SAPとERPの違い

 2019.04.28  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

「SAP≒ERP」と認識している方は多いのではないでしょうか?本稿では、SAPとは何か?ERPとは何か?という基本を解説し、2つの違いについて紹介します。

SAPとは?ERPとは?

SAPは、ドイツ中西部はヴァルドルフに本社を置く、ヨーロッパ最大級のソフトウェア開発会社のことで、同社が提供するソフトウェアパッケージ製品も同じく「SAP」と呼ばれています。名称の由来は、システム分析とプログラム開発の意味を持つ「Systemanalyse und Programmentwicklung」からきています。1992年には日本法人であるSAPジャパンが設立されています。

一方、ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略語であり、日本語で「経営資源計画」と訳されます。ERPは組織全体に分散している「ヒト/モノ/カネ」といった経営資源の情報を、一元的に管理することで経営の効率化を図ったり、人材の適材適所を実現したりと、一種の経営改革を行うためのマネジメント手法です。さらに、ERPを実現するためのソフトウェア製品を「ERPパッケージ」と呼びます。

実は、SAPはERPパッケージの一つであり、ERPには他にもOracle ERP CloudOracle NetSuite 、Microsoft Dynamics 、GRANDITなどが存在します。

以下はユーザー評価サイトG2 CrowdによるERP Systemの状態を表しています。非常に多くのERPが存在することがおわかりいただけるかと思います。ちなみにSAPやOracle NetSuiteやOracle ERP CloudなどがLeadersに位置付けられていますね。

 

ERPに関するお役立ち資料

SAPには「販売」「生産」「在庫」「会計」などの業務領域がカバーされており、それぞれのシステムから生まれるデータを一元的に管理することができます。

ERPパッケージのメリットとは?

ERPパッケージの一般的な定義は、基幹システムを2つ以上統合し、経営資源管理を一元的に行うためのソフトウェアパッケージということです。財務会計や生産管理だけに特化したシステムはERPパッケージとは呼びませんが、ソフトウェアベンダーによってはそうしたシステムをERPパッケージと称している場合もあるので注意しましょう。では、ERPパッケージを導入するメリットとは何でしょうか?

Merit1. 経営資源のリアルタイムな可視化

ヒト/モノ/カネといった経営資源は、常に組織内に分散して存在しています。これらの経営資源を物理的に集約管理することは不可能ですが、各要素の情報を一元的に管理することも可能です。人事情報(人材/スキル/評価など)、製品情報(仕入れ/在庫/販売など)、財務情報(現金/債権・債務/財務など)、これらの情報を一元的に管理することで、経営資源全体をリアルタイムに可視化することができ、様々な経営効果を生み出すことができます。

Merit2. 業務効率の向上

ERPパッケージでは財務会計システム生産管理システム、販売管理システム、購買管理システム、在庫管理システム、人事管理システムといった基本的な基幹システムに加えて、顧客管理システムやECパッケージなどが製品ごとに統合されています。あらゆるシステムが統合されることで得られるメリットは、組織全体の業務効率アップです。各システムでは円滑にデータの引き渡しがされるため、2重3重のデータ入力は無くなりますし、業務プロセスの一部を自動的に実行することも可能になります。

Merit3. 内部統制とセキュリティの強化

現代企業にとって外せない経営課題の1つが「内部統制とセキュリティの強化」です。近年は企業不祥事が発覚することが多く、その原因は様々なものですが、いずれの不祥事でも社会的信用を著しく低下することになります。特に、中小企業でそうした不祥事が起きると倒産は必至となり、事業継続は困難なものです。企業不祥事を防ぐためには内部統制を強化して従業員の倫理を正したり、物理的に管理したり、システム面の管理を強化する必要があります。ERPパッケージによって統合型システム環境を構築できれば、組織全体の情報の動きなどが素早く把握でき、かつアクセス権限設定等によってセキュリティポリシーを適用しやすくなります。

Merit4. 情報分析による新しいビジネス

少し前に注目された「ビッグデータ」という言葉は、ビジネスに大きなインパクトも与えるものですが、保有するビッグデータを実際に活用できる企業は少ないでしょう。なぜなら、ビッグデータは分析以前に収集や加工にかなりの時間を費やしてしまい、分析作業自体に莫大なコストと時間がかかり、採算の取れない作業になりがちだからです。

しかしERPパッケージがある環境では、データの収集も加工も必要なく、必要なデータを必要な時に抽出して分析するだけなので、本質的なビッグデータ活用が促進されます。それによってビジネスに新しい知見を生んだり、新規事業やマーケティングにその情報を活用したりと、やはりビジネスに大きなインパクトを与えます。

Merit5. 統合型システムによる運用負担の軽減

組織内に分散していたシステムが1つに統合されると、情報システムの運用負担も集約されるため、負担軽減に繋がり新しいIT戦略に注力できるようになります。企業が保有するシステムの多くは運用だけで大量のリソースを消費するため、運用を効率良く行うことで様々な二次効果が発生します。

ERPパッケージは視野を広げて、最適な製品を選びましょう

ERPパッケージにはそれぞれ特徴が異なり、導入の目的や規模に応じて最適な製品が少なからず存在します。これからERPパッケージを導入する企業として大切なのが、最適な製品を選び、ERPパッケージ導入の第一関門を突破することです。ERPパッケージ導入ではしっかりと視野を広げ、最適な製品選びに努めましょう。

オラクルが提供するERPについて

クラウドERPとして世界No.1のシェアを持つのが「Oracle NetSuite(ネットスイート)」です。NetSuiteはクラウド生まれのクラウド育ちという特徴があります。

クラウドERPとはインターネットベースで提供されるERPパッケージの総称であり、本来ならば社内システムとして構築するところ、インターネット経由でERPパッケージを契約することで利用できるようになります。そのため、クラウドERPは初期投資を抑制することができ、低コストで運用できるのもメリットの1つです。

その中でNetSuiteは世界中の企業が利用できるように、多言語と多通貨に対応しており、グローバルで共通の統合システムを構築できるクラウドERPとして人気を集めています。近年では、大規模なコアERPを導入している企業が、NetSuiteを2層的に導入し、海外拠点とのリアルタイムな情報共有に活用するケースも増えています。

中堅・大企業向けのクラウドERPとして人気なのが「Oracle ERP Cloud」です。ERPパッケージベンダーとして世界大手のOracleが提供している製品であり、財務会計をはじめ、調達管理、プロジェクトポートフォリオ管理、リスク管理、統合業績管理(EPM)などの管理系業務、そして製造や物流などの業務システムにいたる、企業活動に関わる全ての情報を一元管理するクラウドERPです。人工知能や機械学習、IoT対応など最先端のテクノロジーに対応していることも大きな特徴の一つになります。

このように、世界にはたくさんのERPパッケージが存在しており、国産ERPパッケージも多数提供されています。

Oracle ERP Cloud とSAP S/4HANAとの比較

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