移動平均法

 2019.05.16  クラウドERP実践ポータル

移動平均法とは、棚卸資産を評価するときに必要な平均原価を算出するための手法のひとつ。同じ商品でも時期によって購入単価が異なるため、経費と利益を正しく把握するには、何らかの方法で平均原価を求める必要がある。移動平均法では、商品を仕入れたタイミングで掛かった費用を既存の原価の合計に合算する。そして、合算した金額を仕入れる前と新たに仕入れた商品の数量の合計で割ることで、全体の平均単価を求めることができる。

当該期中の任意のタイミングで移動平均法を採用すると、その時点での実態に準じた粗利益を算出することができる。しかし、仕入れの回数が増えれば増えるほど計算が複雑になってしまう。月単位等、適切に期間を区切って移動平均法を実施すれば、この問題を解消することができる。また、購入単価が変化しない資産については移動平均法を適用しても意味がない。企業は仕入れを行うたびに算出される原価を一定期間記録することによって、仕入れ原価や販売状況の傾向を分析する。

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