コロナ禍で高まるサプライチェーン多元化への関心

 2021.10.06  クラウドERP編集部

商品が消費者に届くまでの供給の流れを示す「サプライチェーン」。近年では海外展開している企業が増え、原材料の調達や販売ルートなどのグローバル化が顕著です。さらに、コロナ禍の影響でサプライチェーン管理を多元化する動きもあり、社会的にサプライチェーンのビジネスモデルの見直しが迫られています。本記事では、多元化をサポートする政府の支援事業や、グローバルなサプライチェーン管理におすすめのクラウドERPシステムを紹介します。

コロナ禍で高まるサプライチェーン多元化への関心

サプライチェーンとは?

「サプライチェーン」とは直訳で「供給連鎖」を意味し、多くの商品の製造から流通、販売までのプロセス全体を表したものです。

仕入れから出荷・販売までの流れ

ある製品を市場に流通させるサプライチェーンは、まず製品を作るための原材料や部品を仕入れるところから始まります。
例えば自動車メーカーであれば、車体や部品の原材料となる樹脂材や鋳鉄の製造・販売企業から、フロントガラスやエンジンなどの部品加工企業へと供給元が移行します。続いて自動車メーカーで部品の組み立て、または下請け企業で加工されたあと、メーカー企業に移行することもあります。そして工場で自動車が完成すれば、販売代理店に移送し、展示会などを通じて消費者の元に届けられます。このとき物流を請け負う運送会社も、サプライチェーンの1つです。

このように、サプライチェーンは業種による多少の違いこそありますが、仕入れから出荷・販売を経て消費者に製品が届くまでの流れであることは同じです。

市場から情報が届く仕組みを持つ

サプライチェーンの特徴として、製品が消費者に届く流れとは逆の方向に、お金と情報が流れていることがあります。
例えば、ネットショップで商品を購入したユーザーが、商品レビューやサービス対応の評価を提供すると、消費者から生産・販売者に情報が流れます。評価が高ければ購買率アップで生産量を増やしたり、評価が低ければサービスの改善に活かしたりすることが可能です。このように、サプライチェーンで流れる情報はマーケティング戦略にも活かせます。

SCMの重要性

サプライチェーンの要素である商品流通と情報を管理し、全体の流れを最適化していくことを「SCM(サプライチェーンマネージメント)」と呼びます。SCMにより、全体で情報共有と連携を行うことで、適切な生産量の調整や無駄な在庫の削減、物流の効率化が可能になります。消費者の需要に応じて、できる限りタイムロスを減らし、必要量を供給することがSCMの基本です。

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近年は拡大してグローバル化の流れに

近年では、国内企業がより大きな市場を求めて海外に市場を拡大するケースが増加し、それに伴いサプライチェーンもグローバル化しています。生産拠点を海外に持つ企業が、海外にある複数の販売拠点を連携させるケースも見られます。

そして、サプライチェーンの見直しが注目されるとともに、必要性も高まっているのが「グローバルSCM(サプライチェーンマネージメント)」です。グローバルSCMでは、サプライチェーンの仕組みを国内だけでなく、海外拠点も視野に入れて構築します。原材料や部品の仕入れ・調達から、部品の加工、組み立て、出荷、物流、販売までの各プロセスに関わる企業の選択肢は、今や世界に拡大しています。

現在のサプライチェーンは、完全国内型から完全現地型までさまざまなパターンを組み合わせることが可能です。グローバルSCMにより、多くの選択肢の中からリードタイム短縮とコスト削減ができる最適なプランを選べます。もちろん、そのためには需要予測を行い、開発・生産・物流・サービスなど各プロセスで情報を一元管理し、各国のデータを統合する対応も不可欠です。同時に、これまでグローバルビジネスのリスクとなっていた貿易ストップや工場封鎖、国ごとの経済政策などに対し、対策を強化することもグローバルSCMに求められます。

コロナ禍によりグローバルSCM多元化に向けた動きも

コロナ禍が続く現状でも、海外進出を目指す企業は少なくありません。その一方、すでに海外事業を展開している企業は、新型コロナウイルスの流行により、グローバルSCMの海外ビジネスモデルを抜本的に見直す必要性が増しています。特に物流業界は、需要面や供給面で長期間のダメージを受けています。ロックダウンなど感染症対策による交通の遮断や工場閉鎖、日用品の買い占めなどに対応できないグローバルSCMのリスクも問題です。最大のリスクはサプライチェーンの分断で、コロナ禍により特定の供給国や企業に依存することの影響が明らかとなりました。

考えられるグローバルSCMの強化策は、調達先を複数箇所に多元化することです。さらに耐震設備や感染者の隔離用設備などで被害を軽減し、安否確認やバックアップサイトを設置するなどして、被害の復旧に努めます。また、工場の生産体制をデジタル活用で自動化し、無人化することも有効です。

国内で新型コロナウイルス感染が拡大した当初、中国に供給を依存していたマスクや医療用防護服の不足が深刻化しました。それにより一極生産集中を是正する声が高まり、日本政府もポストコロナの時代を視野に入れ、強靭なサプライチェーン構築を支援する取り組みを進めています。

政府も海外サプライチェーンの多元化をサポート

経済産業省が拠出した基金を活用し、海外サプライチェーンの多元化をサポートするのが「海外サプライチェーン多元化支援事業」です。日本とASEAN(東南アジア諸国連合)におけるサプライチェーンの分断リスクを防ぎ、持続可能で安定した供給体制を確立し、互いの経済産業協力関係を強化することが本事業の目的です。東南アジア地域を中心とした海外生産拠点を多元化するための設備導入や、それによる事業化の可能性を探るFS調査、実証事業などに必要な費用の一部が補助されます。

例えば、東南アジア地域など海外事業を行っている子会社や孫会社などに、製造設備を導入・増設する際の補助金を申請することが可能です。対象者は、日本とASEANのサプライチェーン強靭化で恩恵を受ける民間団体などで、日本に拠点を持つ法人です。補助率は中小企業と大企業で割合が異なります。そのほか、申請金額や補助対象経費などの詳細については、下記URLを参照してください。

海外サプライチェーン多元化等支援事業

グローバルなサプライチェーン管理を支える「Oracle NetSuite」

グローバルSCMをIT技術で強力にサポートするのが、クラウドERPシステム「Oracle NetSuite」です。最初からクラウドで提供されるシステムとして開発されているため、企業の基幹システムをクラウドで無理なく運用できます。現在、国内外で26,000社を超える企業に利用されている、世界No.1のクラウドERPです。

Oracle NetSuiteでは生産管理や会計システム、販売管理、顧客情報管理、Eコマースなどの主な業務ソフトウェア機能を、一元化したシステムで運用できる環境を提供します。つまり、原材料の調達から製造、倉庫保管などの在庫管理、物流、販売といったロジスティクスを1つのシステムで管理し、クラウドベースでサプライチェーンの要求に応えるソリューションの提供が可能です。

需要分析やサプライチェーンのステータスなど高度に分析できるBI機能を搭載しており、ダッシュボードやレポートによりリアルタイムに状況を可視化します。さらに配送計画の最適化でリードタイムを短縮し、原価差異が発生すればコスト削減を実行します。サポート機能は自動化されるため、企業のサプライチェーンの自動管理・最適化が可能です。また、完全なクラウド基盤ゆえ、事業の成長に合わせて柔軟に規模を拡張できます。

Oracle NetSuiteは19種類の言語と、190種類以上の通貨やため替レート、さまざまな会計基準にスムーズな対応が可能です。まさにグローバルなサプライチェーン管理に最適なERPシステムと言えるでしょう。

まとめ

国内市場が縮小する中、これまで国内完結だったサプライチェーンは海外に拡大する傾向が見られます。その際にリスクとなるのが、サプライチェーンの分断です。分断リスクに備えて供給元を多元化する必要があり、日本政府もそれを後押しすべく支援事業を行っています。

また、グローバルなサプライチェーン管理を支えるには、原材料の調達から消費者に届くまでのロジスティクスを一元管理し、最適化する必要があります。それを可能にするのがクラウドERPシステム「Oracle NetSuite」です。中小企業も含め、国内外で26,000社以上の導入実績がその効果を証明しています。グローバルなサプライチェーン管理を実現したい方は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。


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