電子契約とは?その関連する法律まとめ

 2020.03.23  クラウドERP編集部

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電子契約とは、これまで紙でやり取りされてきた契約業務をデジタル化し、インターネットや専用回線を使って取引先との契約締結業務を交わすことです。電子契約を導入することで契約締結時間の短縮化や業務効率化、ペーパーレス実現によるコスト削減などさまざまなメリットがあります。ただし、電子契約の導入にはそれに関連する法律への理解が必要となります。それでは、本記事でその法律について1つ1つ解説しますので、ぜひ参考にしてください。

電子契約とは?その関連する法律まとめ

電子帳簿保存法

電子契約の有効性を決める大元となる法律が「電子帳簿保存法(電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律)」です。コンピューターが一般家庭に普及し始め、ビジネスで日常的に使われるようになった1998年7月に制定されました。この法律が大まかに定めているのは「国税関係帳簿書類の電子保存を認める」ことと「国税関係帳簿書類のスキャナによる電子保存を認める」ことの2点です。

従来、紙文書でのみ保存が認められていた帳簿書類のデジタル化保存を大々的に認めています。しかしながら、すべての帳簿書類をデジタル化保存してよいわけではなく、デジタル化保存できるものが明確に決まっています。

1. 帳簿類

総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売掛金・買掛金元帳、固定資産台帳、売上・仕入帳

2. 決算関係書類

棚卸表、貸借対照表、損益計算書、その他決算に関して作成した書類

3. その他証憑類

契約書や領収書及その写し、見積書、請求書、注文書、契約の申込書、納品書、検収書

領収書の場合、デジタル化保存が可能な書類は3万円未満という金額規制がありましたが、後の改正によってこの上限が廃止されています。さらに、現在ではスマートフォンカメラ(明確な要件あり)で撮影した画像でのデジタル化保存も認められていて、電子帳簿の範囲が年々拡大しています。

e文書法

e文書法(民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律)は2005年4月に制定され、それまで紙文書による保存を要件としてきた書類のデジタル化保存を認めるという法律です。電子帳簿保存法と類似している点が多く、2つの法律の関係性としてはe文書法が電子帳簿保存法を改正するための法律となります。

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また、電子帳簿保存法が国税に関する帳簿類のデジタル化保存を認めるのに対し、e文書法は多数ある法律に対して一括でのデジタル化保存を認めるという法律です。

電子帳簿保存法

紙文書による契約業務や見積書等の作成業務は、第三者による改ざんが難しく、記名押印や署名によって本人確認を用意に行えるなどのメリットから今でも一般化しています。一方、デジタル社会が進展したことにより、デジタルデータによる契約書作成や保存のニーズが高まっています。

ところが、デジタル化保存された契約書の改善行為は用意であり、なおかつ本人確認に必要な記名押印や署名が難しいことからデジタル化保存に対応できない企業が多く存在しています。こうした事情を背景にして、デジタルデータでの契約書なども改ざんが難しく、かつ本人確認を用意にするための法基盤と情報基盤を整えるために制定されたのが電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)です。

デジタルデータとして作成された契約書が本人によって作成されたこと、改ざんされていないことを証明するには電子証明書とタイムスタンプが必要になります。

電子証明書は国が認定する認証局によって発行された「この法人・個人は確かに存在し、電子署名は本物です」と証明するためのデジタルデータ化された証明書となります。誰もが自由に電子署名を行えるようでは、改ざんや偽装等が容易になってしまいます。そこに認証局からの電子証明書があれば本人確認が容易に行えるようになります。

一方、タイムスタンプとは契約書等の作成時間の改ざんを防ぐための、もう1つの電子署名です。デジタルデータ化された契約書には「いつ作成されたか?」という情報が自動的に記録されます。しかし、それはあくまで端末の時刻を反映したに過ぎないため、改ざんは容易です。そうした改ざんを防ぐために、契約書等にタイムスタンプを押印し「作成されたのは確かにこの時間です」ということを証明できます。

IT書面一括法

IT書面一括法(書面の交付等に関する情報通信の技術の利用のための関係法律の整備に関する法律)は、紙文書での交付が義務付けられている書類を、メールやインターネットでの交付を認めるという法律です。電子帳簿保存法と混同しがちなので注意してください。IT書面一括法はあくまで、デジタル化保存された書類のメールおよびインターネットでの交付を認めるものであり、特定の書類のデジタルか保存を認めるものではありません。

印紙税法

印紙税法は一定金額以上の取引や領収書に対して、印紙税という税金を課すための法律です。ビジネスパーソンなら誰もが契約祖や領収書に収入印紙を貼り付けた経験があるのではないでしょうか?収入印紙を貼り付けることで、印紙税を収めましたという証明になります。

印紙税法が制定されたのは1899年と古く、1967年に全部改正がされています。では、契約書や領収書に収入印紙を貼り付けて、印紙税を支払わなければいけない理由とは何でしょうか?これに関しては、2005年当時の内閣総理大臣である小泉純一郎氏が第162通常国会での質問に対する答弁書にて、次のように回答しています。

「印紙税は、経済取引に伴い作成される文書の背後には経済的利益があると推定されること及び文書を作成することによって取引事実が明確化し法律関係が安定化することに着目して広範な文書に軽度の負担を求める文書課税である~」

出典:平成十七年三月十五日. 内閣総理大臣 小泉純 一 郎. 参議院議員櫻井充君提出印紙税に関する質問に対し、 別紙答弁書を送付する。

つまり、契約書や領収書がその効力を発揮できるのは法律による規定があるためであり、それを保証している国に対して税金を支払いましょうという法律です。ただし、デジタル化保存された契約書や領収書ならば印紙税はかかりません。

電子契約導入を検討しよう

いかがでしょうか?電子契約を導入するにあたり関連する法律はたくさんありますし、電子証明書やタイムスタンプに対応するには一定のコストがかかります。このため、電子契約導入になかなか踏み込めない企業も多いでしょう。確かに導入までのプロセスは複雑かもしれませんが、電子契約を採り入れれば普段の契約業務を大幅に効率化したり、ペーパーレス化や印紙税不要によるコスト削減効果も期待できるため費用対効果は高いと言えます。

最近では働き方改革の一環として導入検討する企業も増えていますので、まだ電子契約に対応していないという場合はこの機会にぜひ検討してみてください。

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