働き方改革関連法案とは?中小企業は具体的に何をしなければならないのか?

 2019.12.12  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

政府により働き方改革関連法案が施行されてから、月日が経過しました。皆様の会社での対応状況はかがでしょうか?この各法案は2019年4月ですべてが施行されるのではなく、順次施行されていく予定であり、大企業と中小企業で適用時期が異なる法案もあります。そのため、企業によって対応方法や対応状況が違ってくるでしょう。

本稿では、働き方改革関連法案に対して「中小企業は具体的に何をしなければならないのか?」について解説します。2020年4月に施行される「時間外労働の上限規制」などに対してどう対応すればよいのか?など、気になる疑問を解消していきますのでぜひ参考にしてください。

work-style-reform-for-sme

そもそも、働き方改革関連法案とは?

「働き方改革」は安倍内閣がミッションの1つとして掲げている「一億総活躍社会(老若男女、障がいの有無にかかわらず誰もが活躍できる社会)」の実現に向けた支柱です。従来の働き方にとらわれず、新しい労働環境を整えることで人材活用の幅を広げて、企業が抱える経営課題と国が抱える社会問題を解決するための改革です。

この働き方改革を実現するために、具体的な法令案として提出され2018年6月に参院本会議で可決/成立したのが「働き方改革関連法案」です。

働き方改革関連法案では「働き方改革の総合的かつ継続的な推進(雇用対策法の改正)」と「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」の2つを大きな括りとして、11の法改正が施行されます。その中で特に重要な3つのポイントが、以下の法令です。

「時間外労働の上限規制」の導入

時間外労働の上限について、月45時間/年360時間を原則として、臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間/単月100時間未満(休日労働含む)/複数月平均80時間(休日労働含む)を限度に設定する必要がある。

年次有給休暇の確実な取得

使用者(企業)は10日以上の年次有給休暇が付与されているすべての労働者に対し、毎年5日、時期を指定して有給休暇を与える必要がある。

正規/非正規雇用労働者間の不合理な待遇差の禁止

同一企業内において、正規雇用労働者と非正規雇用労働者(パートタイム労働者、有期雇用労働者、派遣労働者)の間で、基本給や賞与などの個々の待遇ごとに不合理な待遇差が禁止される。

もう1つ、中小企業にとって重要なポイントがあります。それは「2023年4月より、中小企業でも月60時間を超える時間外労働は残業代が25%から50%に引き上げられる」ということです。

大企業では2010年に適用されているこの制度は、中小企業で猶予されていたもののいよいよ適用される時期が近づいています。たとえば90時間の残業が発生した場合(時給換算1,000円として)、「(60×1.25)+(30×1.5)=120,000」で残業代は120,000万円になります。残業代が25%なのと比較すると差額は7,500円となります。

New call-to-action
NetSuite SuiteSuccess ご紹介資料

時間外労働削減への取り組み方

新しい「時間外労働の上限規制」では、特別な事情がある場合でも年720時間が上限として設定されているため、平均すると月60時間未満の残業でなければいけません。月60時間を超える場合であっても、月100時間未満、かつ複数月平均80時間未満でなくてはいけないので、これに準ずる必要があります。現時点でこの上限規制を超えている場合は、2020年4月までに時間外労働削減に取り組み、規定内に納めなければいけません。そのために何をすればよいのか?具体的な対策をご紹介します。

対策1.従業員を補強して業務負担の平準化を図る

真っ先に考えられる対策が「従業員の補強」です。既存の人材資源ではさばききれない業務量があるのならば、新しい従業員を雇用して業務負担の平準化を図るのが友好的ですし、即効性も高い対策です。ただし、雇用までに時間を有すること、教育期間を考慮する必要があること、人材リスク(ミスマッチなど)が発生することが難点であり、雇用/教育コストもかかります。

対策2.アウトソーシングを業務負担の軽減を図る

業務の中には利益に直接繋がるものと、直接ではないにせよ間接的にかかわっているものの2種類があります。そのうち、後者は他社にアウトソーシングすることで業務負担を大幅に軽減できますし、間接業務の多くは内製化する必要がないものばかりです。継続的にコストはかかりますが、新しい従業員を雇用するよりも確実に業務負担を軽くできるでしょう。

対策3.業務プロセスを見直して効率化を図る

業務プロセスそのものを抜本的に見直すBPR(業務プロセス改革)を実施することで、業務効率化を図る方法です。既存の業務プロセスの中にはムダが隠れていることが多く、それらの問題を可視化して、解決すると業務量そのものを減らすことができます。長年業務プロセスに変更を加えていない企業ほどムダが隠れている可能性が高いので、積極的に取り組みたい対策の1つです。

対策4.ITシステムを導入して効率化を図る

ITシステム導入に対して「コストはかかるし、何でも機械に頼るのはよくない」と考える中小企業経営者も多いでしょう。しかし、ことITシステムに関しては積極的に導入を検討すべきです。ITシステム抜きの業務改革にはやはり限界がありますし、広範囲かつ大規模な業務効率化を実現するには、やはりITシステムが効きます。最近では社内にインフラ環境を構築しないクラウドサービスも充実しているので、中小企業でもITシステム導入を積極的に検討すべきでしょう。

補助金制度を利用しよう!

中小企業では少ない人材リソースで大量の仕事をさばく必要があるため、残業時間は必然的に多くなります。かといって「時間外労働の上限規制」を無視することもできません。しかし、新しい人材を雇用したり、アウトソーシングを利用したり、ITシステムを導入するのにはコストがかかるため、具体的な対策に取り組めないというケースもあるでしょう。

その際に検討していただきたいのが、政府が提供する助成金制度です。例えば、厚生労働省は『職場意識改善助成金』という制度を設けており、「中小企業における労働時間等の設定の改善を通じた職場意識の改善を促進するため、職場意識改善に係る計画を作成し、この計画に基づく措置を効果的に実施した中小企業の事業主に助成金を支給するもの」といて5つの助成金コースが用意されています。コースによって20万円から最大150万円の助成金を受け取ることができ、働き方改革関連法案への準拠に向けた資金として活用できます。この他にもいくつかの助成金制度があるため、自社に最適なものを選びましょう。

SuiteSuccess

RELATED POST関連記事


RECENT POST「トレンド」の最新記事


働き方改革関連法案とは?中小企業は具体的に何をしなければならないのか?
ビジネスと共に社内文化を育てる5つの方法

RANKING人気資料ランキング

RECENT POST 最新記事

RANKING人気記事ランキング

New Call-to-action