クラウドERP時代のコンサルティングスキル養成講座:優秀なコンサルタントになるための提言

 2016.02.12  ネットスイート株式会社 海老原 善健 氏

グローバル標準のクラウドERP

第一線の業務コンサルタントが歩んできた道

ここからの話は私が関わってきている業務システム、ERP,CRMに関わる方や関わろうという方向けに呟いています。現在、その分野に関わっている方々には当たり前で特に指摘されなくても十分なことだと思います。

既に一線で活躍されている方に、「どうやって勉強したのですか?」「何を読んだらいいのですか?」と質問をしてすぐに回答が出てくるというのは非常に珍しいことです。

なぜ、それが難しいのか?それは試行錯誤を行って、紆余曲折があって失敗をして辿り着いたのが今の状況だからです。確かに様々な本を読んでいろんな話を聴いてきました。ただ、それは必要な状況に陥った時に適切なものを読んだだけで、質問をしている方に適切ではない場合がおおいです。

またその情報だけでは不十分で、それだけを理解してもそれ程の効力を発揮しないということがおおいでしょう。
今の業務システムを取り巻く状況を考えると、今の一線で活躍しているコンサルタントがルーキーであった状況とは大きく異なっています。

当時はまだITを取り巻く環境が今程進んではいませんでした。個人所有の携帯電話を持っている人は少なく、インターネットはともかくパソコン通信も趣味の世界でした。当然、仕事の中にコンピューターが入っていることも少なく精々あっても契約書や資料を作成するためのワープロがある位でした。

それでも今の会社と殆ど変わらない業務を行っていました。ただ、スピードが今程早くは無かったのです。社会全体のペースが遅かったので、それが普通でした。通販で注文して翌日に届くなど、ガソリンスタンドに灯油を注文することや酒屋にビールを配達してもらう以外には考えたこともありませんでした。

その中で会社員は工夫をしました。出来るだけ余計な費用をかけずにものを生み出す、サービスを生み出す、付加価値を作る。製造現場で見られる「カイゼン」運動、効率化、それらを推し進めることとにより周囲との競争を生き抜く企業がありました。効率ではなく、質、付加価値を提供することによって生き抜く企業がありました。

NetSuite SuiteSuccess 新登場!!

近年、日本流のビジネスモデルを採用して急成長を行う海外の企業の話を聞いたことがあると思います。それは当然の話で、答えを知って質問に答える様なことだからです。ただ、覚えるのも難しいですから、それなりの苦労はあります。

様々な企業がそれぞれの仕事のやり方を持っています。起業以来脈々と受け継がれてきた業務には歴史があり、意味があります。コンサルタントはその業務を理解し、歴史を尊重し、新しい風を提案し、説得して導入後には結果を残す必要があります。例えいくら革新的な解決策を提示しても顧客が納得しなければその解決策は陽の目を見ることはありません。

何故一線で活躍するコンサルタントはそこを突破できるのか?

それは、企業の業務の流れを理解し、明確に説明でき、それに絡む法律や習慣を熟知して一度自分の中で消化できるからです。その後、自分が提供できる解決策を顧客にあった形で提示でき将来像を顧客に説明し将来に希望を持たせることができるからです。
いま、顧客企業が業務改善を行うということは、企業が積み上げてきた業務の流れが間違っていたという事でしょうか?

間違ってはいなかったのです。ただ、周囲のスピードに乗る事が出来なくなっているだけなのです。

近年のデバイスの進化、システムの進化に伴い情報量は圧倒的に増えています。ネットワークの広がりによって世界が狭くなっています。

手作業に近いペースで仕事をしている場合、たとえばすり鉢ではなくフードプロセッサーで料理を作ると非常に効率的で疲れは軽減しますがそのペースに合わせて全ての調理工程を速くすると無理があります。確かにたくさんの料理を提供することができますが、焼く場所などの場所の確保や人材確保、原材料の購入や保管スペース、販売ルートや販売人員の確保。部分最適化を図ると、企業全体の成長も経営層は考え始めてしまうのです。企業の部分部分を効率化していくとどこかで歪んでしまうのです。

お金を掛けているのに業績が上向かない、却って設備投資を行った分だけ経営を圧迫してしまう等、理由がわからない不満が出てくるのです。

この時になって初めてコンサルタントの助けが必要と考えられることが多い様です。

既に自分たちでできる事の試行錯誤は終わっています。苦労もしましたし、工夫もしました。手をかけている分、使い勝手が悪くても、効率が悪くても文句は言っていても執着心はあります。愛情もあります。

そこに乗り込んだコンサルタントが旧システムに敬意を表さず行動をしてしまったら、どのように相手は考えるでしょうか?ひょっとしたら話し相手が旧システムを創り上げた担当者かもしれません。

あなたが先ず考えるべきことは、どのような経緯でこのシステムが構築されてきたのか、どの様に工夫されてきたのかを教えてもらい、理解することです。それと共に業務の目標とシステムの現在、そして将来像を共有する事です。そのあとで、自分が提供できる解決策で実現できるゴールを提示して、顧客のゴールと擦り合わせをしていきます。

無碍に自分の知識や解決策を顧客に提示しても、顧客はあなたをパートナーとして見てはくれません。
顧客を理解して、一緒に考える姿勢を示さなくてはただの連絡先、数多の中の一枚の名刺になってしまいます。

[SMART_CONTENT]

現場コンサルタント教育講師がすすめる、スキルアップへの提言:

これからコンサルタントを目指すときに必要なものとして取り扱う製品知識は必要ですが、それと同じくらい業務知識は必要です。どのような業務構成になっているのか?法律の制限はあるのか?商習慣があるのか?その業界で最近話題になっている事は何か?
特定の顧客にアプローチするときは、売上規模や商品、サービスの内容とその価格。業界内での位置。自分が考える業務フローなど準備しておく資料は山ほどあります。

企業名を聞いて数日後にはしっかりとその会社を分析してその内容を記憶しておく作業、その積み重ねが一線で働くコンサルタントになる為の第一歩であると私は考えます。

著者情報

<a class=ネットスイート株式会社 トレーニング本部 シニアインストラクター 海老原 善健" width="166" height="191" style="margin: 0px 0px 10px 10px; float: right;" data-pagespeed-url-hash="2305908820" onload="pagespeed.CriticalImages.checkImageForCriticality(this);">海老原 善健 氏
(ネットスイート株式会社 シニアインストラクター)

テクニカルサポートのアナリストとして長年日本オラクル株式会社に従事。その後日本ピープルソフト株式会社へ移りシニアインストラクタとして活躍。企業買収により日本オラクルに復帰後はシニアインストラクタとして数多くの技術者へのトレーニングプログラムを実施する。企業システムを全体像で捉え、的確でわかり易いインストラクションを行うことで定評がある。ガジェット好き。

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