デジタルトランスフォーメーションとは一体なんなのか?

 2018.12.03  クラウドERP編集部

1785年にワットが開発した蒸気機関は、その後にこれを動力源にした織機・紡績機の改良によって軽工業が発展しました。これが第一次産業革命です。さらに1865年~1900年にかけて電力による電動機、石油による内燃機関の発明はエネルギーの輸送コストを大幅に引き下げ、科学工業では肥料や医薬品に飛躍的な発展がありました。これが第二次産業革命です。

人類の歴史ではここ200年ほどで大きな革命を数回経験しており、現在においてもまた、新たな革命が始まっています。それが「デジタルトランスフォーメーション」です。そしてその革命はすでに始まっており、我々はその真っ只中にあります。

本稿ではそんなデジタルトランスフォーメーションについて分かりやすく説明します。

デジタルトランスフォーメーションとは?

デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)とは「デジタルへの変革」という意味で、いろいろなモノやコトがデジタルに置き換えられていくことを指しています。

皆さんの身の回りでは昔と比べてデジタルへの関りが深くなったものがたくさんあるかと思います。たとえばスマートフォンはその代表例ではないでしょうか?iPhoneが初めて世に登場した当時、その画期的な形状やコンセプトに目を引かれる人は多かったかもしれませんが、現在のようにスマートフォンを使うことが主流になる時代を誰が想像したでしょうか?

スマートフォンの登場によって携帯電話は単なるコミュニケーションの手段ではなく、今では情報収集源だったりショッピングを楽しんだり、まさに生活の一部として社会に組み込まれています。

このように、これまで想定していなかったモノやコトがデジタルと繋がることで、我々の生活やビジネスにとてつもなく大きなインパクトを与える現象をデジタルトランスフォーメーションといいます。

そしてビジネスの世界では、このデジタルトランスフォーメーションを能動的に起こすことが最重要とされています。

第三のプラットフォーム

デジタルトランスフォーメーションが企業にとって重要視されている背景には、「第三のプラットフォーム」という大きなデジタルの変革が関係しています。

ERPに関するお役立ち資料

メインフレームの開発と汎用機としてのビジネス活用が第一のプラットフォーム、その後のクライアント/サーバーシステムの誕生が第二のプラットドームであり、第三のプラットフォームとは「モバイル」「ソーシャル」「ビッグデータ」「クラウド」という4つの要素が大きく関わっています。

モバイル

日本のスマートフォン保有率は2016年時点で56.8%であり、人口の過半数がスマートフォンを所持していることになります。2011年では14.6%だったのに対し5年間で4倍以上も成長しているのです。さらに、50代60代のミドルシニア世代でもスマートフォンは爆発的に普及しており、従来の携帯電話(ガラケー)だけを使用しているという人はかなり少ないでしょう。

しかしながら保有率よりも重要なのがスマートフォンでのインターネット使用率の高さです。Yahoo!における流入数において既にスマートフォンがパソコンを上回っており、インターネットで使用するデバイスもパソコンからスマートフォンにシフトしつつあります。そのため、インターネット経由でビジネスを展開したりマーケティングを実施するにおいて、スマートフォンは無視できないプラットフォームの1つです。

参考:総務省|平成29年版 情報通信白書|情報通信機器の普及状況

ソーシャル

スマートフォンの普及と同時に拡大したのがSNS人口です。2004年にサービスが開始されたFacebookは2018年時点で22億3,000万人もの月間アクティブユーザーを持ちます。2006年に開始されたTwitterは、2018年現在3億3,500万人までユーザー数が拡大しています。つまり世界人口の3人に1人はSNSを使用しているということです。

その中で、モバイル同様にソーシャルメディはビジネス上無視できないプラットフォームであり、SNS上でのビジネスやマーケティングが多く展開されています。

ビッグデータ

2014年頃に多くのメディアに取り上げられたビッグデータは一過性のものだと考えられていましたが、最近になってデータ分析基盤が整えられてきたことでその注目度が盛り返しています。企業内外で蓄積されたデータはすべて大切な資源であり、事業に役立つ知見を見出すためのデータでもあります。デジタルトランスフォーメーションが進むごとに、世界のデータ量は爆発的に増加していきます。

クラウド

クラウドは今やITシステムの中心にある技術です。サーバーリソースやインフラ、あらゆるソフトウェアをインターネット経由で提供することで、ユーザーの利便性を劇的に向上し、さらには初期投資や運用負担まで抑えて提供することができます。クラウドが登場したことで企業のITシステム環境は劇的に変化し、さらに複雑になっています。

デジタルトランスフォーメーションとはいわば、これら第三のプラットフォームにビジネスやITシステム環境を最適化するための手段やツールも指すでしょう。

デジタルトランスフォーメーションのメリット

では、企業がデジタルトランスフォーメーションへ対応する具体的なメリットとは何でしょうか?

デジタルトランスフォーメーションを体現している企業として一番有名なのが米Amazon.comではないでしょうか?世界最大のECプラットフォームとしても知られるAmazon.comは、同社が最初に展開した書籍ネット販売ビジネスこそまさにデジタルトランスフォーメーションの1つだと言えます。

書籍を購入するためには書店へ足を運び、数ある棚から目的の書籍を選んで購入する、というのが当たり前の行動であり、そこに疑問を持つような人はいなかったでしょう。

しかしAmazon.comがサービスを開始したことにより、書籍はインターネットで簡単に、そして安く購入できる商品へと変化しました。検索の利便性は高く、注文すれば翌日には届きます。品ぞろえも書店より圧倒的に豊富ですし、さらには購入履歴情報を使ったレコメンデーション機能を搭載するなど、書籍販売の常識を大きく変革させました。

さらにAmazon.comでは書籍販売で成功したサービスモデルを他の分野にも応用し、現在では様々な分野で成功を収めています。世界で最もデジタルトランスフォーメーションを成功させた企業と言ってもよいでしょう。

このAmazon.comの事例のように、企業がデジタルトランスフォーメーションに取り組んでそれが成功すれば、これまでの常識を打ち破った製品やサービスを提供できたり、ビジネスを根底から覆すような大きなインパクトをもたらすことができます。何より、それによって企業が得られる利益は計り知れないでしょう。

収益逓増と収益逓減

経営学には「収益逓増(ていぞう)」と「収益逓減(ていげん)」という考え方があります。

前者は「生産規模が2倍になると生産の効率性が上がり、生産量は2倍以上に増加する」という法則で、後者は「生産規模が拡大するたびに調達や物流などの複雑性が増し、投資効率が下がっていく」という法則です。

この収益逓増と収益逓減の分岐点を決めるのが業務プロセスやビジネスモデルがデジタル化されているか否か、だと言われています。デジタルサービス分野では損益分岐点を一度超えると追加コストが発生しづらいことから、利益率が拡大していくという傾向があります。つまり、デジタルトランスフォーメーションによってビジネスモデルを変革すれば、収益逓増の法則に沿って利益率が拡大されていくということです。

皆さんもこの機会に、デジタルトランスフォーメーションへぜひ取り組んでみてください。

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