【2024年最新版】ERP製品徹底比較ガイド|
企業規模別おすすめ16選【比較表付き】

 2024.01.29  クラウドERP実践ポータル

  新入社員、新規配属の方必見!ERP入門特集

現在、数多くのERPベンダーが製品を提供しており、その中から最適なERP製品を選ぶことは簡単ではありません。ERP導入の際には、リストアップした各製品について、将来的な要件も考慮しながら、自社のニーズに応じた最適な製品を選ぶ必要があります。本記事では、おすすめのERP製品の特徴やメリットを、企業規模別に一覧で紹介します。導入を検討している企業はぜひ参考にしてみてください。

【2024年最新】ERP比較|企業規模別のおすすめ製品を紹介【比較表付き】

ERPとは?

ERPとは、「Enterprise Resource Planning」の頭文字を取ったIT用語で、企業資源を一元管理するためのシステムを指します。日本語では「統合基幹業務システム」などと呼ばれることもあり、今や企業にとって欠かせない存在です。

ERPについて詳しくは、以下の記事もご参照ください。

ERPの必要性

ERPを導入すると、さまざまなデータを社内で共有できるため、業務効率化につながります。各部門で保有しているデータを横断的に一元管理することにより、潜在していた経営課題を可視化し、客観的なデータに基づいた経営判断が可能です。

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ERPの種類・特徴について

ERPは、「オンプレミス型」と「クラウド型」に大きく分けられます。オンプレミス型は自社サーバーにインストールするタイプで、カスタマイズしやすい点が特徴です。一方、初期費用が高額になりやすい傾向があります。

一方、クラウド型では自社サーバーなどの準備が必要ありません。導入は安価で、場所に捉われずアクセスしやすい点もメリットです。ただ、自社のニーズに特化したカスタマイズなど、運用上の柔軟性はやや劣ります。

それぞれの特徴について、詳しくは以下の記事もご参照ください。

大企業・中堅企業向けERPおすすめ11選

以下より、大企業や中堅企業におすすめのERP製品11選を紹介します。企業の規模について、経済産業省の「2015年版ものづくり白書」では下記のように定義されていますが、あくまでも目安です。

  • 大企業:常用雇用者数が1,000名以上(売上高1,000億円以上)
  • 中堅企業:常用雇用者数が301名以上1,000名未満程度(売上高1,000億円未満)

参照元:経済産業省|我が国ものづくり産業が直面する課題と展望 P.123

Oracle Fusion Cloud ERP

世界のデータベーストップベンダーであるOracleが提供する、クラウド型ERPです。財務会計や製造・物流などの業務システムを一元管理できるほか、セキュリティ性の高さも魅力です。ただし、モジュールが細かいため、ライセンス形態が複雑になるという難点があります。

▼製品について

  1. 製造元:日本オラクル株式会社
  2. 特徴:グローバル展開している大企業において、基幹業務を一元管理が可能なERPです。財務会計をはじめ、調達管理やプロジェクトポートフォリオ管理、リスク管理、製造や物流などの業務システムを統合できます。
  3. 公式サイトURL:https://www.oracle.com/jp/erp/

GLOVIA iZ

日本が誇る大手電機メーカー、富士通が提供する大企業向けのERP製品です。2016年9月に提供開始された比較的新しい製品で、メールと統合できるコミュニケーション機能を搭載している点が特徴です。経営・会計・人事給与・就業・販売・貿易・生産の7つの業務をカバーしています。

▼製品について

  1. 製造元:富士通株式会社
  2. 特徴:2016年9月にリリースされており、メールと統合できるコミュニケーション機能を搭載していす。すべての業務を一括でまとめて導入する「ビッグバン型」と、段階的に導入していく「ベストプラクティス型」から選べます。
  3. 公式サイトURL:http://www.fujitsu.com/jp/group/fjm/services/application-services/enterprise-applications/glovia/glovia-iz/

OBIC7

株式会社オービックが提供するERPパッケージです。会計・人事・給与・就業・販売・計算の6種類のモジュールを提供しており、単体の導入も複数の連携も可能です。クラウドとして導入すれば、独自のERP環境を構築できます。

▼製品について

  1. 製造元:株式会社オービック
  2. 特徴:ERPの導入社数シェアNo.1の実績を誇り、形態はオンプレミス型とクラウド型から選択が可能です。各システムの連携や拡張性が充実しているほか、運用支援サポート・サービスも用意されています。
  3. 公式サイトURL:https://www.obic.co.jp/products_list.html

SAP S/4HANA

インメモリーコンピューティング専用製品のSAP HANAをベースとするERP製品です。世界有数のソフトウェアメーカーであるSAPによる大企業向けのERP製品で、大量のデータを高速に処理したい企業におすすめです。

▼製品について

  1. 製造元:SAPジャパン株式会社
  2. 特徴:業種別ベストプラクティスに基づいて運用できるほか、状況に応じたビジネスモデルの再構築や業務の再定義が可能です。SAP によって完全にアップデートされるため、社内がリソース不足であっても事業を中断することなく、常に最新のERPを活用できます。
  3. 公式サイトURL:https://www.sap.com/japan/products/erp/s4hana.html

SAP Business ByDesign

大手ERPベンダーのSAPが提供するクラウド型ERPパッケージで、主なターゲットは中堅企業やグループ会社です。財務管理、会計管理、顧客関係管理、倉庫管理・生産管理、購買・調達、レポート・分析、統合ソリューションを提供しています。2013年11月から日本語版の提供も行っており、1ユーザーあたり月額150ドルから導入が可能です。

▼製品について

  1. 製造元:SAPジャパン株式会社
  2. 特徴:SAPの中堅企業向けERPパッケージです。すでにSAP ERPを導入しているものの、事業別でERPを導入して関連子会社との情報共有を図りたい場合におすすめします。
  3. 公式サイトURL:https://www.sap.com/japan/products/erp/business-bydesign.html

Workday

財務管理や人材マネジメントを中心とした機能を提供している、人材活用に最適な製品です。元々、海外のグローバル企業に多く導入されており、2015年以降に国内でも本格的に提供開始されました。自動車業界や電機機器メーカーなど、大企業を中心に徐々にシェアを伸ばしています。

▼製品について

  1. 製造元:ワークデイ株式会社
  2. 特徴:財務管理や人事管理のアプリケーションにAIを組み込むことで、迅速かつインテリジェントに変化へ対応できる点がメリットです。業界最高レベルの顧客満足度を達成しており、豊富な導入実績があります。
  3. 公式サイトURL:https://www.workday.com/ja-jp/homepage.html

Microsoft Dynamics 365 Finance and Operations

マイクロソフト社が提供する、大規模な製造業向けに特化したクラウドERPで、プロセス製造業の業務オペレーションを最適化します。「Microsoft Dynamics 365 Finance」と「Microsoft Dynamics 365 Supply Chain Management(SCM)」の2種類のパッケージが含まれています。財務管理やサプライチェーン構築を通して、企業のDXへ貢献します。使い慣れたOffice 365と連携しやすい点もメリットです。

▼製品について

  1. 製造元:日本マイクロソフト株式会社
  2. 特徴:Dynamics 365の大規模製造業向けクラウドERPです。30ヶ国以上の言語に対応しているほか、140ヶ国以上のコンプライアンスや会計ルール「IFRS」にも対応しています。
  3. 公式サイトURL:https://dynamics.microsoft.com/ja-jp/finance/overview/

Microsoft Dynamics 365 Business Central

マイクロソフト社のソリューションで、主に中堅企業の財務・営業・サービス業向けに最適化されたERPです。販売管理・顧客管理・財務会計を一元管理し、業務効率化や可視化を図れます。エントリレベルのビジネスアプリケーションでは、対応対象外になった企業や、DX推進を目的に従来のシステムとの交換を検討している企業にぴったりです。

▼製品について

  1. 製造元:日本マイクロソフト株式会社
  2. 特徴:営業ビジネスに欠かせない、販売管理・顧客管理・仕入管理などを一元管理することで、可視化と業務効率化が実現します。マルチデバイス対応も魅力で、場所を問わずアクセス可能です。
  3. 公式サイトURL:https://dynamics.microsoft.com/ja-jp/business-central/overview/

GRANDIT

「コンソーシアム(共同事業体)」と呼ばれる形態で、サービスを提供するクラウドERPです。複数のシステム会社におけるノウハウが蓄積されており、日本企業の商習慣に合わせた機能が備わっています。販売、調達在庫、製造、経理、資産、経費、債権、債務、人事、給与の10個のモジュールから構成されている点が特徴です。

▼製品について

  1. 製造元:GRANDIT株式会社
  2. 特徴:多種多様な業界や業種に対応した次世代ERPであり、グループ導入や内部統制、ガバナンス強化、業務効率化、既存のシステム統合など、個々の要望に寄り添ったソリューションを実現します。
  3. 公式サイトURL:https://www.grandit.jp/

Infor SyteLine

高度な機能を柔軟にカスタマイズできる、組立やプロセス製造企業向けに特化したERPです。日本国内での導入事例はまだ少ないものの、世界では高いシェアを持っています。複雑な製造プロセスの簡素化と自動化の実現を、強力にサポートしてもらえます。

▼製品について

  1. 製造元:インフォアジャパン株式会社
  2. 特徴:組立やプロセス製造企業において、バックオフィスから製造現場に至るまで、生産性向上を図れる機能が標準パッケージとして備わっている点が特徴です。品質管理の強化や役割主導型ワークスペース、API戦略により、顧客満足度と生産性の向上や、より迅速なサプライチェーンを実現します。
  3. 公式サイトURL:https://www.infor.com/ja-jp/solutions/erp/syteline

NetSuite One World

世界No.1のクラウドERPである、NetSuiteのグローバル企業版です。世界的に利用されているため、190以上の通貨と19言語をサポートし、各国40種類以上の税務報告書の作成に対応したレポート機能を標準で備えています。グローバル展開の課題となりがちな、海外拠点とのリアルタイムな情報共有を支援します。

▼製品について

  1. 製造元:日本オラクル株式会社
  2. 特徴:複数の国や地域にまたがる財務会計やCRM、マーケティングなどの業務を、統合システムで一元的かつ効率的に運用できます。さまざまな言語や通貨に対応していることから、拠点ごとの商習慣や税制度・法制度に対しても柔軟に対応可能です。
  3. 公式サイトURL:https://www.netsuite.co.jp/solutions/themes/global3.shtml

中小企業・小規模事業者向けERPおすすめ5選

以下より、主に中小企業や比較的小規模事業者が導入、運用しやすいERP製品5選を紹介します。企業規模は、前述した大企業・中堅企業未満が該当し、目安は下記の通りです。

  • 中小企業は常用雇用者数が300名以下(売上高1,000億未満)
  • 小規模事業者は常用雇用者数が数名~数十名

参照元:経済産業省|我が国ものづくり産業が直面する課題と展望 P.123

Oracle NetSuite

NetSuiteは1997年から25年に渡って、クラウド型ERPを提供し続けている世界No.1ベンダーで、多数の導入実績を誇ります。幅広い業種に合わせたソリューションを提供しており、独自の開発プラットフォームにより、柔軟なカスタマイズが可能です。業務ごとにテンプレートの提供も行っているため、業務にフィットしやすい仕組みになっています。

▼製品について

  1. 製造元:日本オラクル株式会社
  2. 特徴:「SuiteCloud開発」と呼ばれるプラットフォームの提供により、クラウド型ERPとしての弱点を完全にカバーしています。ユーザーによるアプリケーション、フォームなどの開発・カスタマイズが自由自在です。
  3. 公式サイトURL:https://www.netsuite.co.jp/products/erp.shtml

ERP freee

クラウド型の会計ソフトを展開するfreeeが提供する、会計管理と人事管理の機能を中心としたクラウドERPです。本格的なERPの基本である顧客管理や生産管理などの機能は備わっていませんが、一部統合された環境を低コストで確保できます。ERP freeeを本格的なERPとして機能させるには、「Salesforce」や「Kintone」との連携が必要です。

▼製品について

  1. 製造元:freee株式会社
  2. 特徴:経営基盤強化に欠かせない、経理・人事労務管理の一元化やワークフローのペーパレス化、内部統制対応など、主にバックオフィス業務の最適化を図れます。
  3. 公式サイトURL:https://www.freee.co.jp/accounting/smb/enterprise/

SAP Business One

大手ERPベンダーのSAPが提供する、中小企業向けのERPパッケージです。財務管理・会計管理、顧客関係管理、倉庫管理・生産管理、購買・調達、レポート・分析、統合ソリューションなど、ビジネスに欠かせない基幹業務を統合しており、幅広く活用できます。

▼製品について

  1. 製造元:SAPジャパン株式会社
  2. 特徴:ビジネスの成長に応じて拡張するソフトウェアにより、中小企業におけるビジネス管理能力を強化できるERPです。モバイルアプリを活用すれば、ビジネスに役立つさまざまな情報へ素早くアクセスできます。世界各国の言語にも対応しているため、グローバル展開にもおすすめです。
  3. 公式サイトURL:https://www.sap.com/japan/products/erp/business-one.html

マネーフォワード クラウドERP

人事労務や経理などのバックオフィス業務に特化したERPパッケージです。AIを活用することで、煩雑になりがちなアナログ業務を自動化する点が強みです。バックオフィス業務全体をワンストップでサポートしてもらえるほか、外部サービスやシステムとの連携も可能なため、既存業務を活かしつつ業務効率化を目指せます。

▼製品について

  1. 製造元:株式会社マネーフォワード
  2. 特徴:ユーザーの要望や状況に適したサービスを組み合わせられるため、無駄なくスモールスタートで導入できます。外部サービスと連携しやすい点も人気の理由のひとつです。
  3. 公式サイトURL:https://biz.moneyforward.com/erp/

Reforma PSA

広告・IT・Web制作に特化したERP製品です。案件の販売管理と工数を連携させ、プロジェクト損益管理を実現できます。企業の成長に応じて、必要な時に必要な機能をチョイスできるため、コストパフォーマンスにも優れています。サポート体制も充実しており、初めての導入にもおすすめです。

▼製品について

  1. 製造元:株式会社オロ
  2. 特徴:広告・IT・Web制作の業界特化型ERPで、業務・案件管理、管理会計、工数管理などにおける課題解決をスピーディーに図れます。初期費用は無料なので、一度ERPを試してみたいと考える企業にぴったりです。
  3. 公式サイトURL:https://www.oro.com/reforma-psa/

ERPの選び方|5つの比較ポイント

ERPをこれから導入する場合は、主に以下の観点を重視しましょう。

  • 導入する目的が明確になっているか
  • 自社の環境に合っているか
  • 必要な機能があるか
  • 機能の追加や拡張が可能か
  • サポート体制の有無

詳しくは以下の関連記事もぜひ参考にしてみてください。

まとめ

今回紹介したERPの16製品は、それぞれ特徴や強みが異なります。実際どのように運用できるのか、各製品の詳細については製品の公式サイトを確認したり、デモを使用してみたりするとよいでしょう。

なお、以下の関連記事では、各社ERPの比較資料を無料でダウンロードできます。自社要件と製品の特徴を照らし合わせつつ、検討される際にぜひ活用してみてください。

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