M&Aとは何か?中小企業も無関係ではない合併&買収の話

 2016.07.21  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

M&A(Mergers and Acquisitions)、いわゆる「合併・買収」ですが最近頻繁に耳にするという方が多いのではないかと思います。しかし「合併買収は大企業が事業拡大のためにするものでしょ?」と考え、中小企業には関係ないと関心を持たない経営者が多いようです。

実は、ここ最近のM&Aはむしろベンチャー企業やスタートアップ、または中小企業の方が活発化していることをご存知ですか?海外のM&A活発化を受け国内でも盛んに行われるようになったわけですが、M&Aはベンチャー企業や中小企業が持つ“課題”を解決するために大切な鍵でもあるのです。

また、今後市場がさらに活発化していくと言われているので、一企業を経営している身としてM&Aは無視できない存在でもあります。

もしかすると近い将来競合に買収される日が来るかもしれまんせん。あるいは自社の課題を解決するのが他社の買収や合併かもしれません。

将来的なビジネスの波に乗り切るためにも、今回解説するM&Aについて是非目を通して頂きたいと思います。

そもそもM&Aとは?

M&Aについて改めて解説すると、「Mergers and Acquisitions:合併と買収」という意味があるわけですが、そもそも合併と買収の違いとは何でしょうか?

合併と買収の違い

合併

合併とは言わば2つ以上の企業が一つになることですが、「吸収合併」と「新設合併」という2種類の合併が存在します。

まず吸収合併とはA社がB社を吸収することで、B社の資産を手に入れ企業規模を大きくすることです。ですので「吸収合併された」と聞けば2つの会社が一つになったと考えてください。(買収側に統合)

一方新設合併とはA社がB社を吸収した上で、その権利義務を新たに設立するC社に移転することです。A社とB社が合併した上で新たなC社になるというケースもあれば、A社は存続しつつB社が新たにC社に生まれ変わるというケースもあります。少々ややこしいですが「新設合併された」と聞けば企業が吸収された上で新たな企業が設立されたと考えてください。

買収

買収とはA社がB社の株式を買収することで、経営権を握ることを言います。合併と異なる点は買収してもB社は存続するケースが多いということです。つまり子会社化すると言い換えることもできますね。

ニュースなどで「A社がB社を○○億円で買収することになりました」とよく耳にしますが、これはB社が消失してしまうという意味ではないので注意してください。もちろんA社がB社の経営権を握っているので、買収後にB社が子会社同士で合併して無くなることもあります。

ただしB社が継続的に存続していくケースがほとんどでしょう。

ちなみにM&Aには「敵対的M&A」と「有効的M&A」があります。敵対的M&AとはB社の意思とは無関係にA社が株式を買い占めることであり、友好的M&AはA社B社同意の上で株式を買い占めることです。

以上が合併と買収の違いですが、ややこしいと感じた方は「合併=複数の会社が一つになる」「買収=買収された会社が子会社化する」と考えてください。

M&Aのメリットデメリット

多くの企業がM&Aにて合併されたり買収したりするのは、結局のところそれ相応のメリットがあるからです。実は単に「会社が大きくなるから」だけでなく数々のメリットがあるのです。そしてそれは買収側も売却側も同じであり、双方にとって良い効果をもたらすことが多くあります。もちろんデメリットも。

そこで買収側と売却側それぞれのメリットデメリットを見ていきましょう。

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買収側のメリットデメリット

メリット

1. 企業規模・市場シェアの拡大

単純に企業規模や市場シェアの拡大を図るなら、M&Aは非常に効果的な戦略です。例えばイオングループがダイエーを買収して市場シェアを一気に伸ばしたように、既にある程度の規模とシェアのある企業を買収することで迅速に拡大することができます。

特に流通業者の大手企業は地方の中小企業をどんどん買収していくこで、一気にシェア伸ばしていくことが多いですね。

2. 新規事業への進出

一から新規事業を立ち上げるということは予想以上の労力とコストがかかります。それに伴うリスクもまた然り。このため業界である程度の地位を確保している企業を買収すれば、新規事業進出もリスクを軽減しつつ労力とコストを押さえて新規事業へと進出することができるのです。

本事業が成熟してきた企業では将来的な拡大を見据え、優良事業の企業買収を経て新規事業展開するケースが多いでしょう。

3. ウィークポイントの強化

合併・買収に関わらずM&Aを行うということは他社の技術やノウハウを吸収するという意味でもあります。このため自社のウィークポイントを強化して補うことができ、企業としての成長が可能です。

確かな技術やノウハウがあっても経営難に陥っている企業は多く存在するので、そうした企業を合併・買収することで低コストで経営強化が可能となります。

4. 短期間での事業拡大

新規事業立ち上げにしろ企業規模や市場シェアの拡大にしろ、多大なコストと時間をかけることが必要です。このためM&Aを行うことでコストはかかるものの時間を大幅に削減することができます。

「時は金なり」とはよく言ったもので、事業拡大にかかる時間を大幅に削減することができれば大幅なコストカットにもつながるのです。

デメリット

1. 必ずしも成功するわけではない

M&Aは一定の効果を期待・予測して行うものですが、もちろん全てのM&Aが成功するわけではありません。失敗する要因は様々ですが期待以上の効果を得られないケースも多くあるのです。

2. 組織内の環境が悪くなる可能性がある

A社がB社を買収した場合、A社の役員が送りこまれるといったケースが少なくありません。(もちろんそうでないケースもあります)この場合A社の役員とB社の従業員でそりが合わないと職場環境の悪化にもつながります。

特に敵対的M&Aに多いので注意が必要です。

3. 組織や文化の統合が困難な場合も

企業にはそれぞれ構築された組織と文化というものがあるので、これを合併するのは簡単なことではありません。比較的若い企業を合併・買収した場合は別ですが、中小企業以上の企業同士が合併・買収となるとこの課題が浮き彫りになります。

4. 人材の離脱や予期せぬ問題発生の可能性

M&Aを行うにあたり合併・買収企業の事前調査が欠かせませんが、調査不足で重大な問題が後から発覚したといった事例が珍しくありません。また、重要な人材がM&Aに反対意見を持っていた場合、離脱する可能性もあります。

メリットにて「事業拡大におけるリスクを軽減する」と説明しましたが、新たなリスクが発生することを忘れてはいけません。

5. 全体のモチベーションの低下

M&Aによる利益が想定を下回ると、グループ全体的なモチベーションの低下にもつながりがります。ただし時間をかけて利益を出していくケースもあるので、M&A初期のモチベーションを保つ工夫が必要です。

売却側のメリットデメリット

メリット

1. 後継者問題の解決

近年の中小企業に多いのが後継者問題であり、様々な理由から企業存続が危ぶまれています。企業を売却することで個会社化し現経営者がリタイアした後も適切な人材がトップに就く可能性が高いのです。

2. 従業員の雇用を守る

経営不振により従業員の雇用が危ぶまれている場合、M&Aにより雇用を守ることができます。合併・売却先が優良企業であれば待遇面が向上する可能性もあるので、従業員のことを考えてのM&Aも増加しています。

3. 将来的な不安の解消

少子高齢化が進む日本において、一部の市場は縮小傾向にあります。特に人口数が大きく影響する市場ですとこの傾向が強くなるので、将来的な不安を抱えている企業が多いでしょう。

M&Aにより企業を合併・売却すると経営基盤を強くすることができるので、将来的な不安を解消することができます。

4. 創業者利潤を得てリタイアできる

これは創業者に限ったメリットですが、企業を売却することで現金化でき創業者利潤を得ることができます。そのままリタイアすれば年金以上の利潤でセカンドライフを過ごせるでしょう。

5. 本事業への集中ができる

経営不振に陥っている事業をM&Aにより売却することで、経営難を回避して本事業に集中することができます。経営力回復のためには有効的な選択肢の一つと言えるでしょう。

デメリット

1. 従業員の雇用や労働環境が変わる可能性がある

売却企業の効用環境は良くも悪くも買収企業次第なので、雇用や労働環境が変わってしまう可能性があります。これは「労働環境が悪くなる」と一概には言えませんが、環境の変化により戸惑う従業員が少なくないでしょう。

2. 合併による組織の複雑化

M&Aにより合併・売却すると、今日まで見たことのなかった人が社長に就任したり自分の上司になる可能性があります。組織が複雑化するためしっかりとした体制を構築することが大切です。

3. 買収側の企業文化に慣れる時間が必要

M&Aでは売却企業が買収企業の文化に合わせなければならないため、売却企業の従業員は慣れるまでにある程度の時間が必要です。

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クラウドERPがM&Aの追い風になる?

いかがでしょうか?ここまでM&Aに関する基礎知識やメリットデメリットを解説しましたが、最後に今後のM&Aに重要な存在を紹介します。

その存在とは、会計システムや販売管理システムなど企業経営に必要不可欠なシステムを一気通貫で提供する「クラウドERP」です。2つの企業が一つに合併したり、子会社化する上で大きな課題がシステム統合の問題です。

買収企業は売却企業の情報をリアルタイムに可視化するためにシステムの統合を臨みますが、これがなかなか難しい壁となって立ちはだかります。しかしクラウドERPならサーバ調達など一からシステム構築を行う必要がなく、インターネット環境とPCさえあれば買収企業と売却企業で統合されたシステムを導入することができるのです。

また、最近ではグローバル企業同士のM&Aも盛んですが、クラウドERP多言語や海外通貨にも対応しています。つまりいずれM&Aの中心にはクラウドERPが必要不可欠な時代がくるということです。

これまでM&Aに無関心だった中小企業経営者の皆さんは、これを機にM&Aについて具体的に考えてみてはいかがでしょうか。

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