データサイエンスと機械学習を活用してリスクマネジメントに活かす方法

 2018.09.19  クラウドERP編集部

  投資対効果(ROI)特集

ここ数年、データサイエンスに注目が集まっています。しかし、その一方でデータ・クレンジングに関してはあまりニュースになっていません。データサイエンスに注がれる時間と労力の80%は、データのクリーニングや収集、整理にかかっているにも関わらずです。

米国ニューヨークで開催されたModern Finance Experienceに参加したユーザー(主に経理・財務専門に所属)は、この統計値を聞いて驚いていました。

「財務管理を自動化するためのデータサイエンスと機械学習」のセッションの中で、オラクルの製品戦略担当副部長、シド・シンハ氏と開発担当副部長レザ・ビファール氏は、データサイエンスの基礎とその一部である機械学習について講義し、リスクを減らすためにデータサイエンスを使用する際の過程やそれに伴う難問について細かく紹介しました。

さまざまな決断をするためにデータサイエンスが使えるようになるまで、データ収集や準備に相当な努力、時間、費用を投入しなければなりません。

Oracle ERP CloudのOracle Risk Management Cloud(オラクル・リスク・マネージメント・クラウド)は、これらの面倒な仕事を自動化しており、企業はすぐに高度な分析サービスを利用できるようになります。

財務会計分野でデータサイエンスを活用すべき理由

財務はデータが集中する分野であり、多くの仕事が反復性の、あまり意外性のないものになりがちです。

データサイエンスは、特に監査の手順や、安全保護、不正などが関わる日常の決まりきった仕事の多くを自動化できます。しかし、ほとんどの財務担当者は、データの入手、操作、分析をする際、デスクトップツールに頼っています。

シンハ氏は、企業の86%がいまだにスプレッドシートを使って、詐欺、ミス、企業ポリシー違反、法令遵守などの財務や運営のリスクを管理していることに注意を喚起しました。

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人力による労力を多大に要する業務プロセスが多いと、人間では簡単に見過ごしてしまうリスク(と潜在的損失)に組織は曝されます。怪しい取引、不適切なアクセス、非準拠などのリスクは会社の評判の失墜、データ損失、罰金、業績悪化に繋がります。

データサイエンスが企業リスクを管理する

リスク管理はデータサイエンス技術が適合しやすいものの一つです。

重複した仕切り書、異常な信用供与条件、リスクの高いユーザーアクセス、実際にはいない従業員など、リスク管理のための使用例は数限りなくあります。

シンハ氏とビファール氏は、サプライアー・サイトも創っているユーザーが作成した重複した仕切り書、明らかに問題のあるものを見つけ出すという一つの使用例に焦点を当てました。

先を見越しながら何百もの取引や活動を監視できるデータサイエンスモデルを使用すると、財務担当者は、ユーザーが使いやすいダッシュボードでこれらの怪しい取引に注意するよう警告を受けることができます。

また、ビファール氏は「クラスタリング」などの特殊なデータサイエンス技術について話をしました。

クラスタリングはデータ記録が一番近い平均を持つ集団に分けられる技術で、存在することを知らなかったパターンを見つける意図があります。この方法で、ある事業単位が出費した多数の会食を識別できます。

もう一つのパターン認識技術はベンフォードの法則で、これは支払いの異常を発見するのに役立ちます。ベンフォードの法則によれば、数値の最初の桁の数字の分布は予測可能であり、例えば、数値の約30%は1で始まるとのことです。これは偽の費用報告、仕切り書などを正確に見分けるのに役立ちます。なぜなら、不正行為を行う人々は、数字の最初の桁の自然な分布を真似ることはできません。

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Oracle Risk Management Cloud(オラクル・リスク・マネージメント・クラウド)による企業リスク管理

嬉しいことに、Oracle Risk Management Cloudはすでに、データサイエンスや上記の高度な分析技術などを備えています。財務部門は、洗練された技術が継続的にOracleERP Cloud内で監視されているので、怪しい取引や活動などすべてについて警戒することができます。

オラクル・リスク・マネージメント・クラウドにより、CFO(最高財務責任者)や財務担当部門はより少ないリソースでリスクを管理し、財務や運営のリスクを管理することができます。

最終的にはリスクを管理し対応するために費やす時間と費用を減少させ、コンプライアンス遵守や企業損失から企業を守ります。

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まとめ

人工知能や機械学習技術が発達する中、それらのテクノロジーを業務アプリケーションに組み込むことで多くのメリットがあります。Oracle ERP CloudのOracle Risk Management Cloud(オラクル・リスク・マネージメント・クラウド)は、これらの技術を活用して、面倒な仕事を自動化や高度な分析サービスにより企業リスクの低減に貢献します。

※本ブログはOracle ERP Cloudブログ、オラクル 製品マーケティング責任者エマ・ユー氏  「How to Use Data Science and Machine Learning to Reduce Risk」の抄訳です。

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