商品分析の手法について解説、データドリブン経営時代の第一歩!

 2019.01.28  クラウドERP編集部

会社が提供する商品やサービスを分析することは、個人の健康診断と同じです。自身の不調の原因を理解すればそれを改善できるように、商品やサービスについて分析すれば色々と改善点が見つかり、より良いモノを提供できます。反対に、商品やサービスの強みを見つけてそれを伸ばすこともできるでしょう。

そのためどのような企業にも商品分析は欠かせないものです。本稿では、そんな商品分析を行うための手法について解説します。「データドリブン経営(データを起点にした経営手法)」が重要視されている中、皆さんはどのような商品分析を行っているでしょうか?まだ商品分析をやったことがない、もっと商品分析を徹底したいという方はぜひ参考にしてください。

3つの商品分析手法

ABC分析

商品の売れ筋や死に筋等を正確に把握するための分析手法です。そこで働いている従業員ならば、商品の売れ筋と死に筋について理解しているかもしれませんが、それはあくまで感覚的なものであって実際のデータを基準に考えられていません。

そのため、その感覚的思考のまま販売戦略を立ててしまうと、思わぬところで損失を生む可能性があるのです。

たとえばコンビニエンスストアに並んでいる商品を入れ替える際は、購入率の低い商品が入れ替えられがちになります。しかしながら、商品単価等を考慮すると購入率は低くても入れ替えるべき商品は他にあるかもしれません。

とあるコンビニエンスストアでは、売れ筋ランキングとしては30位以下の商品でも、中にはずっと変わらずに販売しているものがあります。その理由は「コアファン層から高い高い人気を得ているから」です。

もしも単純に売上だけを考えてその商品を店頭から無くしてしまったら、多くのコアファンを失ってしまうかもしれません。そうなるとそのコンビニエンスストアにとっては大打撃ですね。

このように、感覚的な売れ筋・死に筋だけでは見えてないこともたくさんあります。

新規CTA

ABC分析の方法はまず商品を売上順に並べて、各商品の売上金額と売上総額に対する構成比を算出し、累計売上金額比率と販売個数を算出します。累計売上金額比率が70%以内の商品をAランク、71%~90%の商品をBランク、91%以上の商品をCランクといった具合にランク付けを行って売れ筋と死に筋を把握していきます。

ABC分析によって感覚的思考を排除したら、商品1つ1つがどういった層に売れているのか?などの分析も踏まえて行うことで、今後の販売戦略を計画的に立案していくことができるでしょう。

アソシエーション分析&マーケットバスケット分析

商品分析の基本であるアソシエーション分析は、「データマイニング」といって膨大なデータの中からビジネスに有用な情報を導き出すための分析手法としてあらゆる場面で活用されています。マーケットバスケット分析はそのうちの一つです。

簡単に説明すれば「商品を購入した消費者の買い物かごの中に、どういった商品が入っているか」を分析するものです。何と何が一緒に購入されているかを分析するもので、POSシステムの登場によって広く活用されるようになりました。

商品分析事例として有名な「紙おむつとビール」もマーケットバスケット分析を実施した事例の1つです。とあるスーパーマーケットでは、マーケットバスケット分析を実施したところ紙おむつと一緒にビールを購入する成人男性が多く、その相関関係について調査しました。

すると、子どもの紙おむつを購入しにきた父親がついでにビールを購入することが多いという情報が判明しました。そこで紙おむつの棚の近くにビールを配列したところビールの売上が伸びたそうです。

アソシエーション分析とマーケットバスケット分析では商品ごとの「共起性」を見つけることが大切です。ただし、膨大な商品をすべて人手で分析することは困難なので、分析ツールを使用することをおすすめします。

デシル分析

「デシル」とはラテン語で「10分の1」という意味です。この分析手法では商品ごとの売上順に顧客を並べ替え、その商品に関わる顧客について把握するためのものです。

たとえば商品Aを購入した人が月間で1,000人おり、売上総額が50万円だった場合、次のような表が完成します。

≪デシル分析のポイント≫

  • 購入金額順に顧客を並べていく
  • デシル1~デシル10まで上位から100人毎のセグメントを作る
  • 各セグメントの合計購入金額を算出する
  • 総購入金額に対して、各セグメントの購入金額の比率を算出する
  • 上位セグメントから累積で購入金額比率を算出する
 

購入金額合計

購入金額比率

累積購入金額比率

1人あたりの

購入金額平均

デシル1

20万円

40.0%

40.0%

2万円

デシル2

10万円

20.0%

60.0%

1万円

デシル3

8万円

16.0%

76.0%

8,000円

デシル4

5万円

10.0%

86.0%

5,000円

デシル5

3万円

6.0%

92.0%

3,000円

デシル6

1万5,000円

3.0%

95.0%

1,500円

デシル7

1万円

2.0%

97.0%

1,000円

デシル8

8,000円

1.6%

98.6%

800円

デシル9

5,000円

1.0%

99.6%

500円

デシル10

2,000円

0.4%

100.0%

200円

合計

50万円

100%

-

5,000円

各グループの基準が年齢×性別だとすると、上位400名までのグループが売上総額全体の86%を占めていることになります。このように分析すると、商品ごとにどういった層の消費者が関わっているかを把握できるため、マーケティング展開に有用な情報を手に入れることができます。

ポイントを押さえて3つの商品分析をマスターする

商品分析を実施するにあたってあれよこれよと分析手法を用いる必要はありません。まずは、本稿で解説した3つの商品分析を、ポイントを押さえて実行するだけでもかなり有用な情報が見つけ出せるはずです。ここではそのポイントを解説します。

Point1. データにアタリをつける

会社が保有するデータ量は、ビジネスが継続する限り増え続けます。従ってすべてのデータを分析しようとするのは現実的ではなく、手間や時間も膨大にかかってしまいます。そこで分析するデータにアタリをつけることで、その手間や時間を大幅に削減して効率良く分析を進められるでしょう。

Point2.目的を持って分析する

基本中の基本ですが意外と見落としがちなのが「データ分析の目的を持つこと」です。とりあえず分析してその中からビジネスに有用な情報を見つけ出すというスタンスでは、データ分析は必ず失敗します。データ分析によって得た情報を最終的にどういった形でアウトプットしたいかによって、データ分析の方法は変わってきます。

Point3.データ分析は宝探しではない

よく「データ分析をすればビジネスに有用な情報が見つかり売上が増す」と妄信している人がいますが、データ分析とは必ずしも宝探しではありません。

確かにデータ分析によってビジネスに有用な情報を見つけ出せることはありますが、それはあくまで「ガラクタの山から付けるモノを探す作業」のようなものです。さらに、データ分析によって得た情報をどう活かすかもその人によるため、データ分析はその後の活用が大切なのだと常に念頭に置いておきましょう。

商品分析とERP

ERP(Enterprise Resource Planning)があることで商品分析は大きく変わります。ERPでは各業務システムからすべてのデータが収集され、それを瞬時に分析し、分析結果を画面に表示できます。そのため非常にスピーディなデータドリブン経営を実現することが可能です。商品分析に慣れてきたら、より高度な分析を実行するためにERPをぜひご検討ください。

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