上場の条件とは?各証券取引所が規定する条件について

 2018.09.26  クラウドERP編集部

“上場”とは「誰もが証券取引所を通じて会社の株式を購入できるようにすること」です。これによって資金調達を容易に行えたり、社会的信用が向上したり、ガバナンス(社内統制)が強化されるといったメリットがあります。しかしすべての企業が上場できるわけではありません。

ちなみにIPOという言葉はご存知でしょうか?IPOとは、Initial Public Offeringの略で「最初の公開売り出し」のことです。上場してない未上場の会社が新しく株式を上場しすることをIPOといい、再上場はIPOではありません。

今回は、上場を目指す企業のために代表的な証券取引所の情報をお知らせします。

上場のためには各証券取引所が規定する条件をクリアし、かつ審査基準に達する必要があります。ちなみに日本国内には10種類の株式市場があり、本稿ではそれぞれの特徴と上場するための条件ついてご紹介します。

東京証券取引所(東証)

日本最大の株式市場であり、大企業と呼ばれる企業のほとんどが東京証券取引所に上場しています。東証一部、東証二部、東証マザーズと段階的に3つの株式市場があります。

上場の条件

 

市場第一部に直接上場する要件

市場第二部形式要件

マザーズに上場する要件

株主数

2,200人以上

800人以上

200人以上

(上場時までに500単位以上の公募を行うこと)

流通株式

流通株式数2万単位以上

流通株式数4,000単位以上

流通株式数 2,000単位以上

上場時価総額

250億円以上

20億円以上

10億円以上

純資産の額

連結純資産の額が10億円以上。さらに単体純資産の額が負でないこと

東証一部と同様

利益の額

次のAかBのどちらかに適合

A.最近2年間の利益の額の総額が5億円以上であること

B.時価総額が500億円以上(最近1 年間における売上高が100 億円未満である場合を除く)

東証一部と同様

札幌証券取引所

主に北海道に本社を置く企業や事業実績のある企業が上場する株式市場です。

上場の条件

 

アンビシャス上場の要件

本則市場へ上場の要件

株主数

a. 500単位以上の公募又は売出し

b. 株主数 100人以上

300人以上

流通株式

基準なし

上場時の流通株式数2,000単位以上かつ上場株式数の25%以上

または上場日の前日までに公募又は売出しを1,000単位以上又は上場株式数の10%のいずれか多い株式数以上行うこと

事業継続年数

1年以前から取締役会を設置して事業活動を継続

3年以前から取締役会を設置して事業活動を継続

上場時価総額

基準無し

上場日10億円以上

純資産の額

上場時 1億円以上

(最近2年間の営業利益が連続して50百万円以上の場合は、「正」)

3億円以上

利益の額

最近1年間の営業利益の額が「正」。営業利益の額が「正」でない場合において、高い収益性が期待できる場合を含む

最近1年間の経常利益が5,000万円以上

名古屋証券取引所

愛知県およびその周辺に本社を構える企業や事業運営実績がある企業が上場しています。ただし、東京に近い分だけ株式の流通シェアは東京証券取引所に流れる傾向があるるので注意が必要です。

上場の条件

 

市場第一部の上場申請要件

市場第二部の上場申請要件

セントレックスの上場申請要件

株主数

(上場時見込み)

2,200人以上

300人以上

200人以上

※上場時に500単位以上の公募・売出しを行うこと

流通株式(上場時見込み)又は公募等の実施

流通株式数   2万単位以上

かつ

流通株式比率 35%以上

流通株式数 2,000単位以上かつ上場株式数の25%以上

又は

上場日の前日までに公募又は売出しを1,000単位又は上場株式数の10%のいずれか多い株式数以上を行うこと

基準なし

上場時価総額

(上場日見込み)

250億円以上

10億円以上

3億円以上

事業継続年数

3年以前から取締役会を設置して、継続的に事業活動をしていること

同左

1年以前から取締役会を設置して継続的に事業活動をしていること

純資産の額

(上場日見込み)

連結純資産の額 10億円以上(かつ単体純資産の額 正)

連結純資産の額 3億円以上(かつ単体純資産の額 正)

基準なし

利益の額〈連結経常利益〉又は時価総額

最近2年間 総額5億円以上又は時価総額 500億円以上(最近1年間の売上高が100億円未満である場合を除く)

最近1年間 1億円以上又は時価総額 500億円以上(最近1年間の売上高が100億円未満である場合を除く)

高い成長の可能性を有していると認められる事業の売上高が上場申請日の前日までに計上されていること

福岡証券取引所

主に福岡県に本社のある企業が上場しており、その他九州周辺に本社のある企業や福岡県内で実績のある企業などの上場も見られます。

上場の条件

 

本則市場

Q-Board

株主数(上場時見込み)

300人以上

200人以上

流通株式(上場時見込み)及び公募等の実施

流通株式数2,000単位以上かつ上場株式数の25%以上

又は

上場日の前日までに公募又は売出しを1,000単位又は上場株式数の10%のいずれか多い株式数以上を行うこと

(500単位以上の公募)

上場時価総額(上場時見込み)

10億円以上

3億円以上

売上高

-

成長可能事業の売上高が計上されていること

事業継続年数

3年以前から取締役会を設置して、継続的に事業活動をしていること

1年以前から取締役会を設置して、継続的に事業活動をしていること

純資産の額(上場時見込み)

連結純資産の額 3億円以上

(かつ単体純資産の額 正)

連結・単体純資産の額 正

TOKYO PRO Market(TMP)

東急証券取引所グループとロンドン証券取引所が創設した株式市場です。その前身となるのがTOKYO AIM取引所であり、2012年7月に現在の名称に変更しいています。主にプロの投資家を対象にした株式市場です。

上場の条件

TOKYO PRO Marketは形式的な基準がありません。2008年の金融商品取引法改正によって設けられたJ-Adviser制度を導入しています。

上場申請者が、東京証券取引所(以下「東証」という)の市場の評価を害さず、東証に上場するに相応しい会社であること

新規上場申請者が、事業を公正かつ忠実に遂行していること

新規上場申請者のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制が、企業の規模や成熟度等に応じて整備され、適切に機能していること

新規上場申請者が、企業内容、リスク情報等の開示を適切に行い、この特例に基づく開示義務を履行できる態勢を整備していること

反社会的勢力との関係を有しないことその他公益又は投資者保護の観点から東証が必要と認める事項

ジャスダック(JASADQ)

ベンチャー企業ならびに中小企業が中心となる株式市場です。革新性、信頼性、地域性、国際性をコンセプトにしており、新興市場の部類に入ります。ただし、有名企業も名を連ねる注目市場です。

上場の条件

 

スタンダード

グロース

株券等の分布状況(上場時見込み)

公募又は売出し株式数が1,000単位又は上場株式数の10%いずれか多い株式数以上

株主数 200人以上

    同左  

流通株式時価総額

(上場時見込み)

5億円以上

    同左  

純資産の額

(上場時見込み)

2億円以上

    正  

利益の額又は時価総額

(利益の額については、連結経常利益金額に少数株主損益を加減)

次のa又はbに適合すること

最近1年間の利益の額が1億円以上であること

時価総額が50億円以上

-  

上場は適切な株式市場を見極めて

以上のように、日本国内には様々な株式市場がありそれぞれに上場条件や特徴が異なります。ですので、上場を目指す企業は各株式市場の特性を見極めてから、適切な市場を選ぶことが大切です。

さらに、上場することのデメリットにも着目しましょう。主に次のようなデメリットがあります。

上場のデメリット

  • 上場維持のためにコストがかかる
  • 株主の主張を尊重しなければいけない
  • 株価が会社の信頼性に影響を与える
  • 社会的負担が増す
  • 買収リスクが生じる
  • 競合企業に戦略や戦術などが伝わりやすい

このように企業が上場することにはメリットだけでなくデメリットもあります。それもしっかりと踏まえた上で上場を目指し、メリットを大いに教授しましょう。

また、透明性確保が絶対条件になりますのでそのような場合にはクラウドERPであるNetSuiteなどの導入が最適ということも覚えておいていただけると嬉しいです。

小規模企業における成長戦略

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