2025年の崖とは?企業が取るべき方向性

 2019.12.25  クラウドERP編集部

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総務省から今後の経済界全体を占うような重要なレポートが発表されたことをご存知の方も多いのではないでしょうか?そのレポートとは『D X(デジタルトランスフォーメーション) レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』です。

このレポートの中で、日本企業は今後さまざまな経営課題に直面し、それらの課題を解決できなければ2025年を境に経済界全体で年間12兆円の損失が発生する可能性を示唆しています。

そして、その経営課題を解決する方法こそ近年注目されている“DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)”である、というのが本レポートの主題です。本稿では、2025年を境に一気に顕在化していく様々な課題、“2025年の崖”について解説します。適切な対策が取れない企業は、競争力を失いかねませんので一度、真剣に考えることをおすすめ致します。

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“2025年の崖”とは?

“2025年の崖”は、2025年を境に顕在化するさまざまな経営課題や諸問題を比喩した言葉で、以下にその経営課題は諸問題をまとめてみました。

1.経済面

(ア)市場変化に応じてビジネス・モデルを柔軟・迅速に変更できずデジタル競争の敗者になる

(イ)システムの維持管理費が高額化しIT予算の9割以上になる(技術的負債※)

(ウ)保守運用担当者不在で、サイバー攻撃や事故・災害によるシステム・トラブルやデータ滅失等のリスクが高まる

※技術的負債(Technical Debt):短期的な観点でシステムを開発し、結果として長期的に保守費や運用費が高騰している状態

2.人材面

(ア)2025年時点でIT人材不足が約46万人まで拡大する

(イ)メインフレーム担い手の退職・高齢化により、先端IT人材の供給不足が起こる

(ウ)古いプログラミング言語を知る人材が供給不可になる

3.技術面

(ア)基幹系システムを21年以上稼働している企業が6割に達する

(イ)SAP ERPのサポート期限が2025年に終了し、多くの日本企業が対応に迫られる

(ウ)従来のITサービス市場とデジタル市場の規模が逆転する

(エ)2020年以降自動運転実用化が広まり、日本の主力産業の1つである自動車業界でディスラプターが起こる可能性がある

4.その他

(ア)電力法的分離によって送配電部門の分社化が起こる

(イ)ガス法的分離によってガス導管事業の分社化が起こる

(ウ)2020年の東京オリンピック開催以降インバウンド需要が最大化し、それに伴い外資系参入が盛んになる可能性がある

 

2025年に待ち受けている経営課題と諸問題は、想像以上に深刻です。特にIT関連においては、レガシーシステムの蔓延や過去にオンプレミス型で構築したシステム維持費用の増大、SAP ERPのサポート期限終了など深刻なものばかりです。これらを放置することで、2025年から2030年にかけて年間12兆円の経済損失が生じ、デジタル競争の敗者になり、セキュリティリスクが増大し、企業成長力を失うなど様々な影響があると考えられています。

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“2025年の崖”に落ちないための戦略

来たる“2025年の崖”に向けて、企業はどういった方向性を示せばよいのでしょうか?本レポートでは、上記のようなさまざまな経営課題や諸問題を解決する秘訣がDXにあると説明しています。

DXとは?

直訳すると「デジタルへの変革」を意味するDX。文字通り、従来のレガシーシステムからデジタルを中心に据えた“未来志向型”のシステムを構築することを意味し、それによってさまざまな経営課題や問題をクリアしていきます。このDXに欠かせない4つのプラットフォームが①クラウド、②モバイル、③ビッグデータ・アナリティクス、④ソーシャルです。

①クラウド

インターネット上で提供されるサービスの総称。2006年から急速に存在感を増し、今では企業インフラを指させる上で欠かせない技術

②モビリティ

スマートフォン及びタブレットなど、世界中で爆発的に普及した小型携帯用端末

③ビッグデータ・アナリティクス

これまで不要なものとして蓄積してきたあらゆる経営データを統合・解析することにより、ビジネスに有用な新しい知見を見出す

④ソーシャル

既に世界中で数十億人ものユーザーが使用しているSNSをビジネスプラットフォームとして活用する

これら4つのプラットフォームを採用したシステム基盤を整えることは、従来までのレガシーシステムやそれに伴う業務プロセスにイノベーションを起こし、急激に変化するビジネス環境へ柔軟に対応するための体制を手に入れることになります。そうすれば、“2025年の崖”に起こるさまざまな経営課題や諸問題を解決するための手段となります。

DXの注意点

企業がDXへ取り組むにあたり、最も注意しなければいけないことがあります。それが、「DXには必ず業務改革が伴うこと」です。

従来の基幹系システム移行では、それまでシステムが備えていた機能を踏襲しつつ、新しいシステム環境を構築するというのが一般的でした。しかし“未来志向型”のシステムを構築する場合、従来の機能にとらわれず新しいシステム環境を構築する必要があり、そこには必ず業務改革が伴います。

しかし多くの経営者はDXを誤解し、前述した4つのプラットフォームを採用したり、最新型のERP(Enterprise Resource Planning:統合型基幹システム)を導入したりすればDXが完了すると考えています。どんなに革新的な技術を取り入れ、新しいシステム製品を導入しても業務プロセスが従来のままなら何も変化は起きません。

同じことを続けていてもそこから変化は生まれないように、業務プロセスに変革をもたらさければ、DXは完成しません。“2025年の崖”に向けてDXへ取り組むのならば、必ず業務改革を視野に入れましょう。

まとめ:DXしやすい中小企業、スタートアップ

いかがでしょうか?総務省のレポート発表から間もなく1年が経過し、多くの企業は“2025年の崖”に対する危機感を強めています。しかしながら、DXに対する誤解が残っていたり、計画の遅れ等からさまざまな経営課題や諸問題を解決できるかどうかは未知数です。

このような取り組みを大手企業が行おうとすると過去のしがらみや資産が邪魔をして、なかなかDXできないという声を聞きます。その一方で機動力のあるスタートアップ企業や中小企業は、そもそもクラウド前提であったりとDXしやすい環境と言えるでしょう。

いずれしましててもデジタル変革は、今後の日本において必要不可欠ですのでこの機会に自社のDX状況を考えて見ることをおすすめいたします。

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