業務システムの海外展開の課題と解決策

 2017.09.20  クラウドERP編集部

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日本市場の成熟・縮小、為替変動、海外での日本製品の需要増加。こうした背景もあり、日本企業の海外展開は例年になく活発化しています。特に中小企業が海外展開に意欲的で、日本の技術力を活かした品質の高い製品を、海外に発信するための基盤が整ってきたように思います。

しかし、海外展開をするということは、数十万単位ではない投資と手間が必要であり、これをネックに感じる企業も多いようです。中でも、「業務システムの海外展開」という課題は、すべての企業にとって重要かつ難しい課題です。

今回は、「業務システムの海外展開」という課題と、その解決策について紹介します。

日本企業の海外進出・拠点拡大への意欲は過去最大級に

日本企業の海外展開を数値で見てみると、非常に活発化していることが分かります。

JETRO(日本貿易振興機構)が今年3月に発表した、日本企業の海外進出実態調査の資料では、「今後海外進出・拠点拡大を図る」という企業は全体の60.2%と半数を優に超えています(有効回答数2,995件)。ちなみに過去5年間の中では、2番目に高い数値です。

中小企業の中で「今後海外進出・拠点拡大を図る」と回答した企業は58.5%。一見少なく感じるものの、前年の50.5%から見れば大幅な増加です。大企業共に前年から数値が増加しているので、2016年度は多くの企業が海外展開に意欲的な年でした。

2020年に東京オリンピック・パラリンピックが控えていることや、今年1月に大統領に就任したドナルド・トランプ氏のTPP離脱やNAFTAの見直しにより、今後も海外展開活発化の傾向は続きそうです。

参考:JETRO「2016年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査

海外展開の課題は業務システムにあり

海外展開が活発化する背景には、様々な理由があります。海外市場は日本市場よりもはるかに大きく、成長期にあるので、海外展開を成功させれば企業としてまた一つ大きく成長できるでしょう。

ただし、海外展開では解決しなければならない多くの課題があります。その一つであり、最も大きな課題でもあるのが「業務システムの海外展開」です。

現地法人を設立するにあたって、急ピッチでシステム基盤を整える必要があります。海外展開は、スピードが命です。迅速に海外展開して、スピーディにPDCAサイクルを回し、早期に軌道に乗せることが大切なのです。

しかし、システム基盤の構築には時間がかかります。現地システム会社選定やインフラ調達、ソフトウェアインストールなど様々な作業を考慮すれば、少なくとも、システム基盤構築のために3カ月以上はかかるでしょう。これでは、スピーディな海外展開は実現しません。

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さらに、本社と同程度のシステム基盤を整えたいとなると、費用が重くのしかかります。資金が少ない現地法人で、本社同様のシステム基盤を整えるは、時間的・費用的制約により現実的な海外展開ではありません。

それでも、本社と海外拠点が瞬時につながるシステム基盤を整える必要があるので、「業務システムの海外展開」は想像以上に難しい課題です。

「業務システムの海外展開」はなぜ難しい?

この課題が難しい理由はいくつかあります。まずは、現地従業員が日本企業の業務システムを受け入れられない、という理由です。

中国、米国、メキシコ、タイ、日本の海外進出先は実に多様であり、昨今では特にミャンマーへの海外進出が目立ちます。

参考:参考:東洋経済オンライン「日本企業の進出が加速している国トップ20

進出先は違えど、どの国でも共通しているのが「日本の商習慣とまったく異なる」という点です。このため、日本企業の業務システムが、海外に受け入れらえないのは当然のことです。そこで現地従業員は自国のシステム会社を推薦して、使い慣れた業務システムを導入したがります。これは、日本企業からすれば望ましくないことです。

海外拠点と円滑なシステム連携を取るためには、「業務システムを合わせる」ことが、何よりも重要です。

現地従業員が日本企業の業務システムを受け入れたとしても、さらに大きな課題があります。それが、「業務システムの導入コスト」です。

日本企業の業務システムは現地法人にそのままではフィットしません。そのため、現地商習慣や会計基準に合わせて改修を行い、その後導入します。しかしそれでは、改修コストが大きくなり、結果として導入コストが肥大化する原因になります。

このように、業務システムはスピーディかつ低コストな海外展開が求められているものの、それを実現できない大きな問題があるのです。

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「業務システムの海外展開」を助ける、NetSuiteの存在

「現地従業員に受け入れられない」「改修コストがかかる」といった問題を解消するためには、日本企業と現地法人の業務システムを容易に共有するためのIT製品が必要です。それが、クラウド型ERPNetSuite」です。

NetSuiteは、1997年にリリースされ、20年以上に渡ってクラウド型ERPを提供し続けるERPベンダーです。当時はまだ「クラウドサービス」が今のようには浸透していない時代であり、周囲からは「インターネット上のシステムを利用するなんて有り得ない」という意見が多くありました。

しかし現代では、クラウドサービスを導入するのは当たり前で、システム刷新時はクラウドを優先的に検討する「クラウドファースト」という言葉も浸透しています。NetSuiteはクラウドサービス黎明期から同じサービスを提供し続けたことで、多くのノウハウを積み上げ、現在では世界4万社以上で稼働しているNo.1クラウド型ERPです。

このNetSuiteを導入すると、「業務システムの海外展開」という課題を解決できます。

NetSuiteは19種類の言語と190種類以上の通貨、それと各国の会計基準に対応しています。このため、現地法人でも日本企業と同様に、受け入れやすいシステム基盤を構築できます。

さらに、独自の海外プラットフォームを提供していることから、改修コストを大幅に抑えての導入が可能です。クラウド型ERPなので、インターネット環境さえあれば容易に共有でき、本社は現地法人の経営状況をリアルタイムに確認できます。

本社がすでにSAPやOracleなどの大型ERPを導入している場合は、NetSuiteを「2層ERP」として導入すると、既存のコアERPとスムーズに連携しつつ、「業務システムの海外展開」を容易に行えます。

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まとめ

今後、海外進出・拠点拡大を図る企業は、「業務システムの海外展開」の課題について考えてみてください。意外と見落としがちな課題なので、しっかりと目を向け、迅速かつ低コストな海外展開を目指しましょう。

その際は、NetSuiteによるスムーズなシステム基盤構築をぜひご検討ください。本社と現地法人を繋ぎ、情報共有とコミュニケーションを促進します。

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