掛取引

 2019.05.09  クラウドERP実践ポータル

掛取引とは信用取引の一種で商品の売買が代金の支払いに対して先行する取引のことを指す。代金の支払いは後日買い手売り手双方の取り決めによって定められた期日までに支払うことになる。一般的には「ツケ」という名称で用いられることもある。

掛で商品を売った場合その分の未回収分代金を「売掛」と呼び、また掛で商品を仕入れたとき、その分の未払い代金を「買掛」と呼ぶ。帳簿をつける際は商品を販売した側であるなら「売掛金」として、逆に商品を仕入れた側であるなら「買掛金」として記帳する。その後実際に現金が動いたタイミングで、売掛金あるいは買掛金を現金に振り替える。

「売掛金」は売上債権であり、貸借対照表では資産に属する。また「買掛金」は仕入債務であり、貸借対照表では負債に属する。
掛取引には複数回の取引がある得意先に対し、その都度ごとに生じる現金決済の手間を省くというメリットがある。

一方掛取引は商品の取引時点で現金が移動しないため、販売側にとっては売上債権を回収できないというリスクが生じることになる。各期の利益から積み立てを行い、売掛金(もしくは他の債権)の回収が不可能になったときに備えたものに「貸倒引当金」がある。

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