ECサイト構築におけるクラウドとオンプレミス

 2018.01.05  クラウドERP編集部

ECサイトを構築するにあたって、その方法は大まかに分けて2つあります。一つは、クラウドサービスを契約し、ECサイトを構築する方法。もう一つは、システムを自社導入してECサイトを構築する方法です。ちなみに大規模ECサイトでない限りフルスクラッチ開発を行う企業はほぼいないので、ここでは除外します。

いわゆるクラウドとオンプレミスという2つのECサイト構築形態。自社にとって、最適な形態とはなんでしょうか?

今回はクラウドとオンプレミスそれぞれの特徴を、メリット・デメリットについて紹介します。

クラウドとオンプレミス、それぞれの特徴

まずクラウドというのは、インターネットを介して提供されるサービスの総称です。話の内容によっては、インターネット空間そのものを指す場合もあります。ここでは「クラウド=インターネットを介したサービス」とご理解ください。

皆さんは、GmailやYahoo!メールといったメールサービスや、Dropboxなどのオンラインストレージを利用したことはないでしょうか?クラウドの特徴は、これらのサービスから読み取れます。

クラウドはいずれのサービスもインフラを必要としません。インフラとは、サーバやネットワークなどシステムを稼働するために必要な設備です。通常のシステムならばこれらのインフラが必要です。しかし、クラウドはインターネット経由でサービスが提供され、ユーザーはパソコンやスマートフォンといった端末越しにそれを利用するので、インフラは不要というわけです。

ちなみに、クラウドにはインフラが存在しないわけではなく、サービス提供事業者側で運用されています。

一方のオンプレミスとは、社内やデータセンターにインフラを整え、ソフトウェアをインストールした上で自社運用することを指します。ただし、一口にオンプレミスといっても様々な形態があり、ECサイトを社内で構築した上で運用をアウトソーシングしたり、インフラのみをクラウドで調達するといった方法もあります。

ECサイト構築におけるクラウドのメリット・デメリット

クラウドのECサイト構築というのは、一般的にクラウドで提供されているECサイト構築サービスを利用します。ちなみに、楽天ショッピングやYahoo!ショッピングなどの大型ECモールの機能を利用してECサイトを構築するという方法もあります。ただし、大型ECモールの機能を利用したECサイト構築は、厳密にはクラウドとは言いません。

メリット

特筆すべきメリットは、「導入が速い」ことと「初期費用が安い」ことです。これらのメリットは、いずれもインフラが不要ということに起因しています。

ECサイト構築にあたってインフラ整備はかなりの時間を有します。サーバ調達から設置、ネットワーク構成の変更など、ECサイトの規模によってはこれらの作業だけで1週間以上を有することもあるでしょう。

一方クラウドはインフラを必要としないため、導入が非常に迅速です。必要なのはクラウドを利用するためのパソコン、インターネット接続環境、それと契約料金です。従って、必然的に初期費用も安くなります。

もう一つ知っておいて欲しいのは「ECサイト構築が簡単」というメリットです。クラウドで提供されているECサイト構築システムのほとんどは、GUIベースでの構築ができます。つまり、ソースコードを書く必要なく、ブロックを組み立てているような感覚でECサイトを構築できます。

このため、社内にECサイト構築や運用のための技術がない場合も問題ありません。

デメリット

最も考慮すべきデメリットは「自由度が低い」ことです。クラウドの場合、サービス提供事業者がシステムを運用している関係上、機能やデザインが固定的になってしまいます。もちろん、その範囲で自由にECサイトを構築することはできます。しかし、オンプレミスと比べると自由度が低くなってしまう、というのは時に強いデメリットになるでしょう。

ECサイト構築におけるオンプレミスのメリット・デメリット

オンプレミスのECサイト構築ではいくつかのすみ分けがあると先述しました。主なすみ分けは次のようになります。

  • 社内にインフラを用意し、自社で運用する
  • 社内にインフラを用意し、運用を他社に依頼する
  • クラウドでインフラを用意し、システムを構築する
  • これら大まかなオンプレミスのすみ分けです。

 

メリット

オンプレミスでのECサイト構築は、パッケージ製品を使用したものとオープンソースソフトウェアを使用したものがあります。いずれも、「自由度の高いECサイトを構築できる」というのが最大のメリットです。

パッケージ製品やオープンソースソフトウェアには、ある程度まで開発されたフレームワークがあり、これをベースにECサイトを構築していきます。フレームワークといっても最低限のものなので、ECサイトのデザインや機能などは、自社独自にカスタマイズできるというわけです。

さらに、ECサイトの成長や状況に合わせて、機能を拡張したり定期的に改修できるのもオンプレミスのメリットでしょう。ECサイトは生き物なので、都度その状況に応じて変化を加えることも大切です。

デメリット

デメリットはやはり「初期費用が高い」ことと「運用負担が大きい」ことでしょう。オンプレミスではインフラ調達からパッケージ製品のライセンス費用など、何かとコストがかかります。オープンソースソフトウェアを導入してライセンス費用を浮かせたとしても、導入期間が長いことでコストはかさみます。

もう一つ注意すべきデメリットは「セキュリティが自社運用」というものです。ECサイトやブログなど、インターネット上は最もサイバー攻撃の被害を受けやすい場所です。もちろん、導入する製品ごとにセキュリティ機能が備わっているでしょう。しかし、そうした機能をもってしても、完璧なセキュリティを敷くことは難しいのが現実です。

そのため、定期的に脆弱性診断を行ったり、ECサイトを保護するためのセキュリティシステムも必要になります。

クラウドとオンプレミス、結局どっちがいいの?

クラウドかオンプレミスかという選択は、ECサイトの規模や社内環境にもよるので、一概にどちらとは言えない問題です。ただし、おすすめするならクラウドでしょう。

やはり導入が速いことと、初期費用が安いことは初めてECサイトを構築する上で非常に有利に働きます。さらに、最近ではクラウドの中にもカスタマイズの自由度が高い製品があり、独自の開発プラットフォームを提供しているものもあります。

そうしたサービスを選択すれば、クラウドでありながらオンプレミスに近い自由でECサイトを構築できるでしょう。ただし、一つ注意していただきたいのは、ECサイトの規模によっては運用費用がオンプレミスを上回ることがある、ということです。

クラウドは基本的に従量課金制なので、ECサイト規模が大きいほど契約料金が高くなります。このため、場合によってはそのコストがオンプレミスの運用費用を上回る可能性があるのです。

クラウドを利用する際はメリットばかり考慮するのではなく、実際の運用費用などを比較した上での導入が大切です。

以上で、ECサイト構築におけるクラウドとオンプレミスの特長と、メリット・デメリットの紹介を終わります。本稿によって、より多くの企業が最適なECサイト構築をしていただけると幸いです。

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