従業員が入社する際の手続きは?必要書類などをまとめて解説

 2020.02.05  経営者実践ポータル編集部

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従業員が入社する際はさまざまな手続きが必用です。社会保険、雇用保険の加入手続き、所得税、住民税の手続き。これらは期日までに抜け漏れなく行う必要があり、人事や経営者の大切な仕事です。本記事では、従業員が入社する際に必要な手続きや、それに必要な書類などをまとめました。「あれ?入社手続きって何が必要だっけ?」と忘れてしまった時や、新人人事担当者に参考にしていただきたいと思います。

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雇用契約書、労働条件通知書

新しく従業員を雇用するにあたり、使用者となる事業所は雇用契約書、あるいは労働通知書を従業員との間で取り交わす必要があります。どちらの書類も従業員と使用者の間で労働における取り決めをまとめたものになります。

両者の違いは、雇用契約書には従業員と使用者双方の署名または記名押印が必要であり、労働条件通知書は使用者側が従業員に条件を開示するための書類であることから使用者の署名または記名押印のみにとどまる点です。新しく従業員を雇用する際は、このどちらかの書類を明示して、契約内容や労働条件を明示する必要があります。

ただし、業務委託で仕事を依頼する際は雇用契約ではなく業務委託契約に該当するため、この場合は業務委託契約書を用意しなければいけません。

雇用契約書と労働条件通知書の違い

参考までに2つの書類の違いを詳しく説明します。雇用契約書とは労働者と使用者の間で労働における取り決めを書類として残したものです。互いに同意して署名または記名押印することで、仕事ルールの再確認が行え、後にトラブルが発生した場合でもルールに沿って対処できます。従業員にとっても契約内容を確認できるので、安心して入社を迎えられます。

一方、労働条件通知書の内容は雇用契約書とほとんど変わりません。異なる点は、互いに同意した上での契約書であるか否かです。労働条件通知書には使用者が仕事ルールなどを一方的に開示するものであり、使用者の署名または記名押印に留まります。法律的にはどちらが正しい書類かという規定はないので、どちらを明示すれば問題ありません。

・雇用契約書に記載しなければいけない事項

厚生労働省では、労働基準法によって雇用契約書に記載しなければいけない事項として、以下の10項目が定められています。

  • 契約期間
  • 就業場所
  • 業務内容
  • 始業と終業の時刻
  • 休憩時間
  • 交替制について
  • 休日
  • 有給休暇
  • 賃金
  • 退職

雇用契約書(労働条件通知書)の様式例は、厚生労働省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/kaisei/dl/youshiki_01a.pdf)で確認できますので参考にしてください。

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社会保険、雇用保険の加入手続き

健康保険や厚生年金などの社会保険や雇用保険への加入は、法律によって定められた条件を満たせば従業員の性別・国籍・雇用形態にかかわらず加入させることが企業としての義務です。以下に、それぞれの加入基準と提出書類を紹介します。

社会保険(健康保険、厚生年金保険)

加入基準は、法人事業所である場合もしくは従業員が常時5名以上いる個人事業所に常時適用されます。社会保険が適用された事業所は適用事業所と呼ばれ、そこに常時使用されている70歳未満の従業員が加入対象です。パート・アルバイトであっても1週間の所定労働時間と1ヵ月の所定労働日数が、同事業所の一般従業員の4分の3以上であれば加入対象になります。さらに、所定の労働時間と労働日数が4分の3未満であっても、以下の基準をすべて満たす場合は加入対象になります。

1. 週の所定労働時間が20時間であること

2. 雇用期間が1年以上見込まれること

3. 賃金が月額の8万8,000円を上回ること

4. 学生でないこと

5. 常時501名以上の企業に勤めていること

手続きにあたり基礎年金番号が必要になるため、従業員から提出を受けましょう。加入手続きには従業員は雇用してから5日以内に年金事務所で行います。加入時に提出する書類は、健康保険、厚生年金被保険者資格取得届の2種類です。さらに、扶養家族がいる場合は健康保険被扶養者(異動)届を、被扶養配偶者がいる場合は国民年金第3号被保険者届を提出しましょう。

雇用保険

雇用保険は、雇用した従業員が下記のどちらも満たす場合に加入する必要があります。

1. 31日以上の雇用が見込まれる

2. 所定労働時間が週20時間以上

雇用した従業員に前職がある場合は、前職の雇用保険被保険者証の提出を受けましょう。加入手続きに必要な書類は、雇用保険被保険者資格取得届です。雇用した日に属する月の翌月10日までにハローワークで行いましょう。

所得税・住民税の手続き

従業員を雇用した場合、労働基準法にもとづく手続きや雇用保険・社会保険の加入手続きの他にも、所得税や住民税の手続きをする必要があります。各種税金の手続きを以下に紹介します。

所得税

新しく従業員を雇用したら、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出してもらいましょう。使用者側は、そこに記載されている情報をもとに源泉徴収簿を作成します。従業員に前職がある場合は、前職の給与所得等の源泉徴収票を提出してもらいましょう。給与の発生した月の翌月10日が、会社が税務署に源泉徴収税を納付する期日となるため、その記事に間に合うように必要書類の提出を求めます。

住民税

住民税は、前年の所得に対して課税される税金です。従って、従業員に前職がない(前年の所得がない)場合は、翌年の5月末まで住民税がかかりません。前職がある場合は、現在が普通徴収なのか特別徴収なのかによって必要書類が変わります。

普通徴収の場合かつ会社で新しく特別徴収を行う場合は、未使用の住民税の納付書もしくは納付済みの領収書と、特別徴収への切替申請書を各市区町村が定めている期日までに提出します。普通徴収の納付期限が過ぎている月のものは、特別徴収への切り替えはできないため注意しましょう。

現時点で特別徴収であり、継続して特別徴収を希望する場合は、特別徴収にかかる給与所得移動届出書を、各市区町村の定めている期限までに提出しましょう。

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労働条件の明示義務が強化される

以上が、新しい従業員を雇用する際に必要な手続きや書類となります。そしてもう1つ、人事が注意しなければいけないことは、2020年4月より施行される「同一労働同一賃金(働き方改革関連法案)」により、非正規雇用従業員に対する労働条件の明示義務の強化です。

政府は正規雇用従業員と非正規雇用従業員との待遇差を埋めるために、基本的に同じ量と質の労働をした従業員には、正規・非正規を問わず同じ賃金を支払うという方針を示しています。また、非正規雇用従業員を雇い入れる際は、会社としての待遇に関する明確な情報を、明確な根拠と共に明示しなければいけません。

法改正によって入社手続きに必要な作業や書類も増えていますので、そうした情報には常にアンテナを張っておきましょう。

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