ERPとは結局何なのか? ソリューションの全貌と最新動向

 2016.06.16  クラウドERP編集部

ERP(Enterprise Resource Planning)は現在全世界で導入が進んでいるソリューションであり、仕入れから販売まで一気通関した情報管理を提供し経営戦略の迅速化や業務効率化を実現します

ERPについてなんとなく知っているという方は、いたるところで上記のような解説を目にしたことがあると思います。
同時に「で、結局ERPって何なの?」という疑問が生じますよね。

「グローバル化し、市場競争が激化する現代には欠かせない!」
「情報資源を最大限に活用するためにERPの導入を!」

周囲からこんな声が聞こえつつも、ERPについて詳しく知らないという方がまだまだ多いようです。

今回はそんなERPについて深く理解していただくために、総合的に解説していきたいと思います。
本稿を読んで頂くことでそもそもERPとは何か?なぜ必要なのか?など、予備知識として知っておきたい全てを吸収して頂けます。

ERPとは何か

「Enterprise Resource Planning」とは直訳すると「経営資産計画」となりますが、これはERPの本質を捉えた訳ではありません。
日本語では主に「統合基幹業務システム」と呼ばれ、その名の通り企業経営に欠かせない多くの基幹業務システムをオールインワンで提供するソリューションです。

もともとERPとはMRP(Material Resouce Planning:資材所要量計画)から派生した管理手法及び概念なので、直訳すると本質からズレ意味なります。

また、システムとしてのERPを指す場合は「ERPパッケージ」と表現する場合もありますが、明確な定義があるわけではありません。

ERPが提供するもの

ERPはユーザーに対し、以下のようなシステムを提供します。

考えられる限り企業経営に必要なシステムは全て揃っていると言えますね。
とはいえ各製品によって特徴が異なるので、全てのERPが上記のような機能を備えているわけではなく、製品ごとにシステムの有無が存在します。

※上記機能はクラウドERP NetSuiteを参考にしています。

クラウドERPとは

2000年代から国内でも普及が広がったERPは、時代の経過に伴い徐々にトレンドが変化しつつあります。
それは、"オンプレミス環境からクラウドERPへの移行”です。

クラウドERPとは、従来サーバへインストールしてシステムを構築するのが一般的だったERPをクラウドサービスとして提供するというものです。

クラウドは今や一般化しつつあるので既にご存知の方がほとんどでしょうが、簡単に解説しておくと"自社にサーバといったインフラ環境の一切を置かず、インターネット環境とPCのみで利用するサービス”を指します。

つまりユーザー企業はクラウドERPベンダーと契約して所定の月額料金を支払うだけで、オンプレミス環境と同等もしくはそれ以上のサービスを享受することできます。

後述しますが、こうしたクラウドERPの登場は中小企業やスタートアップ普及へのトリガーとなっただけでなく、ERPというソリューションを新しい次元へと成長させました。

現在、日本国内で展開されているクラウドERPとしては、NetSuiteやOracle ERP Cloud、Microsoft Dynamicsなどが主要製品として有名です。

ERPのメリットデメリット

メリット

一気通関した情報管理

先に解説したように、ERPは企業経営に必要なシステムをオールインワンで提供しています。
これが意味するところは"全ての経営プロセスにおいて情報を一元化し、マスターデータとして管理できる”ということです。

従来の業務システムは個々に存在し、それぞれが独立ていることから様々な弊害を生んでいました。
これが全て1つのソリューションとして集約されたことで大きなメリットを生んでいるのです。

システム同士の連携による業務効率アップ

例えば従来システムでは取引が発生した際に、販売管理システムに売上げ情報を打ち込み顧客管理システムに取引情報を打ち込むなどといった二重三重のプロセスが発生していました。

しかし全てが一つに集約されたことにより連携性が強化。複雑なプロセスは簡素化され、業務効率化が促進されます。

情報資源を簡単に見える化

経営戦略や意思決定のために必要な情報は、売り上げデータ/在庫データ/営業実績/事業成長率など複数存在します。

データを見るだけなら苦労はしませんが、問題はデータの抽出・加工・レポートです。
こういった経営のための情報を上長へ提供するため1日を費やすことも少なくありません。

ERPではBI(ビジネスインテリジェンス)機能により、必要な情報を必要なときに瞬時にダッシュボードへ可視化します。

経営意思決定の迅速化

現代企業が最も求めらえているのは"データドリブン(※1)かつスピーディな経営戦略”ではないでしょうか。
一日二日の遅れが致命的である現代ビジネスにおいて、意思決定の迅速化は欠かせません。

ERPなら前述した情報の見え化により、迅速かつ正確な意思決定を下すことができます。

※1:データドリブンとはデータをもとに次のアクションを起こしていくこと。

サポート強化で顧客満足度アップ

製造業において顧客から緊急の発注があった場合、皆さんはどのように対応していますか?
恐らく生産管理や物流といった部署にコンタクトを取り、すぐに納品できる製品と製造後に納品する製品などの把握から始めると思います。

しかしこういったやり取りが遅延を生み、顧客ニーズに応えられないケースも珍しくありません。

ERPでは全てのシステムが統合・管理されているため他部署に問い合わせることなく即レスポンスができるので、顧客満足度アップにつながります。

システム運用負荷の軽減とITコスト削減 (クラウドERP)

サーバ入れ替え、セキュリティ対策、OSバージョンアップ、ソフトウェアバージョンアップ、バックアップ、etc…
自社でシステム運用をする場合の負荷は測り知れず、特にエンジニアリソースの少ない中小企業では重くのしかかる課題です。

「システム運用を全て委託できればどれだけ楽か…」と考えるでしょうが、これを実現するのがクラウドERPです。

システム運用に関わる一切をベンダーに一任できるため、運用負担軽減とITコストの削減につながります。

常に最新のシステムを利用できる (クラウドERP)

クラウドERPではシステムのバージョンアップをベンダーが行うため、ユーザー企業はシステムへログインするだけで常に最新バージョンを利用するこができます。

場所と時間を選ばないシームレスなシステム (クラウドERP)

クラウドの特性上、インターネット環境とPCさえあればいつでもどこでもシステムにアクセスして利用することができます。
出張先で、営業先で、自宅で、場所と時間を選ばずシームレスな経営戦略を実現します。

迅速な導入で初期コストを削減(クラウドERP)

クラウドERPはそもそも初期コストがほぼかからないので、どれだけでも大幅のコストダウに繋がります。
そしてもう一つ、迅速性のある導入によってさらなる初期コスト削減をもたらします。

デメリット

パッケージの選定が難しい

ERPは国内製品だけでも数十種存在し、海外製品と合わせると選択肢の幅はかなり広がっています。
こうした製品の豊富さは選定の難しさを意味します。

ERP検討にはしっかりと期間に余裕を持ち、慎重な製品選定が重要です。

セキュリティに不安が残る(クラウドERP)

クラウドERPでは"自社データを外部へ置く”という特性上、セキュリティに不安を感じるユーザー企業も少なくありません。
ですので、一つのデメリットとして紹介していますが、実際クラウドERPベンダーのセキュリティは非常に堅牢です。

「餅は餅屋」ではありませんが、自社セキュリティよりも強固なケースが多いので意外にも安全です。

世界No.1のクラウドERP NetSuite(ネットスイート)

クラウドERPの台頭とも言うべきソリューションであるNetSuiteは、現在世界30,000社以上に選ばれている製品です。
前述したERPが提供する機能はNetSuiteを参考にしたものであり、企業に必要はシステムは全てここに揃っています。

また、世界10ヵ国に拠点を置いていることからもグローバル化する現代ビジネスの特徴を捉えたサービスを提供しています。

2層ERPという世界の実現

従来のオンプレミス環境では、SAPやOracleといったERPソリューションが広く浸透しました。
しかし、現代になり従来のERP環境のリスクが浮き彫りになっています。

グローバル化、コンプライアンス、コスト、スピードなど、これらの諸問題に立ち向かうには既存システムと連携をとりつつ新たな機能を提供するソリューションが必要です。

つまり2層ERPとは、既存ERPに加えクラウドERPを導入・連携することで現状の問題を解決し、ERPソリューションを新たなステージへと引き上げるためのトリガーとなります。

そしてそんな2層ERPを推進するリーディングカンパニーがNetSuiteなのです。

まとめ

いかがでしょうか?ERPは今や中小・大企業やスタートアップを問わず、導入が求められているソリューションではありますが、ERPに対する理解の少なさから未だ導入に踏み込めない企業も多く存在します。

しかし経営戦略と意思決定の迅速性は日々重要度が増していき、待ったなしの状況にあります。
今後の企業成長のために、そして10年20年先も存続する企業となるために、ERPについて深く検討してみてはいかがでしょうか。

慎重な導入を運用を受け入れる基盤さえあればERP導入は大きな、そして多くのメリットを享受できるソリューションです。

多くの企業にとって、本稿がERP導入検討の引き金になってくれれば幸いです。

ERP(統合基幹業務システム)の導入を成功に導く10のステップ

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