越境ECとは?グローバル対応のEコマースシステムの必要性

 2017.11.08  クラウドERP編集部

新入社員、新規配属の方必見!ERP入門特集

「越境ECが旬だ」というニュースを見て、わが社も越境EC事業をスタートしよう、という企業が多いと思います。実際に、越境EC市場は年々成長傾向にあり、2020年東京オリンピック・パラリンピックをピークに、今後も拡大していく見込みです。

2020年にはインバウンド(訪日外国人)の数もピークになることから、今のうちに自社製品を世界に発信しよう、という企業もいるのではないでしょうか。

では、なぜ越境ECがきてるのか?その魅力を、市場規模から探ります。

越境ECの国別市場規模

インターネットが普及し、すっかり生活に一部として定着したネットショッピング。すでの国内だけでなく、世界中の商品を手軽に入手できる時代になりました。たとえば自国の食品衛生面に不信が募る中国では、近隣で品質の高い食品を多く販売している、ここ日本のサプリメントが人気を集めています。

この他にも、日本特有のアイテムであるランドセルがファッションとして「クール」だと、外で人気です。

世界中の商品を手にできる時代が到来したことで、日本国内だけでは本来有り得ない需要も発生しています。

そんな越境ECの市場規模はどれくらいなのか?まずは米国のマーケティング会社eMarketerの調査レポートを紹介します。

この調査レポートによれば、2017年の中国越境EC市場(消費)は前年から29.1%拡大し、1,106億8,000万ドル(約12兆円)になる見込みです。

参考:eMarketer「Product Safety Scandals in China Fuel Cross-Border Ecommerce(中国の商品衛生スキャンダルは、越境ECを加速させる)

12兆円という市場規模は、国内のコンテンツ産業(ゲーム、動画配信、音楽、テキストなど)に匹敵する大きさです。

中国人はどのようにして海外商品を購入しているかというと、73%の人が国内サイトを利用し、残りの27%は海外サイトを利用します。中国国内サイトの中でも特に人気の高いアリババグループのTmall国際では、なんと日本が19.3%と、国別輸入商品のトップになっているようです。

日本の中国向け越境EC市場規模は?

では、日本は中国に対しどれくらいの越境EC市場規模を持つかというと、そのデータはクレジットカード決済サービスを提供するPayPalが今年3月に発表しています。

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PayPalによれば、2016年の中国全体の越境EC市場は7兆1,000億円となり、そのうちの13%を日本が占めているようです(韓国と同率トップ)。計算すると、日本の中国向け越境EC市場規模は、9,230億円ということになります。

参考:PayPal「ペイパルによる越境 EC グローバル調査 2016

先に紹介した市場成長率を考慮すれば、2017年の同市場規模は1兆円を裕に突破すると思われます。

なぜ越境ECが良いのか?

ここ数年でなぜ、越境ECの人気が急上昇しているのでしょうか?ここで、その理由を紹介します。

海外のECサイト消費額は日本の1.6倍高い

外国人のECサイトを介した年間消費額は、日本人の1.6倍高いと言われています。これは、ネットを利用したショッピングが高齢になるほど比率が下がり、少子高齢化が進む日本では相対的に一人あたりのECサイト消費額が低くなってしまうためです。

従って、日本国内だけでEC事業を展開するより、越境ECを展開するほうがはるかに大きな市場を相手にできます。

日本の商品は高品質だと海外で人気

先に紹介したサプリメントやランドセルの他にも、日本には世界に誇れる高品質な商品が多数存在します。中でも、日本のファッションブランドが販売する衣類品は、アジアを中心に高い人気を持ちます。

中国や台湾を中心としてアジア諸国では日本のファッション雑誌をローカライズした雑誌が人気を集め、海外から日本の衣類品を購入する人が増えています。

日本企業の多くが越境ECに乗り出す理由は、市場規模が大きいだけでなく、こうした日本商品の高人気もあるのです。

インバウンドの帰国後も日本の商品をリピートしてくる

インバウンドの数がピークになる2020年は、多くの業界にとって絶大なビジネスチャンスです。この機を逃すまいと、訪日外国人向けに新商品を開発したり、マーケティングを展開する企業も多いでしょう。

しかし、インバウンドのみを狙った商戦では、一時の利益拡大に過ぎません。継続してインバウンドの恩恵を受けるには、越境ECを展開し、帰国後もリピーターとして定着してもらうための施策が必要です。

ローリスクで始められる

数年前までのECサイト構築といえば、要件定義に始まり稼働までにかなりの手間と費用がかかっていました。サイト規模が大きくなるほど、数百万数千万と、多大なコストがかかっていたでしょう。

一方最近のECサイト構築事情はというと、低コストで簡単にサイトを構築できるサービスも増え、小規模なECサイトなら数万円で稼働できます。加えて決済サービスも低コスト化しているので、100万円も予算があれば、立派な越境ECサイトを構築できます。

このように、越境EC事業をローリスクで始められるようになったことも、人気が急上昇した理由の一つです。

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越境ECを展開する上での課題とは?

人気が急上昇しているといっても、越境EC自体簡単に始められるというわけではありません。事業展開にあたって、いくつかの課題が残されています。

越境ECサイトの対応言語

越境ECサイトが対応する言語として、英語はまず必須です。その他、ターゲットとなる地域に合わせ、現地の言語への翻訳対応も求められます。さらに、カスタマーサービスにも多言語対応が必要です。

決済サービスの違い

日本のECサイトの決済方法といえば、クレジットカード決済・銀行振り込み・代引きが一般です。しかし、中国ではこれらの決済方法はほとんど使用されません。アリババグループが提供する「アリペイ」といった、特殊な決済方法を取るサービスが人気です。

国が違えば決済サービスも異なるので、各国に合わせた決済サービスを導入する課題があります。

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越境ECの課題は、NetSuiteで解決できる

いかがでしょうか?継続的な市場拡大により、非常に魅力のある越境EC事業。しかし、そこには重大な課題があることも、忘れてはいけません。先に紹介した越境EC事業課題の多くは、クラウド型ERPNetSuiteで解決できます。

NetSuiteは、CRMERP、そして、Eコマースを統合した一つのパッケージととして提供します。NetSuiteは世界規模で利用されているIT製品で、20種類の言語、190種類以上の通貨に対応できます。このため、グローバルレベルでのECサイト構築ができ、かつ各国の決済サービスともスムーズに連携します。

独自開発プラットフォームで簡単にアドオン開発が可能なので、自社独自の越境ECサイトを構築したい企業におすすめです。

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