ケーススタディで検証!会計ソフトからクラウドERPへの移行で企業経理は戦略化する 〜シミュレーションで見る収益改革のリアリティ〜

 2016.03.29  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

企業が会計ソフトを導入する目的は、「会計業務の効率化」、「財務報告の信頼性確保」、「法令を遵守した適正な記帳」および「経営資産の管理と適正な配分」にあると報告されています。しかし、経営の根幹となる財務戦略の基盤として機能する会計ソフトには、経営の実態を正確に把握し、直面する経営課題に的確な財務会計ソリューションを提示する役割も求められているのではないでしょうか。

今回は、これまで使用していた会計ソフトの課題を明確化してクラウドERPにシフトすることで収益構造改革を実現した企業のケーススタディを通して、会計ソフトに求められる戦略的な役割について検証していきましょう。

Netsuiteシミュレーション:当社の収益構造改革を断固推進せよ!

X社は、関東全域の食品問屋に洋菓子を納入し、各県の主要都市には直販店もチェーン展開する中堅規模の製造販売事業者です。幾つかのオリジナル商品が好評でこれまで順調に売上を拡大してきましたが、コンビニエンスストアが競合するプライベート商品の店頭販売を始めたことも影響して、急激に収益性が悪化してしまいました。

社長からその原因の究明を厳命された経理部長のA君は、使い慣れた会計ソフトの業績指標を見比べるうちに重大なことに気がつきます。売上高はさほど落ちていないのにも関わらず売上原価や一般管理費が拡大し、卸販売の売上高構成比率も低下、当然収益も製品別に粗利を計算すると、最終的に赤字になるなど、事業全体の収支管理が見えないために発覚した収益構造を大幅に見直す必要に迫られていたのです。利益の低い部品や原材料は実は、社長が長きにわたり取引している企業の取引を継続するために仕方ないと思っていました。大きな受注をするために仕方なかったのだと言います。ただこれだけの収支の圧迫は経営にとって大きな損失です。資源の集中と選択のために、大きな決断が必要な時期が来たのです。

意欲的なA君は会計ソフトの管理対象外となる在庫や生産の状況を把握するために、ローコストで基幹業務システムを網羅的に提供するクラウドERP(統合基幹業務システム)の導入を提案します。以下は、クラウドERP NetSuiteを活用して全社的な収益構造改革を推進した、ある経理マンのシミュレーション・レポートです。

①リアルタイムなビジネスの状況を把握して収益構造を可視化

X社では、営業、生産、物流の部門単位、直販店単位で必要な業務パッケージを導入し、個別に受注管理、在庫管理、生産管理を行っていたため、各部門単位でのリアルタイムなKPI(重要業績評価指標)の変動が伝わりにくく、そのため経理や経営サイドは一定期間の業績指標が集計されるまで部門単位のコスト構造やビジネス全体の収益構造の変化に気づくことができなかったという財務管理上の大きな問題点がありました。特に問題の中心は、営業部、生産、購買の部門間の連携が俗人であったことでした。現場の購買、調達、生産部門は、収支圧迫の事実への改善よりも、取引上の商習慣を変えること、自体への悪しき習慣からの脱却への抵抗が改善を難しくさせていたのです。

NetSuiteは、経営の根幹となる財務会計を中核にビジネスに必要な販売管理、在庫管理、生産管理、顧客管理などの全てのKPIを共通のダッシュボード上に表示し、EPM(企業パフォーマンス管理)を実現しますので、業務全体のリアルタイムな進捗状況やコスト構造をシンプルに可視化し、正確なKPIで経理や経営サイドの迅速な意思決定をサポートします。どの顧客が利益をもたらしているのか、どの製品ラインナップが売れ筋なのかどの製品ラインナップが売れ筋なのか、一目瞭然です。カスタマーダッシュボードなど、営業から、財務まですべての取引を一つのレコードと紐付けまとめているのは、統合的に取引を一つのデータソースで統合し、必要なデータを取り出す検索機能や、レポート機能により、日々あるべきルーチーンワークを構築するのです。

NetSuite SuiteSuccess 新登場!!

NetSuiteの導入により各顧客・各店舗単位の需要予測から各部門でのコスト配分まで明確になったA君は、卸販売のルートが固定化しているX社では売上よりも利益に重点を置いた経営を追求することがより合理的であることを社長に提案し、部門・拠点単位のコスト削減と生産性向上、プロセス間の連携を目指して全社的な業務改革に乗りだします。

②統合されたシステムで全体最適視野から業務生産性を向上

これまで部門単位・拠点単位で業務を行っていたX社では、ビジネスの生産性において大きなロスが存在していました。たとえば、直営店舗で品切れがあった場合、店舗スタッフは物流部門に問い合わせ、物流スタッフは在庫管理システムで商品の在庫数を確認し、不足する場合は生産部門に増産を指示しなければなりません。その間に発注数の確認や商品番号の照合などで2重3重の手間がかかり、場合によっては人為的なミスも発生します。そもそもお客様の欲しい商品が手許に届くまでに多大な時間を要するようでは、顧客満足度も低下して好評なオリジナルブランドのイメージさえ損なってしまいます。

NetSuiteは、顧客関係管理CRM)の視点から販売、調達、購買、生産、物流、在庫管理までの業務データを統合的に管理し、部門ごとに業務データが分散する非効率性を排除して一元化されたサプライチェーンマネジメント体制を確立します。

A君は、これまで各部門・拠点単位で分断されていた業務データをCRMをベースに統合し、フロントからバックオフィスに至る全ての業務プロセスで顧客満足度の向上を図る仕組みを構築。統一された指標管理により各部門・拠点単位での課題やコスト削減目標も明確となり、業務の生産性は著しく向上しました。

当然、各部も収益と売り上げ、コストなど必要な指標を共有、全社をあげて改善する明確な数値目標を掲げた上で、各部門、各担当が日々行う業務が経営効率の向上と働く環境の向上につながることをしっかりとリーダを通して伝えていくことをし続けたのです。

その結果、会社全体と各個人の意識向上も含め、生産性向上に大いに貢献したのでありました。

③クラウドサービスの適用でTCOを圧縮しBCPにも対応

これまで部門単位で業務パッケージを活用していたX社では、ソフトウェアの定期なバージョンアップや機能追加に対応するだけでも膨大な費用がかかり、一般管理費を圧迫していました。また、情報システム部門では、部門別に異なるシステムごとにメンテナンスやデータのバックアップを配慮する必要がありました。

NetSuiteは、ソフトウェアの維持・運用にかかる手間とコストを圧縮し、全社的な業務効率化とともにTCO(total cost of ownership/維持運用コスト)の“見える化”も実現します。また、「PCIデータセキュリティスタンダード」に準拠するデータセンターからSaaS(Software as a Service)型のクラウドサービスとしてアプリケーションが提供されますので、利用者側は何の準備もすることなくセキュアかつ安定的なシステム稼働が保証されます。

A君の見立て通り、NetSuiteは初期導入費用ばかりか異なる複数のパッケージから派生していたオプション料金や関連するハードウェアのメンテナンスといった運用コストを大幅に圧縮しました。また、関東全域の複数の食品問屋に対して安定した商品供給を保証するX社のBCP(事業継続計画)もより安心できるものとなりました。

④市場の変化や事業の成長に合わせてシステムを最適化

洋菓子の製造・販売を行うX社のビジネスは、原材料の調達や仕入単価に季節変動や需給バランスの影響を受けやすく、生産に常時改定される安全基準に則った品質管理が求められ、販売で顧客ニーズの変化や競合状況に左右されていくなど、非常に変化の激しいものとなります。

NetSuiteは、企業や業種別のニーズに合わせてカスタマイズができる開発プラットフォームを準備し、各業種に特化したソリューションを設計することが可能なビジネスインテリジェンスツールですので、事業規模の拡大や経営環境の変化に合わせて柔軟にトランザクションの拡張や機能追加に対応します。

A君はNetSuiteの導入直後から、各部門のリーダーとともに社長直轄の収益構造改革プロジェクトチームを結成。リアルタイムなKPIの変動を定期的に分析し、全体最適視点から利益改善に結びつく最善策を検討し合うとともに、新たな付加価値を創出するアクションプランも策定しています。マロンを使った商材の売れ行きが好調で、現地の潤沢な原材料の供給網となることから、X社では中国に直営店をオープンすることを3ヶ月以内展開することが決定。今後も複数の通貨や言語にも対応する海外事業の展開は、当然NetSuiteの活躍が大きく期待されています。

しかも、新しいシステムをつくり直さずに、今のクラウド基盤の上で、同じ指標とプロセスで、新たな市場に選択と集中で資本を投下し、外部のリソースを使わずに自社のリソースのみで展開できるのです。このようなスピード感は従来のオンプレミスシステムでは到底実現できないものであるでしょう。

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財務経理部門の役割は“勘定する会計”から“成長する資源配分”へ

上記の収益構造改革ストーリーはあくまで架空のシミュレーションであり、X社もA君も実際には存在していません。しかし、X社の抱えていた課題はリアルタイムに経営実態を把握できていない会社では現実に直面せざるを得ない切実な問題であり、もはやオンプレミスの会計パッケージからクラウドERPへの移行は最短距離にある成長戦略とさえ言えましょう。

T.Edward社の代表取締役であるトム・ケリー氏は、「クラウドはCFOを単に過去のトランザクション情報を提供する立場から、ビジネス上の脅威や戦略の情報を提供する役割へと変貌させる」と慧眼しましたが、クラウドERPの適用は、CFOや財務経理担当者の役割を、勘定科目の計算管理や財務諸表の分析を超えて、事業の成長を先導するKPIをリアルタイムに掌握・分析し、適切な経営資源の再分配を図る経営サポート的なポジションへとシフトさせていくものと考えます。その意味において、A君は未来の経理マンの姿を象徴していたのかもしれません。

企業を成長や拡大に導く戦略的財務ソリューションとして、NetSuiteをお役立ていただければ幸いです。

NetSuite SuiteSuccess

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