思います。

もちろんこうした発表だけが今日の人工知能ブームを作っているわけではありません。人工知能がかなり実用的な段階に入り、すでに人工知能を活用した先進的事例も登場し、投資対効果が見込まれるようになったのも要因の1つです。

機械学習ってなに?

機械学習は人工知能研究分野の1つです。機械学習の第一人者である米国の計算機科学者アーサー・サミュエルは機械学習を以下のように定義しています。

明示的にプログラムしなくても学習する能力をコンピュータに与える研究分野

さらに掘り下げて説明すると、機械学習は人間が行う物体の認識や事象のグループ分けといった作業を、大量のデータを取り込んで繰り返し学習することで身に付けていきます。これを実現するためには“教師あり学習”と、“教師なし学習”という2通りの学習方法に取り組んでいきます。

教師あり学習

人工知能に与えるデータの中に、そのデータの内容を示すための答え(タグ)を付けた状態で大量のデータを読み込ませ、データの分類精度を高めていく方法を教師あり学習と呼びます。たとえば、人工知能が何も学習していない段階から犬の写真を見せても、それを「猫だ」と判断することは不可能です。そこで、大量の犬の画像データにそれぞれ「これは猫です」というタグを付与した上で人工知能にそれを与えます。そうすると人工知能は大量の画像データの中から猫の特徴を自ら学習していきます。最終的には種の違いも含めて「これは猫だ」と判断できるようになります。

教師なし学習

教師あり学習と違って、教師なし学習ではデータにタグを付けません。つまり人工知能自ら大量のデータから関連性を見つけ出し、特徴を理解し、その規則性を学ぶという学習方法です。教師なし学習には正解と不正解が無いため、教師あり学習で行う「これは犬だ」といった判断には向きません。何に活用するかというと、ECサイトにおいてユーザーごとに異なる表示をするレコメンド機能や、あるいは転記予測等です。教師なし学習は何を基準にするかによって導き出される答えが違うため、開発者の技量が重要視されます。

人工知能をビジネスに取り入れるとどうなる?

一般的なソフトウェアでちょっとした人工知能が搭載されているものが会計ソフトです。特にクラウドタイプの会計ソフトには簡単記帳機能が備わっているので、ネットバンキングの明細からデータを取り込んで仕訳作業を実行したりできます。この事例のように、人工知能をビジネスに取り入れて実行できることは高い生産性を意味します。

近年特に注目されているのが人工知能とERPの組み合わせです。上記のようなERPの会計モジュールでのAI活用は同じですが、企業のあらゆるデータを統合して管理するERPでは、そのデータを活用できるAIが効果を発揮します。なぜならAIはデータがないと成り立たない側面があるからです。

このように、人工知能がERPにもたらすメリットは多く、それによってこれまでより早いスピードでビジネスを遂行できるようになるだけでなく、人間では気づかなかったような事象を確認できるようになります。

人工知能の今後に注目!

人工知能は今後も技術革新が続き、数年後には人間のように話すロボットが誕生してもおかしくないでしょう。これまで人工知能について深く知らなかったという方は、この機会に人工知能のトレンドを追ってみてはいかがでしょうか?

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