法人が寄付をすると税金はどうなる?法人と寄附金の関係まとめ

 2020.03.23  クラウドERP編集部

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事業活動の中で、社会貢献の一環として寄付することがあります。法人の寄付金には一定の制限が設けられており、寄付と税金の関係について明確に理解していないといけません。本記事では、知っているようで意外と知らない法人の寄付と税金についてお話します。

法人が寄付をすると税金はどうなる?法人と寄附金の関係まとめ

寄附金と経費は別なの?

寄附金というのは、非営利団体に金銭を譲渡する通常の寄付金のほかに、拠出金や見舞金などさまざまな名目があります。それらの名目を問わず、金銭や資産を営利を求めずに相手に贈与するものが寄附金です。もちろん広告宣伝費や接待交際費、福利厚生費などは寄付金には該当しません。たとえば協賛金の中には、社名が記載されて一定の広告効果が認められる場合は広告宣伝費になります。

ただし、神社の祭礼などに関する協賛金の場合は寄附金になる可能性が高いでしょう。さらに、香典や祝典などで金銭を取引先に贈った場合、単なる金銭の贈与であっても寄附金ではなく接待交際費になります。同じ金銭や資産の贈与であっても、内容によって寄附金に該当する場合とその他の経費として扱われる場合があります。寄附金の定義は意外と複雑なのです。

また、寄附金に該当するのは金銭や資産の贈与だけでなく、資産を時価よりも低い価格で譲った場合の時価と、譲った価格の差額が寄附金になったり、企業が無利息で金銭を貸与した場合の受け取っていない利息部分が寄附金になったりと複雑です。

寄附金の種類

税金対策として、経費を寄附金で処理するケースがありますが、無尽蔵に寄附金処理されてしまうと企業が支払うべき税金が大幅に減額してしまいます。そこで、法人税では寄附金に一定の制限を設けています。ただし、すべての寄附金に同じように制限をかけているわけではなく、寄附先やその内容によって4つに分類し、それぞれに制限内容を変えています。

国または地方公共団体に対する寄附金

国や都道府県、あるいは市区町村に対する金銭等の寄附が該当します。災害時の義援金のうち、国または地方公共団体に対して直接寄附したものも同様です。さらに、日本赤十字社の義援金口座に直接寄附した場合、新聞・放送などの報道機関に対して直接寄附した義援金のうち、最終的に義援金配分委員会などに拠出されることが明らかになっているものも含みます。

指定寄付金

財務大臣によって「広く一般に募集されている」かつ「公益性及び緊急性が高いもの」と指定されて寄附金が該当します。赤い羽根募金や日本赤十字社への寄附のうち、財務大臣の承認を受けたものが該当します。

特定公益増進法人などに対する寄附金

教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献など公益増進に著しく寄与するものと認められた、一体の公益法人などに対する寄附金のことです。日本赤十字社の事業費や通常経費に対する寄附、認定NPO法人に対する特定非営利活動に関する寄附も該当します。

政治活動に関する寄附金

個人が支出した政党、政治資金団体、その他の政治団体のうち一定のもの、一定の公職の候補者の政治活動に関する寄附金のうち、一定の要件に該当するものです。

一般の寄附金

上記以外の寄付金はすべて一般の寄付金に該当し、町内会や政治団体、寺社や宗教法人への寄附などです。

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寄附金の損金算入額の計算方法

寄附金は、その種類ごとに全額経費として計上するか、一定金額のみ経費になるかが違います。「国または地方公共団体に対する寄附金」及び「指定寄附金」については、その支払い額の全額が経費になります。災害時の義援金も全額経費とします。ただし、「特定公益増進法人等に対する寄附金」と「一般の寄附金」は、一定の損金算入限度額を設けてその限度額を超えるものは経費にすることができません。

さらに、寄附金の支払い状況によっても経費になるかどうかが違います。寄附金のうち、その年度の経費にできるのはその年に支払ったものだけです。未払いのものは経費にすることができず、決算日前後の寄附には注意が必要になります。では、「特定公益増進法人等に対する寄附金」と「一般の寄附金」には一定の損金算入限度額が設けられています。従って、法人税の税額を計算するには損金算入限度額の計算方法を知る必要があります。

特定公益増進法人等に対する寄附金

<計算式>

(資本金などの額 × 当期の月数/12 × 3.75/1.000 + 所得の金額 × 6.25/100)× 1/2

所得の金額は支出した寄附金の額を損金に算入しないものとして計算し、特別損金算入限度額を超える金額は一般の寄附金の額に含めます。

一般の寄附金

<計算式>

(資本金などの額 × 当期の月数/12 × 2.5/1.000 + 所得の金額 × 2.5/100)× 1/4

所得の金額は支出した寄附金の額を損金に算入しないものとして計算します。

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法人版ふるさと納税とは?

「ふるさと納税」と聞くと、個人が地方自治体に寄附することで税額控除を受けるイメージが定着していますが、実法人にもふるさと納税制度があります。それが「企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)」となります。

これは、政府が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに対して企業が寄附を行った場合、その寄附の30%を法人住民税や法人事業税から控除する制度です。従来から寄附金の損金算入による税の軽減は30%とされており、企業版ふるさと納税を活用することで寄附した企業の実質的な負担を40%に軽減できます。

企業版ふるさと納税には下限(10万円)が設けられており、かつ個人版ふるさと納税のように返礼品はありません。ただし、税額控除に限らず社会貢献に取り組む企業としてアピールできるメリットはあります。

企業版ふるさと納税の主な対象事業

群馬県川場村 / 森林資源を活用したエネルギー開発と農産物ブランド化プロジェクト

北海道夕張市 / 夕張の未来を作るプロジェクト

東京都西東京市 / 地域主体による駅前情報発信プロジェクト

この他、「企業版ふるさと納税ポータルサイト」にて多数プロジェクトが推進中

法人の寄附金についてもっと知ろう!

企業の社会貢献に注目が集まる時代、寄附金制度をより深く知ることで社会貢献をアピールしながら税額控除が受けられる可能性があります。この機会に、寄附金制度についてさらに学び、ぜひ活用してください。

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