ERPパッケージとは?結局何ができるのかを5分で解説

 2020.05.11  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

「 “ERPパッケージ”ってなに?」。こんな疑問を抱えている方に向けて、今回はERPパッケージの概要をお伝えします。

ERPはEnterprise Resource Planning(経営資源計画)の略です。ERPは、事業の根幹である基幹業務を支えるために1つに統合したパッケージ製品の総称と言えます。一般的な企業では、財務会計や在庫管理、販売管理、人事給与などが基幹業務として企業運営を行なっています。製造業ならば、これに生産管理が加わります。こうした基幹業務を効率化するための基幹系システムを統合したものがERPということになります。

ERPパッケージとは?結局何ができるのかを5分で解説

ERPの歴史

では、ERPがどうやって誕生したのかをおおまかに知っておきましょう。ERPのベースにもなっているのが1970年代に登場した、MRPと呼ばれる管理手法です。これはMaterial Resource Planning(資材所要量計画)の略であり、全体的な販売計画から生産計画へと生産量などを落とし込み、さらに必要な資材所要量を試算し、生産活動全体を部品表と生産計画でコントロールするためのものです。

1980年には生産活動以外にも適用されるMRP2が登場し、その適用範囲を広げます。そして1990年代に入り、情報の一元管理する範囲を経営全体に拡大し、統合的な経営計画による事業活動や経営分析を可能にしたのがERPです。

また、ERPの概念がシステムに落とし込まれERPパッケージが販売されるようになったのも1990年代あり、1990年代後半から2000年代前半にかけては日本でもERPパッケージ導入が一大旋風となりました。

当時、日本企業で最もよく導入されたのが独SAPのERPパッケージ、そして、Oracle E-Business Suiteです。SAPにおいては2027年にそのメインストリームサポートが終了されることから、「SAP 2027年問題」として多くの技術系メディアで取り上げられています。

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ERPパッケージは何ができるのか?

ここまでERPパッケージの簡単な概要と、その歴史をご説明しましたが。では、ERPパッケージとは結局何ができる製品なのか?ここからはその点を掘り下げて説明していきます。

1. 基幹系システム同士のデータ連携がスムーズになる

これまでERPパッケージを導入してこなかった企業の多くが、部門ごとに個別最適化された基幹系システムを導入しています。つまり経理には経理のための会計ソフト、人事には人事のための人事管理ソフト、給与計算には給与管理のための給与管理ソフトなどなどそれぞれの業務を効率化するための専門システムが導入されている状況です。

このような個別最適化ソフトウェアの導入は業務効率を高める手法として一時注目されましたが、今ではその問題が露呈し、深刻化しています。というのも、部署ごとに独自に作り込まれた基幹系システムはデータ連携が非常に難しく、分断的にしかデータを扱えないということです。経営データの分析が重視される現代ビジネスにおいて、これは大きな痛手となっています。

それに対してERPパッケージでは、複数の基幹系システムが統合(パッケージング)されていることから、データ連携のための環境が最初から整われています。データベースやマスターデータが1つに統合されることで、リアルタイムなデータ分析が可能となります。

2. 分断されている業務プロセスを1つにつなげられる

昨今のビジネスにおける業務プロセスの多くは基幹系システムに依存しています。そのため、個別最適化が進んだ企業では、基幹系システムとそれに紐づく業務がまるで孤島のように存在しているため、業務プロセスが連携不足に陥ります。多くの企業が、業務プロセスの非効率性を理解していながらそれをどうしようもできない状況にあるのです。例えば受注管理システムで管理されたデータを、経理部門が会計ソフトにデータ入力したりと二重打ち込みによる生産性の低下、そして人的ミスが企業の生産性を損ねているのです。

しかしERPパッケージによって基幹系システム同士がシームレスに連携すれば、各業務プロセスも1つに繋げることができ、個別最適化から全体最適化へと変貌することができます。たとえば営業担当者が受発注管理システムと連携された在庫管理情報を確認して正確な在庫情報を把握できれば、納期回答も格段に速くなります。また、生産部門は需要を予測しながら生産体制を構築することも可能になります。そして、経営陣やマネジメントは、これらの状況をダッシュボード上でリアルタイムに見ながら、問題があればそれを掘りさせげて経営指針に役立てることが可能になるのです。

3. システムごとの運用管理業務を1ヵ所に集約できる

個別最適化による問題点ですが、情報システム担当者にも大きな負担を与えています。部署ごとに基幹系システムが分散していると、運用管理業務の数がその分増加することになります。この状況でさらにシステム化を進めれば、情報システム担当者の負担は計り知れません。

負担だけではありません。経済産業省が発表した資料によれば、統合されていない古い基幹系システムを運用し続けることで、数年後にはIT予算に占める運用管理コストに割合が9割以上に達し、有効的なIT投資がより難しくなると指摘しています。

出典:経済産業省『D X(デジタル・トランスフォーメーション)レポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~ (サマリー)

この問題も解決してしまうのがERPパッケージです。基幹系システムが1つに統合されることで、情報システム担当者が運用管理すべきポイントも集約されることになるため、負担軽減と運用管理コストを低減し、新しいIT投資のためのキャッシュを生み出すことになります。また、昨今ではERPもクラウド化されたSaaSが主流になりつつありクラウドERPの採用により情報システムの負担はより軽減されます。

4. 様々なデータを用いることで経営状況を把握できる

ERPパッケージを導入する最大の利点は、今までは把握が難しかった経営状況もリアルタイムに可視化できるようになることです。多くの経営者が今現在の経営状況を知りたいと考えているものの、個別最適化が進んだシステム環境がそれを阻んでいました。それぞれのシステムからデータを抽出してExcelで加工するなどという非効率的な作業が頻発することになります。また、そうした状況では勘と経験に頼る割合が多くなることから、正確な経営判断が下せないことが多くあります。

一方、ERPパッケージを導入すると各基幹系システムのデータが一か所で管理されるため、データ収集の課題は容易にクリアできます。あとはERPパッケージにBI(Business Intelligence:ビジネス・インテリジェンス)などのデータ分析ツールを接続すれば、リアルタイム経営状況可視化も行えます。多くのERPパッケージではBIツールやダッシュボードを標準で搭載されているので旬なデータをリアルタイムで閲覧できます。

5. コーポレートガバナンス体制を整えて不正を防げる

上場企業の内部統制を義務付ける法律が、日本では2007年から施行されています。そのため、上場企業は「業務の有効性と効率性」「財務報告の信頼性」「法令の遵守」「資産の保全」といった要件を満たさなければいけません。そのために整えるべきなのがコーポレートガバナンス体制なのですが、現在では中小企業でも重要とされています。

ERPパッケージは統合的なシステム環境により、業務有効性と効率性を確保しながら、各基幹系システムのイベントログ情報を用意に収集できることから会計不信を払しょくするための環境が整えられます。最近では、コーポレートガバナンス体制を強化する目的でERPパッケージを導入する企業も少なくありません。

ERPパッケージを検討してみましょう!

いかがでしょうか?これが、ERPパッケージです。以前は大企業が導入するものというイメージが強かったですが、最近ではクラウド型のERPパッケージなど中小企業でも導入しやすいものが市場で台頭しています。現在も部門最適化された基幹系システムを運用されている場合は、この機会にERPパッケージの導入を検討されてみてはいかがでしょうか?

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