顧客満足を高めるためのポイントとは?「機能価値」と「感情価値」を理解する

 2020.03.24  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

顧客満足を高めるためのポイントとは?「機能価値」と「感情価値」を理解する、経営者であれば自社の製品やサービスを導入した顧客が満足してほしいものです。顧客満足度を高める話の中でよく引き合いとして出されるのが、世界最高級品質のサービスを誇るホテルカンパニーのリッツ・カールトン(マリオット・インターナショナルグループ)です。同ホテルに宿泊したことが無い方でも、その逸話は聞いたことがあるのではないでしょうか?

enhance-customer-satisfaction

  • ある大学教授が宿泊した部屋に会議で使用する資料を忘れ、その旨を連絡したところ従業員の1人が急いで新幹線に飛び乗って資料を届けた
  • 浜辺でプロポーズしたいからサマーベッドを用意しておいてくれと従業員に頼んだら、シャンパンと一凛の花がテーブルに飾られ、その従業員がタキシードを着て待っていた
  • ニューヨークのリッツ・カールトンに宿泊した際に、固い枕に変えてほしいと頼み、次にモスクワのリッツ・カールトンに宿泊したら固い枕が用意されていた

いずれも顧客満足度を重視するビジネス業界で神話のように語られている話で、その背景には「1日2,000ドル(約20万円)の決裁権」という通常では考えられないエンパワーメントと、「顧客に感動を与え続ける」という使命感にも近い思いが組織全体に浸透していることで実現しています。

しかし、大半の企業はリッツ・カールトンのような精神で顧客満足度を向上しようとすれば、ビジネスは破綻します。では、顧客満足度を効率良く、そして効果的に高めるにはどうすればよいのでしょうか?本記事ではそのポイントをご紹介します。

顧客満足度を「機能価値」と「感情価値」に分類する

企業が顧客満足度向上へ取り組むにあたり、まず考えなくてはいけないのが「機能価値」と「感情価値」の違いです。顧客満足度とは端的に言えば「特定の分野で顧客の期待を満たす、あるいは超えた時」に初めて向上します。

先にご紹介したリッツ・カールトンの事例でいえば、新幹線で資料を届けてくれることも、シャンパンとタキシードで出迎えることも、遠いモスクワの地で固い枕が用意されていることも宿泊者にとっては想像の域を越えたサービスです。そしてこの時働いたのが「感情価値」です。リッツ・カールトンが本来提供するサービスそのものや宿泊施設の良し悪しではなく、従業員の行動とその配慮に感動したことで顧客満足度が向上しています。

この「感情価値」に訴えかける施策は極めて効果的です。顧客はそのエピソードを他人に話したがりますし、今ではSNSを通じてあっという間に拡散されます。つまり、リッツ・カールトンの場合は1日2,000ドルというあり得ない決裁権も、宣伝広告としての費用と考えれば、実は理にかなっている仕組みなのです。つまり費用ではなく投資です。

時間を節約しながらビジネスを実践する3つの方法
ビジネスで燃え尽きないためにあなたがすべきこと

しかしいくら投資とはいえ、従業員ひとりひとりに1日約20万円もの決裁権を与えてしまっては、費用対効果が出るまでにビジネスはやはり破綻してしまいます。

そこで顧客満足度向上のための施策として考えるべきは、「機能価値」の向上です。これは企業が本来提供している製品やサービスの質を高め、顧客の期待を超えることで満足度を高めるための指標だと考えてください。

製品やサービスではなく、それらを購入するまでのプロセス設計を変えてみる

「機能価値」をカフェで考えると、それは「味」「内装」「清潔感」「接客」の4つの要素が大きく関わってきます。これら4つの要素が期待以上のものだったら、その時顧客満足度は大きく向上するでしょう。しかし、「機能価値」を高めるのには限界がありますし、競合他社も同様に取り組んでいるものなので差別化が難しいのが実情です。

では、何を変えればよいのか?そこで考えていただきたいのが、「製品やサービスを購入するまでのプロセス設計」です。皆さんは、自社の製品やサービスが顧客に購入されるまでに、どのようなプロセスを経ているかを考えたことがあるでしょうか?顧客の購買行動を「製品・サービスを購入した」という一点に集中するのではなく、製品やサービスの認知から購買意欲の向上、製品・サービスの比較検討や最終的な決定など、全体的なプロセスに目を向けてみてください。

そして、その時々のタッチポイント(接触点)において顧客とコミュニケーションを取り、必要な情報を届け、快適な購買プロセスをサポートできているか?も考えてみましょう。「言っている意味がよくわからない」という方は、自分自身がある製品やサービスを購入するまでのプロセスを細かく想像してみてください。

たとえば、今年メインに着用する冬物のコートを購入する場合、まずはショッピングモールや行きつけの店舗に足を運ぶか、インターネットで新作の冬物コートなどを検索するでしょう。これは「情報収集」にあたり、製品やサービスを購入する際に大半の人が最初に通るプロセスです。

次にいくつかのコートに目星を付けて、それらをデザイン・機能・価格の3点から「比較検討」し、自分が最も欲しいと思うコートを決めます。そのまま店舗で購入する人もいれば、再度「情報収集」としてインターネット検索で最安値を探す人もいるでしょう。今ではポイントプログラムも多様に展開されているので、ポイント付与率が最も高い店舗を探すこともあります。

そしていざ購入の際には、「決済方法」と「受取方法」の選択を行います。最近では楽天ペイやメルペイといったモバイル決済が普及し、クレジットカード決済使用率も上がっています。さらに、購入したコートの受け取りや自宅・コンビニ・宅配ロッカー(PUDO)・店頭など選択肢も広がり、ライフスタイルに合わせた受取方法が選択できます。

いかがでしょうか?このように冬物のコートを購入するまでのプロセスを細かく分けると、顧客と企業との間で実に多様なタッチポイントが挙げられます。顧客満足度における「機能価値」はこうした購買プロセスも含み、顧客が望んでいる情報を的確に届け、よりスムーズなショッピングをサポートすることでも、顧客満足度は向上できるのです。

しかも、「感情価値」を高めるよりも低コストに、そして的確に施策が実施できるためリッツ・カールトンのような大企業でなくても顧客満足度を大幅に向上できる可能性があります。

[SMART_CONTENT]

既存の枠組みにとらわれない想像力こそが顧客満足度向上の秘訣

人と人が良好な関係を築くためには、互いに想像力をフルで働かせて思いやる気持ちを持つことが大切です。そして人は、想像力の欠如によって他人を貶めたり傷付けたりします。顧客満足度向上も同じです。想像力を常に働かせて、「顧客が今望んでいることは何か?」を考えることが、最大の施策になります。これは「機能価値」でも「感情価値」でも変わりません。どちらを高めるにせよ、顧客の立場になって考えることで期待を超えるような製品・サービスが生まれるものです。

しかし、企業の中にいると顧客のことが見えなくなり、顧客視点が分からなくなってしまうことが多々あります。そうした状況を打破するためには、アンケート調査など客観的視点を取り入れるための取り組みを積極的に実施して、社会的に見た自社のポジションや評価を真摯に受け止めることが大切です。この機会に、自社にとっての顧客満足度とは何か?を今一度お考え下さい。

成長企業がこれから12ヶ月で変えていくべき3つのこと

RELATED POST関連記事


RECENT POST「経営コラム」の最新記事


顧客満足を高めるためのポイントとは?「機能価値」と「感情価値」を理解する
ビジネスと共に社内文化を育てる5つの方法

RANKING人気資料ランキング

RECENT POST 最新記事

RANKING人気記事ランキング

New Call-to-action