経営者が知っておきたい資金繰りについて

 2020.03.23  クラウドERP編集部

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資金繰りとは、会社の収支をコントロールすることであり、単純に銀行などから融資を受けることではありません。シンプルなようで奥が深く、資金繰り次第で会社は成長も衰退もします。本記事では「資金繰りとは何か?」という、経営者が知っておきたい基本をご紹介します。今まで資金繰りを意識したことがなかった、どんぶり勘定から脱却したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

経営者が知っておきたい資金繰りについて

資金繰りとは何か?

会社における「資金」とは、現金、当座預金、普通預金、通知預金、譲渡性預金、公社債投資信託などすぐに支払いに利用できるもののことです。資金は会社にとっての血液のようなもので、しかるべき場所に行き届かせなければ会社としての機能が停止し、生きていけなくなります。つまり廃業や倒産です。業績は好調だったにもかかわらず資金繰りに失敗して倒産してしまった会社は五万と存在しています。

資金繰りは会社の収入と支出をコントロールすることで収支の過不足を調整するのが大きな目的です。たとえば、翌月末に支払いが待っているにもかかわらず、事業投資ばかりでは取引先に支払う資金が無くなり、支払いが滞ることで信用問題に発展し、いずれは倒産などに至ります。このため、資金繰りが上手な会社はそれだけで高い成長性を持っていることになります。

ちなみに定期預金や貸付金、売掛金や不動産などすぐに現金化できないものについては資金ではなく「資産」に該当します。

資金と利益は違う

経営活動の中で会社が得た利益は、事業投資や支払いなどに充てられることから資金と混同している方も多いでしょう。しかし、資金と利益は違います。会社が利益を上げても資金が不足している状態は十分にあり得るのです。資金とは帳簿上の利益ではなく、今すぐに現金化が可能なものを表しており、仕入れ、製造、雇用、販売促進などの活動の際に増減するものが資金です。

資金と利益を混同していると経理業務を滞りなく実行していれば資金繰りは完璧と思い違いをしがちです。会計上の利益とは現金化できるものではなく、実際の資金とはずれが生じている場合が大半です。今月発生した売上の支払いが翌月や翌々月ならば、利益はあっても資金は増えていません。また、ある月に購入した設備費も数年にわたって減価償却処理する場合があるため、利益と資金は必ずしも一致しないのです。

資金繰りはなぜ難しいのか?

資金繰りは難しい理由は、必ずしも売上が大きいからといって資金が手元にあるとは限らないことです。収支のタイミングによっては売上が大きくなるほど資金繰りが悪化する可能性が十分にあります。

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たとえば、月2,000万円程度の収入がある会社が、何かの理由で10倍の受注が入り2億円の売上が立ったとしましょう。利益も10倍になるので、会社としては資金が増えて資金繰りが楽になるように思えます。帳簿上では大きな利益が見込まれているかもしれませんが、仕入や外注費の支払いのタイミングによっては資金繰りがかなり苦しくなります。2億円分の受注に対応するだけの仕入や外注費が発生し、かつ取引先からの支払いが数ヵ月後になると深刻な資金不足に陥る可能性があります。

黒字倒産が起こる理由の大半がこのケースです。帳簿上は黒字であったとしても、売掛金回収など資金化のタイミングが遅れたり、大きな設備投資をしていたりすると資金繰りが難しくなり、取引先への支払いや従業員への給与支払いが滞ってしまい、倒産の危機となります。

逆に帳簿上は赤字続きでも倒産しない会社というのは、資金繰りが上手く収入と支出のバランスを取りつつ、積極的な事業投資を行っているためです。

資金繰りを良くするためには?

資金繰りを良くするために最初に取り組むべきことは新しい事業計画を立てるのではなく、手元の資金を正確に把握することです。実は、会社の資金がどれくらいかを正確に把握している経営者はそう多くありません。そこで、まずは資金の把握から行い数か月先までの収支状況を予測して、資金計画を立てます。いつ資金が不足するのか?を把握するために資金繰り表も作成しましょう。

資金化されていない遊休資産を見直すのも1つの手段です。使われていない資産を資金化することで、資金繰りが一気に改善されるケースもあります。遊休資産を把握するには決算書の賃借対照表の資産の部をチェックすると、処分品として売れるはずが放置されている在庫や、未回収のまま放置されている売掛金などを発見できます。使われていない固定資産や保有する必要のない有価証券なども、資金化すべき資産です。

知っておきたい資金繰り表の項目

会社の資金をコントロールするための資金繰り表を作成するにあたり、決まったフォーマットは無いため会社独自のものを作成します。そこで、押さえておきたい資金繰り表の項目を確認していきましょう。

営業収支

会社の本業において現金をどれほど生み出しているかを表す項目です。売上高から販売する商品などの仕入原価である売上原価を差し引いたものが、売上総利益となります。ここから販売費および一般管理費(販管費)を差し引くと、営業収支のうちの利益が求められます。販管費とは、本業に係わる費用のうち商品を販売するために仕入れた代金以外の費用です。営業収支がプラスなら資金が安定しています。しかし、一時的な収入なのか利益となっているのかを確認しなければいけません。

財務収支

銀行からの借入金収支を財務収支と呼びます。財務収支がプラスなら借入金が増えていることになり、借入金の返済額はマイナスとして表記されます。営業収支によって借入金を返済するため、借入金が増えすぎていると経営上は危険だと言えます。

経常収支

本業以外の財務活動による収支のことです。本業の営業収支がプラスであっても、借入金の返済や利息の支払い負担が大きい場合は、経常収支のプラス額が小さくなるかマイナスになります。会社の経営状態を最も把握しやすい数字です。

経常外収支

設備投資や税金の支払いなどを経常外収支としてまとめることがあります。設備投資の金額等によっては、経常外収支がマイナスになることもあります。

以上4つの項目を押さえておけば、資金繰り表を作成するのがずっと楽になります。銀行に融資を依頼する際などは、これらの情報を明確にした上で資金繰り表と資金計画を作成しておくことが、信用を勝ち取るためのスタートラインです。この機会にぜひ資金繰り表を作成してみてください。

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資金繰りを改善した高い成長性を手に入れよう!

いかがでしょうか?知っているようで意外と知らない資金繰り。シンプルなようで奥が深く、資金繰りのやり方次第で会社は高い成長性を手に入れることができます。今まで資金繰りに取り組んでこなかったという方は、この機会に会社の資金に目を向けて、収支のバランスを取ることに注力してみてください。たとえば売上が小さくても、資金繰りが上手ならば高い成長性によって事業拡大を目指すことが可能です。資金繰りをマスターするためのネットコンテンツや書籍は多数提供されているので、ぜひ取り組んでみてください。

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