先渡取引

 2019.05.17  クラウドERP実践ポータル

先渡取引とは、将来の一定の時期にあらかじめ買い手と売り手の相互で合意した価格で商品を売買する取引方法。フォワード取引とも呼ばれる。先渡取引は、相対取引(店頭取引)のため、価格や数量、期日など取引内容は買い手と売り手当事者同士での交渉となる。

また、先物取引とは違い、満期日に決済となるため、相場の変動などで満期日前までに反対売買をして持ち高を解消したい場合は、売り手と再交渉となるが、困難な場合が多い。個人と個人の取り決めとなるので、取引相手次第で価格形成がどちらかに不利になったり、そのまま取引を履行されてしまう場合もあり、必ずしも透明性のある、公正な取引が行われるとは言い切れない。また、原則、現物決済となるために、十分な資金が必要となる。

このように先渡取引では、自由な条件で取引が行える一方で、リスクも非常に高くなりやすい。この先渡取引のリスクを減らすために、取引内容の標準化や証拠品制度などを設定し、より低リスクで参加しやすい取引方法に改良されたものが先物取引となる。

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