ERPは働き方改革にどのように貢献できるのか

 2019.01.08  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

組織の労働生産性を向上することは企業にとって永遠の課題です。継続的な向上を目指し、より付加価値の高いビジネスを生み出すためにはどうすればよいのでしょうか?

日本の労働生産性の水準は、世界に比べて低い傾向にあります。OECD(経済協力開発機構)が毎年行っている調査(労働生産性の国際比較 2017 年版~日本の時間当たり労働生産性は 46.0 ドル(4,694 円)、OECD 加盟 35 ヵ国中 20 位~)では加盟各国の労働生産性に関する情報を発表しています。それによると、日本の昨年の労働生産性は時間あたり46ドルであり、これは主要先進7ヵ国中最下位の結果です。OECD加盟国全体で見ても20位と低い水準にあり、実は1970年以降よりこの水準をキープしたままです。

この結果に異議を唱える人もいます。日本は世界的な技術大国ですし、高度経済成長を遂げた数少ない国でもあります。しかしながら、現在は労働生産性を無視してでもビジネスにどれくらいの価値を生み出せるかというよりも、投入したリソースに対してどれくらいの価値が生み出せるかが重要視されている時代です。なので労働生産性が低いという事実に対して、日本全体がもっと危機感を持って日々を過ごす必要があります。

日本では現在、この労働生産性問題を解決すべく「働き方改革」に取り組んでいる企業が増えていますね。皆さんの企業でも何らかの働き方改革に取り組まれているのではないでしょうか?

今回お話するのは、そんな働き方改革と労働生産性、これにERPがどう貢献するか?ということです。今や中小企業でも導入することが一般化しているERPですが、働き方改革に高い効果を発揮するのでしょうか?

「働き方改革」とは何か?

近年「働き方改革」という言葉をよく見聞きするようになりました。しかしながら、その意味を明確に理解している方は少ないかと思います。まずは働き方改革とは何かを整理してみましょう。

働き方改革とは安倍晋三内閣主体で推進する「一億総活躍社会」に向けた取り組みの1つであり、ワークスタイルを変革したりワークライフバランスを整えることで、老若男女誰もが活躍できる社会を作るためにあります。働き方改革と聞くと、労働生産性向上とをイコールで考えることが多いですが、実際のところは単に労働生産性を向上するためだけのものではありません。

今年6月29日には働き方改革への取り組みが始まって以来初となる「働き方改革関連法案(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)」が成立しました。内容としては「罰金付きの残業時間規制」や「同一労働、同一賃金」、それと「高度プロフェッショナル制度」が主体となっています。

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各制度は順次施行されていく予定ですので、企業としてはその対応が急務とされています。

企業としての働き方改革

国をあげて取り組まれている働き方改革と、企業が目指す働き方改革には若干のギャップがあります。老若男女誰もが働ける社会を目指す国の働き方改革に対し、企業では労働生産性にダイレクトに影響するような働き方改革に取り組むところがほとんどです。

その代表的な取り組みが「リモートワーク」でしょう。本社オフィスとは別の場所(コワーキングスペースなど)でも同じように仕事ができる環境を整えるサテライトオフィスや、完全在宅勤務型のテレワークなど、各企業がそれぞれの環境に応じて最適なリモートワーク環境を整えています。

リモートワークの利点は従業員の移動時間が大幅に圧縮されるため、その分の時間を有意義に過ごすことができ、最終的にそれが労働生産性に繋がるということです。たとえば完全在宅勤務型のテレワークならば通勤時間が丸々削減されるため、従業員は朝はゆっくりと支度をしたり、夕方は家族との時間を確保して有意義に過ごすことができます。つまり従業員のワークライフバランスを整えることで、それが結果として労働生産性向上として還ってくるというわけです。

この他には毎週金曜日の労働時間を短縮する「プレミアムフライデー」や、残業の徹底的な廃止などに取り組んでいる企業が多いでしょう。

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業務実態を無視した働き方改革の悪影響

リモートワークやプレミアムフライデー、残業廃止など色々な働き方改革への取り組みも、そのやり方を間違えると逆効果になることがあります。

たとえば組織的に徹底的な残業廃止を目指していて、残業した時間に応じて部門責任者が罰金を支払うという規則を設けたとします。ちなみにこれは例ではなく実際にある規則です。特に海外では「残業=生産性が低い」という認識が強いので、残業は悪という風習があり罰金制がごく当たり前に施行されている企業は多数存在します。

そうした海外企業のやり方を踏まえて日本企業の中にも罰金制の残業廃止に取り組んでいるところが多いのです。しかしながら、これは一歩間違えると大変な損失を被ることになります。その原因となるのが残業廃止を叫んでいても実際の業務量が無くならないことで、結果として残業せざるを得ない状況になっていることです。

部門責任者は当然罰金を支払いたくないので、部門メンバーが残業しないように睨みをきかえます。部門メンバーをその空気を察して日々の残業を減らすように努力はしますが、そもそもの業務量が変わらないため残業廃止が難しい状態です。

それでも部門責任者の圧力は常にあるので、結果的に従業員は休日返上で出勤するか、仕事を適当にこなすようになるか、あるいは仕事を家に持ち込むようになります。休日返上での出勤は本末転倒ですし、仕事を適当にこなすようになることはもってのほかです。

最も危険なのは仕事を家に持ち込むようになることでしょう。これは従業員が勝手に私用端末を利用して仕事をこなす「シャドーIT」が蔓延する原因になり、最終的には企業の機密情報や個人情報が漏えいする可能性もあります。

これはあくまで一例ですが、少しでも業務実態を無視した働き方改革に取り組んでしまうと、逆効果になり企業にとって大きな損失を生み出す可能性があるのです。

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ERPの働き方改革へのアプローチ

ERP(Enterprise Resource Planning)は企業に必要な業務アプリケーションを統合したIT製品です。ERPがあることでこれまで分断的に稼働していた業務アプリケーション(会計システムや営業システムなど多数)は1つのデータベースで管理されるようになり、各業務アプリケーションでデータの受け渡しがスムーズになることで、今まで発生していた人手を介した二重作業といった手間が解消されます。

それだけではありません。ERPの真価は各業務アプリケーションから生成されたデータを集計・分析し、事業拡大や新規事業にとって価値のある情報を継続的に生み出すことです。経営者はその情報をリアルタイムに確認しながら経営意思決定をくだしていくことができるため、真のデータにもとづいた企業の舵切りが可能になります。そのためシステムから情報を抜き出しては、Excelなどで加工という作業からも解放されます。

働き方改革へどのように影響するかというと、やはり統合的な業務アプリケーションによって無駄な作業を大幅圧縮したり、データの整合性が向上することで組織全体がシステムのデータを信頼して、それにもとづいた仕事が行えるようになることなのです。

さらに、クラウドERPならば外部からもシステムにアクセスでき、かつ世界中のどの拠点ともスムーズに連携できます。そのため全体最適化が行えるERPがあることで働き方改革が促進することは間違いありません。あとは、どう運用するかによってその効果が変わってきますので、企業が目指すべき働き方改革を明確にしてERP導入を検討してみましょう。

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