シリコンバレーから学ぶ2016年SaaS最新動向調査

 2016.06.24  Just Skill, Inc.

グローバル標準のクラウドERP

Software as a Service(SaaS)は,クラウド上のサーバに仕込んだソフトウェアの処理機能をインターネットを介して提供するITサービスモデルである。SaaSには次の二つの方式がある。

マルチインスタンス・マルチテナント(Multi-Instance Multi-Tenant:MIMT)

mimt_map複数の物理サーバあるいは仮想サーバのそれぞれに同一のアプリケーションをインストールして,それを複数のテナントに1対1で割り振ってサービスを提供する。ユーザがオンプレミスで運用するよりは安価であるが,アプリケーションとデータベースのライセンスは,テナントの数だけ必要になる。システムの運用・監視の手間は従来どおり必要になる。かつてのApplication Service Provisioning(ASP)はこの方式であった。今日でも簡易型のSaaSではこの形式が多い。

シングルインスタンス・マルチテナント(Single-Instance Multi-Tenant:SIMT)

simt_map1台の物理あるいは仮想のサーバにインストールした一つのアプリケーション・インスタンスを複数のテナントに割り当てて実行する。アプリケーションはそうした状況で実行できるように設計されている。データベースを仮想化して,テナントには仮想データベースを割り当てる。テナントの数が増えれば,サーバのセットを増やせばよい。システムの監視もより容易である。したがって,その利用料も前述のMIMT方式よりもはるかに安くサービスを提供できる。これが純正のSaaSである。

1997年にSIMT方式の純正SaaSを最初に開発したのはNet Ledger(NetSuiteの前身)とEmployease(後にADPが買収)であった。後にSalesforce.comなどもこの方式を採用した。こんにち,米国のSaaSの殆どはSIMT方式である。日本ではSaaSと呼んでいるものでも,まだMIMT方式が多い。MIMT方式ではテナント数が少ないうちはいいが,増大していくと,リソースとシステム監視・管理で行き詰まることであろう。SIMT方式に変更することが急務である。

SaaSの特徴

SaaSを利用することによって,従来のオンプレミス方式と比べて,ユーザは次のような利点が得られる。

NetSuite SuiteSuccess 新登場!!

利用料が安い

前述したようにITリソースを有効利用するので,利用料は安い。しかも,ユーザ当りのサブスクリプションあるいは利用料に応じて支払う(従量課金)ことで済む。

柔軟性がある

ユーザの増減に合わせて利用できる。また必要なリソース量の増減に即して利用できる。

短いインプリメンテーションの期間

短いインプリメンテーションの期間既に稼働しているアプリケーションをカスタム設定すれば直ぐに利用できる。通常,ERPを導入するには長い期間が必要になる。Panorama Consulting Solutions社の調査によると,ERPパッケージを導入する場合は1年に及ぶことも珍しくない。しかも,実装期間は計画よりも2~4ヶ月遅れるのが常である。一方,純正SaaSのNetSuiteの場合は,計画通りでしかも8ヶ月と期間は最も短い。

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ソフトウェア業界の将来

近年では,あらゆるITリソースおよび機能をクラウドサービスとして提供するように進化しつつある。ストレージ,ネットワーク,コミュニケーション,さらにはITマネジメント,セキュリティ,データベース,アナリティクスなどと拡大かつ細分化されてきている。いまやX as a Service(XaaS)がはやり言葉になっている。主なXaaSを次表にまとめてみた。

xaas_table

IDCが2014年に発表した報告書によると,世界には約2万社のソフトウェア会社がある。そのうちSaaS専業の会社は1400社,SaaSとパッケージ売りの両方をやっている会社は1800社ある。それ以外はパッケージ販売のみである。いまだにパッケージ販売だけに頼っている会社は,早々にSaaSに転換しないと,その将来は危ないと指摘している。

saas_idc_table

NetSuite SuiteSuccess

Oracle ERP Cloud とSAP S/4HANAとの比較 (英語)
Oracle NetSuiteで仕事が変わる!会社が変わる!

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