コンプライアンスとガバナンスってどう違う?基礎から解説

 2018.09.22  クラウドERP編集部

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よく耳にするし意味もなんとなく理解できる。でも詳しくは知らないし、今更人には聞けない…。現代ビジネス用語の中にはそうした言葉が多数ありますね。辞書で引いてみてもよく分からないし、結局なんとなくで使用しているという方は多いのではないでしょうか?

その中で“コンプライアンス”と“ガバナンス”は、なんとなくで使用している現代ビジネス用語の代名詞だと言えます。同義として使われることもあり、意味を混同している場合もあるでしょう。

今回はコンプライアンスとは何か?ガバナンスとは何か?その意味と違いをご紹介します。

コンプライアンスとは?

コンプライアンス(Compliane)は日本語で「追従、応諾、即応」といった意味を持つ言葉です。現代ビジネス用語としては“法令遵守”と訳されることが多く、「法律や道徳・習慣を守り、従うこと」という意味の“遵守”の前に“法令”がくっつくことで、「法律を守り従うこと」という意味合いを強めています。さらに最近では、法律だけでなく企業倫理や企業規則を守るという意味も含まれます。

では、なぜコンプライアンスという言葉がビジネスで使用されているのでしょうか?

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人に法律があるように、企業にも法律があります。たとえば株主や顧客、取引先などの利害関係者(ステークホルダー)に会社の経営状況を報告するための財務会計は、行政が実施を義務付けている会計業務です。これを怠ったり虚偽の情報を報告することは法律違反にあたり、罰則の対象になります。

法律違反を犯した企業は当然ながら行政による罰則を受けるだけではなく、ステークホルダーからの信頼も失います。そうなると事業成長は見込めませんし、社会的信用も低下、仕事が減少し最悪の場合倒産になることもあります。

新聞やニュースでは度々、大企業や中堅企業の粉飾決算、横領など法律に違反するような事例を見聞きします。しかもその違反を起こしたのが経営者ではなく、役員や一般社員だったという事例も少なくありません。

そのため企業は様々な不正への意識を強めて、それらを重大なリスクだと認識し、法律を違反するような行為が発生しないように規則を作ったり管理体制を整えなければなりません。そうした活動のことを俗にコンプライアンスと呼びます。

ちなみに法律に違反せずとも、個人情報流出のような社会的信用を失ってしまう事件が発生する場合も、コンプライアンスに違反したとみなされます。

ガバナンスとは?

ではガバナンス(Governance)とはどういう意味か?日本語では「統治、支配、管理」といった意味があり、主に「国、地方、団体をまとめ上げて治める」というニュアンスを持つ言葉です。ただしビジネスにおけるガバナンスは“コーポレートガバナンス(企業統治)”を略したもので、統治の対象が組織内部に限定されます。

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組織内部の何を統治するかというと、それはコンプライアンス違反に値する行為や事件を発生させないために、規則や倫理を作って管理体制を整えることです。

前述のように企業には粉飾決算や横領などのコンプライアンス違反が発生してしまうリスクが常にあります。なのでそのリスクを現実化させないためにも、厳格な管理体制を整えて、従業員はもちろんのこと経営者や役員など上層部の行動や思考なども管理する必要があります。

ガバナンスを強化し、法律や規則等を守ることは社会的信用の維持や向上にもなり、信頼の高い企業として成長することで事業成長を続けたり、企業の規模を拡大していくことができます。

最近では組織内部の不正を回避したり防止するための管理体制だけでなく、組織全体の生産性を向上するための管理体制を指すことも多く、働き方改革の一環として取り組んでいる企業もあります。

コンプライアンスとガバナンスの違い

コンプライアンスとガバナンス、こうして説明するとどちらも似たような意味を持つ言葉なので混同するのも無理はないでしょう。ただし、2つの言葉にはそれぞれ明確な違いがあります。

コンプライアンスが「法令を遵守すること」自体を指す言葉だとすると、ガバナンスはコンプライアンスを維持したり改善したり、あるいは生産性向上を目指すための「具体的な管理体制」だと言えます。

これがコンプライアンスとガバナンスの明確な違いなので、現代ビジネス用語を使用する上で意識してみましょう。

コンプライアンスとガバナンスの危険性

法律や企業規則を守ることとそれを実現するために管理体制を整えることは一見、企業にとってプラス影響しかないと考えられます。しかし実際は、コンプライアンスとガバナンスにも危険性があります。

最も大きな危険性はコンプライアンスとガバナンスを意識し過ぎることで、大胆な改革ができなかったり、新規事業展開へスムーズに進み出せないということです。こうした傾向は創業経営者よりも企業経営者に多いようで、コンプライアンスとガバナンスを意識し過ぎるあまりリスクを負うことができず、保守的な経営に入ってしまうのです。

企業が一皮むけて大きく成長するためには、時に大胆な改革や新規事業への展開が必要です。しかしコンプライアンスとガバナンスがこれを邪魔するケースもあり、必ずしもプラス影響だけではないのです。

もう一つの危険性は、ガバナンスを強化してコンプライアンスを維持しているつもりが、まったく検討違いな管理体制を敷いたり活動を行っていることで、逆にコンプライアンス違反を発見できない環境を整えてしまうことです。

多くの企業は統治のための規則や倫理を作り、それを従業員に共有することでコンプライアンスが維持されると考えています。しかし規則や倫理を作っただけでコンプライアンス違反が無くなるのなら苦労はありません。

問題はいくらガバナンスを強化してもコンプライアンス違反が発生するリスクはあり、「管理体制は徹底している」と思い込むことで不正行為が目に留まらなくなってしまうことです。

そのためコンプライアンス維持とガバナンス強化に取り組む企業は、これらの危険性を十分理解しておくことが大切です。

コンプラインスとガバナンスのメリット

危険性とは反対に、コンプライアンス維持とガバナンス強化にはどういったメリットがあるのでしょうか?

社会的信用が向上し、競合優位性が高まる

消費者や法人顧客が何らかの製品を購入したり、サービスを利用するとき、その会社の信頼性に意識を向けることが少なくありません。たとえば皆さんは、デザインも性能も申し分ないけれど、過去にリコール問題を隠蔽していた自動車メーカーの車を買いたいと思うでしょうか?

世界中にその自動車メーカーしか存在しないのならば話は別ですが、実際に自動車メーカーは複数ありますし、デザインや性能が類似したモデルもあります。その中でコンプライアンス違反を起こした自動車メーカーの車をわざわざ買おうと思う方は少ないはずです。

コンプライアンスを継続的に維持し、ガバナンス強化によって法律や規則、倫理をしっかりと守る企業は社会的信用が増し、それによって競合優位性が高まっていきます。

労働環境を改善する効果

近年のコンプライアンス維持やガバナンス強化は、法律や規則などを守るためだけでなく、従業員の労働環境を改善する取り組みにまでその範囲を広げています。労働環境を改善して快適な仕事ができ、かつ良好な人間関係が築ける職場にすれば、自然とコンプライアンス違反は起こりづらくなるということです。

コンプライアンスとガバナンスを理解しよう

コンプライアンスとガバナンスは現代ビジネスを生きる企業やビジネスパーソンにとって避けては通れない道であり、深い理解と共に適切な取り組みを行うことが大切です。この機会にコンプライアンスとガバナンスについてさらに理解し、違反を回避するだけでなく生産性向上まで実現する取り組みを目指してください。

また、企業においてコンプライアンスとガバナンスを強化する手段の一つとしてOracle ERP Cloudなどの製品を導入する傾向があります。同製品にはGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)管理システムなどもあるため効率的かつ効果的な効果が見込めます。中小企業やスタートアップ企業においてはOracle NetSuiteも有効です。NteSuiteがどのようにガバナンスを強化するのかは無料Eブック「ガバナンス強化は企業成長の礎」をご確認ください。

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