越境ECとは?その成功のポイントを解説

avatar

 2017.11.27  クラウドERP編集部

越境EC市場は現在、急激な成長段階にあります。経済産業省の調べによれば、2016世界の越境EC市場は44兆円。2020年までに年間平均20%の成長率で市場が拡大していき、2020年には109兆円に達する見込みです。

引用:経済産業省「平成 28 年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

しかしその一方で、EC事業における海外販売比率が1%未満にとどまるという企業は約70%という、市場拡大に反したデータもあります。

引用:経済産業省「平成29年版 通商白書

世界では越境ECが盛んになり、日本の商品力を発揮するチャンスがありながら、そのチャンスを活かし切れていないというのが現状です。

越境ECを成功させるには、どんな視点を持てばいいのか?今回は、越境ECの基本をおさらいしつつ、その成功ポイントを解説します。

越境ECとは?

越境ECと聞くと中国人消費者向けのECサイトを想像する方も多いでしょう。厳密にいうと、越境ECは中国人消費者に限定したものではありません。北米、ヨーロッパ、アジアなど日本以外の国をターゲットにしたECサイトであれば、すべて越境ECです。

最近では「インバウンド需要を越えた」と騒がれている越境EC。国内をターゲットにしたECサイトに比べて、何が優れているのでしょうか?

日本の商品力は世界最高水準

ものづくり大国である日本は、世界では真似できない細部までこだわる精神と、高い技術力で高度経済成長を支えてきました。トヨタなどの自動車メーカーをはじめ、SONYやPanasonicといった家電メーカーは、今や世界トップ企業です。

しかし、ものづくり大国としての実力が表れているのは、何も大企業だけではありません。身近なところでいえば100ショップに並ぶ商品は、価格と品質のバランスを考慮すると、海外には真似できない日本独自のものです。

実際に訪日外国人が訪れる日本のスポットとして、100円ショップは必ず上位にランクインします。

こうした日本人の商品は、同じ日本人消費者よりも海外消費者の方が反応が良く、「日本製は安心できる」という理由も含めて人気が高いのです。

2020年東京オリンピックを控えて

2020年に開催される東京オリンピックは日本越境EC市場にとって、間違いなく追い風になるビッグイベントです。

前回の東京オリンピックが開催されたのは1964年のこと。この年は、日本のインバウンド需要の草創期と言われています。訪日した外国人の数は約5万人(うち選手や大会関係者約9,000人)にのぼりました。

対して2020年東京オリンピックの訪日外国人数の予測はというと、なんと4,000万人を突破するといいます。さらに、日本政府は2030年の訪日外国人数6,000万人を目指しており、2020年以降もインバウンド需要は拡大していく模様です。

参考:Digima Jornalオンライン「2030年に6000万人?! 東京オリンピック後のインバウンド市場を大予測

こうした背景もあり、日本という国がかつてないほど世界から注目されているため、越境ECもその波に乗って市場を拡大していく可能性があります。

課題から知る、越境ECの成功ポイント

それでは肝心の、越境ECの成功ポイントについて解説します。

まず、越境ECにはどんな課題が存在するのか?最も大きな障壁となるのは「言語・顧客対応」「決済・為替」「配送・関税」の3つです。

言語はいうまでもなく、英語を基本として様々な国をカバーするのが原則です。そのためには、多国籍からなる翻訳チームを作る必要があります。言語よりももっと大切なことが顧客対応です。

海外消費者は越境ECに並ぶ商品ついて、様々な疑問を持っています。この疑問へ如何にスピーディに応えられるかどうかが、大きな成功の鍵になってくるでしょう。ちなみに、越境ECのビッグ市場である中国では、ECサイト内にチャット機能を設置し、消費者とスタッフがリアルタイムにやり取りするという顧客対応が一般的です。

続いて決済と為替。これも、越境ECを成功させる上でとても重要な課題です。まず海外消費者の決済方法はクレジットカードが基本になります。一見簡単に思えるクレジットカード対応。しかし、PCI DSSといった国際的なクレジットカード情報セキュリティ基準に、準拠しなければならないという課題があります。ちなみに中国市場ではクレジットカードは普及しておらず、「支払宝(アリペイ)」や「微信支付’(ウィチャットペイ)」といった、特殊な決済方法が主流です。

為替については、商品購入後の為替変動リスクを事業者が負担するのか、消費者が負担するのかがポイントになります。

最後に配送と関税。外国では、日本のように配送業界が整備されていないことも多く、注文した商品が届かないといった問題は日常茶飯事です。このため、発送した商品の確実に届けてもらうために、EMSなど書留がついた海外配送便を利用するのが基本です。

関税については商品を発送する国によって異なります。そのため、各国の関税料金をできる限り把握した上で、「商品代金+消費税+発送料+関税」で商品代金を表示することがポイントです。

以上のように、越境ECを成功させるためのポイントは多岐にわたります。市場が拡大しているにもかかわらず、6割以上の企業の海外販売割合が1%未満にとどまっているのもうなずけます。

海外ビジネスに強いECサイト構築を

越境ECの課題を解決しつつ成功ポイントを押さえるためには、海外ビジネスに強いECサイトの構築が不可欠です。具体的には、多言語や多通貨に対応したプラットフォームを利用して、ECサイトを構築するなどの方法があります。

例えば、世界的なクラウドERPベンダーであるNetSuiteが提供する「SuiteCommerce」というサービスは、自由度の高い開発プラットフォームをベースに誰でも魅力ある海外向けECサイトを構築できます。もちろん、多言語・多通貨対応なので、翻訳や多通貨表示にかかる負担を軽減できるのがポイントです。

さらにECサイトだけでなく、実店舗やモバイルチャネルなどを統合して、オムニチャネルの実現も支援してくれます。洗練されたデザインによる越境ECビジネスの展開を、ぜひご体感ください。

まとめ

成熟した日本市場から海外市場に抜け出すときは、今をおいてありません。2020年東京オリンピックのインバウンド需要拡大やその後に向けて、越境ECで日本の商品力をどんどん世界にアピールしていきましょう。未だ経済が停滞している日本を元気にできるのは、日本企業だけ。海外市場にビッグチャンスがあるのなら、日本の商品を大いに発信し、企業と日本の経済を明るくしていきましょう。

[Article] ERP導入事例(Eコマース)

RECOMMEND関連記事


RECENT POST「ソリューション」の最新記事


この記事が気に入ったらいいねしよう!