biツールとは?Excelとの違いを解説

 2019.02.08  クラウドERP編集部

データ分析が欠かせない時代。多くの企業では従来から使い慣れたExcelを利用して、様々なデータ分析を行っているかと思います。Excelには基本的な関数が備わっていますし、VBA(Visual Basic for Applications)を理解していれば高度な分析も可能です。

そんな誰でも簡単に扱えるExcelにも限界はあります。分析するデータ量が多くなるにつれ関数の組み合わせやVBAはより複雑になり、特定の人材しかそれを理解できない状況に陥ります。そうすると属人化などの問題も起こるので、Excelでのデータ分析にはやはり限界があるのです。

データ分析の「脱Excelツール」として注目されているのがBI(Business Intelligence:ビジネスインテリジェンス)ツールです。本稿ではこのBIツールの概説と、Excelとの違いについて解説します。

BIツールとは?

「Intelligence(インテリジェンス)」という言葉は日本語で「知能」や「知性」という意味があります。BIをそのままの意味で捉えると「ビジネスの知能」ですが、これではBIツールの本質をまったく捉えていません。BIを適切に理解できるように言い換えると「ビジネスに有用な知見を導き出すために、知能を備えたプログラム」だといえます。

BIに類似する言葉としてAI(Artificial Intelligence:アーティフィシャルインテリジェンス)がありますが、これは「人工知能」を意味しています。2つの違いを表すとBIは「人間の意思決定をサポートするためのプログラム」であり、AIは「人間の意思決定にアドバイスするためのプログラム」です。最近ではBIから一歩先に進みAIの機能を搭載する流れもあります。

話を戻してBIツールに説明しましょう。BIツールとはいわば、データ分析のために欠かせない「データの収集/加工/分析」を実行するためのツールです。BIはもともと「日々生成されている経営に関わるあらゆるデータを集計・加工・統合し、経営戦略へと活用する手法及び概念」を表しますが、これを実現するためのプログラムをBIツールといいます。

たとえば基幹システム(財務会計/生産/販売/購買/在庫/人事/CRM)から生成されるデータ量は非常に膨大です。世界のデータ量が10年余りで10倍以上に成長したように、企業が保有するデータ量も同様に膨張しています。これらのデータを不要なものとして管理するのではなく、有効活用するためには必要なときに必要なデータを収集し、加工し、分析する必要があります。

新規CTA

しかしExcelでは一定量のデータ分析には適していても、膨大かつ多種多様なデータを分析するには不向きです。そこで活躍するのがデータ分析専用ソリューションであるBIツールです。BIツールでは必要最低限のデータ分析知識およびスキルだけで、大量かつ多様なデータを分析し、ビジネスに有用な知見を創出できます。

製品によって使用難度は異なりますが、基本的にはデータサイエンティストではなくても自らデータ分析ができる環境を整えるのがBIツールです。

BIツールに備わっている基本機能

一般的なBIツールに備わっている基本機能について解説します。

1.分析レポート

BIツールの中核となる機能です。分析レポートでは下記4つの分析手法が用いられているBIツールが一般的になります。

OLAP分析

OLAP分析はDWH(DataWare House)などから取得したデータを活用し、多次元のデータベースを作成して多方面からの分析を実行します。多変量的に増え続けるデータ分析に有効です。

データマイニング

一見無関係に見えるデータ同士も必ず何かしらの関連性があると考え、データを定量的ではなく定性的に捉えるための分析手法です。広く知られているのが「紙おむつとビール」という事例で、米国の大手スーパーマーケットにてデータマイニングを実行したところ、なぜから紙おむつとビールが一緒に購入されることが多く、分析してみたところ紙おむつを買いにきた父親が一緒にビールを買っていたという事例です。そこで紙おむつとビールの陳列棚を隣にしたところ、売上向上に貢献したようです。データ同士の相関関係にはビジネスに有用な知見が隠れている可能性が高く、それを活用することで新しいビジネスを創出できます。

プランニング

経営活動において欠かせない予算編成計画に対し、様々な値を加えていくことで予算編成シミュレーションを行うことが可能です。さらに、為替や将来的な顧客ニーズの変動を予測することで、より実態に近い予算編成を実現することもできます。

2.ダッシュボード

ダッシュボードの役割は、まさに自動車のダッシュボード(速度計など)のように、分析レポートや業務アラートといった各コンテンツを集約し、管理/表示するための機能です。経営者はダッシュボードをカスタマイズして必要な情報を必要なときに閲覧できる状態にすることも可能です。

3.KPI(Key Performance Indicator)

KPIは「重要業績評価指標」といって、最終的な目標に対する進捗度を管理するためのものです。ただし単に進捗管理を行うだけでなく、目標達成に向けて適切な取り組みを実行できているかどうかを可視化し、必要に応じて軌道修正するための指標としての役割もあります。ダッシュボードにおいてKPIは「スコアカード」として表示され、複数のKPIを縦一列に表示し、直感的にKPIを把握するために活用されています。ただし、BIツールによってはKPIを機能として備えていない可能性もあるので注意しましょう。

4.業務アラート

ダッシュボードに表示されている分析レポートやKPIとともに、閾値を設定して必要に応じてアラートするための機能です。たとえば生産遅延の警告をしたり、未収となっている売掛債権の件数をアナウンスしたり、カスタマイズ次第でいろいろな業務アラートとして活用できます。

5.アウトプット

分析したデータはさまざまな形式でアウトプットできます。グラフ/表/レポートとしてアウトプットしたり、ダッシュボードから他のユーザーと共有したり、モバイルアプリケーションを提供しているBIツールならばどこからでも分析結果にアクセスできます。さらに、PDF/CSV/Excelといったファイル形式へのエクスポートも可能なので、月次決算や管理会計に活用することもできます。

「BIツール導入=Excelが不要になる」わけではない?

BIツール導入を検討している企業からよく聞く声が「BIがあればExcelは要らないの?」という疑問です。単刀直入に言うとExcelは必要です。そもそもExcelは分析だけでなく資料作成や簡単なデータベースとして機能するもので、BIツールを導入したからといって不要になるものではありません。むしろ適宜使い分けることが重要になります。

そして、注意すべき点はExcel作業に多くの時間を使っているものを見極めてBIに任せられないかを考えることが重要なのです。

最近はこのBI機能を有するERPなども一般化されていますので経営分析などはERPがもつBIに任せた方がデータの正確性や網羅性、そしてリアルタイム性という観点で有効です。適宜、使い分けをして効率的な業務遂行を実践して見てください。

 

小規模企業における成長戦略

RECENT POST「EPM(企業パフォーマンス管理)」の最新記事


この記事が気に入ったらいいねしよう!
ERP(統合基幹業務システム)の導入を成功に導く10のステップ
New Call-to-action
NetSuite 10ユーザー分の価格と導入費用
New Call-to-action

RANKING人気資料ランキング

RECENT POST 最新記事

RANKING人気記事ランキング

New Call-to-action