サプライチェーンリスクマネージメントとは?重要性や実施方法を解説!

 2021.10.06  クラウドERP編集部

製品はさまざまなプロセスを経て、消費者の手元に届きます。これらプロセスの一部でも問題が生じると、消費者へ製品を供給することが難しくなります。

このような事態を避けるために必要となるのが、「サプライチェーンリスクマネージメント」です。しかし、この言葉について詳しく把握していない方も多いでしょう。そこで本記事では、サプライチェーンリスクマネージメントの基礎知識から実施方法まで紹介します。

サプライチェーンリスクマネージメントとは?重要性や実施方法を解説!

サプライチェーンリスクマネージメントとは

「サプライチェーンリスクマネージメント」はその名の通り、サプライチェーンが抱えるリスクをマネージメントすることです。「サプライチェーン」とは、製品が消費者に供給されるまでの一連の流れを指します。製品を消費者の手元に届けるためには、原材料の調達から加工、組み立て、運送、販売にいたるまでさまざまなプロセスが必要です。

サプライチェーンにおけるプロセスの1つでも途絶えてしまった場合、消費者に製品を供給することが難しくなります。その結果、顧客が競合製品に流れてしまい、自社製品の需要は減少するでしょう。最終的には、サプライチェーンに関わるすべての企業に対し、売上減少などの悪影響が生じるのです。

サプライチェーンが途絶えて製品の供給を維持できなくなる事態は、避けなければなりません。そのために、サプライチェーン上のリスクを把握し、マネージメントしていくことが必要不可欠なのです。代表的なサプライチェーンリスクとして、下記の2つが挙げられます。

①自然災害
自然災害によって、サプライチェーンに関わる会社や工場が被害を受けるリスクが考えられます。地震などで工場の稼働が停止すれば、当然ながら製品の生産もストップします。製品の生産は問題なくても大雪などで運送が滞れば、製品の供給は難しくなるでしょう。規模の大きい災害だと被害も広範囲となり、サプライチェーンに関わる複数の企業に悪影響が生じることもあります。

②セキュリティ問題
情報漏えいなどのセキュリティ問題も、サプライチェーンに大きなダメージを与えるリスクです。自社で情報漏えいが起きると関連企業からの信頼は失墜し、取引が継続できなくなることも考えられます。また、ネットショップがサイバー攻撃を受けて稼働停止すれば、製品の販売がストップします。

サプライチェーンリスクマネージメントの重要性

サプライチェーンにおけるリスクが顕在化すると、顧客離れによる利益の損失は避けられません。また企業のイメージダウンも必至で、新規顧客の獲得が難しくなることも考えられます。リスクの顕在化を未然に防止して企業の利益を守るためには、サプライチェーンリスクマネージメントが必要不可欠です。

ただし、自社だけがサプライチェーンリスクマネージメントを実施すればよいわけではありません。サプライチェーン途絶の原因がたとえ取引先企業の過失だったとしても、自社を含めたすべての関連企業に大きな被害が及びます。よって、サプライチェーン上の全関連企業がリスクについて情報共有し、連携しながらマネージメントしていくことが大切です。

最近では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、海外に生産拠点を持つ多くの日本企業が甚大な被害を受けました。サプライチェーンの脆弱性が浮き彫りとなったことで、リスクマネージメントの重要性が広く認識されるようになったのです。

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日本企業の対応状況

日本で企業活動を行う以上、自然災害のリスクを完全に排除することはできません。よって、サプライチェーンリスクマネージメントにおいて主眼となるのは、各企業のセキュリティ対策です。データの暗号化といった自社内での対策だけでなく、取引先企業に適切なセキュリティ対策を依頼することも求められます。

しかし重要性は認識されつつあるものの、十分な対応が行えている日本企業は多くありません。情報処理推進機構(IPA)によると、実施すべきセキュリティ対策を取引先(業務委託先)に明示していない日本企業は、約半数以上にのぼります。製造業や卸売業、小売業では70%以上と特に顕著です。
参考:「ITサプライチェーンの業務委託におけるセキュリティインシデント及びマネジメントに関する調査」報告書について

このように、サプライチェーンリスクへの対応が不十分な日本企業は多いのです。言い換えれば、多くの日本企業が利益損失の大きなリスクを常に抱えていることになります。なるべくすべての日本企業が、サプライチェーンリスクマネージメントの実施を進めていくべきだと考えられます。

サプライチェーンリスクマネージメントの実施方法

サプライチェーンリスクマネージメントの基本的な実施方法は、4ステップです。1ステップずつ、順番に解説します。

①サプライチェーンの可視化
リスクを洗い出すためには、まず現状のサプライチェーンを可視化する必要があります。サプライチェーンにおける構成要素や、それらの関係性を明確にしましょう。具体的には、各関連企業の倉庫や工場の所在地、原材料や製品の流れるルートなどを明らかにします。

②リスク分析・評価
可視化したサプライチェーンを基に、途絶につながり得るリスクを洗い出します。このとき、自社と直接的な取引が発生しない企業も含めて、サプライチェーン全体を見ることが大切です。他社が気づかないリスクを発見できる場合もあります。関連企業間で情報共有することでリスクの見落としが減り、サプライチェーン全体の最適化につながるでしょう。

また各リスクに対して、「発生しやすさ」及び「影響の大きさ」を数段階に分けて評価しましょう。さらに、それらの情報から総合的に判断して、各リスクに優先順位を付けます。一般的には、リスクの優先順位は下記のように決まります。

  1. 発生しやすく、影響が大きいリスク
  2. 発生しにくく、影響が大きいリスク
  3. 発生しやすく、影響が小さいリスク
  4. 発生しにくく、影響が小さいリスク

③リスク対策・実行

分析した結果、優先順位の高いリスクから順に対策を検討します。大まかにいえば、「リスク回避」「リスク軽減」「リスク移転」「リスク保有」の4種類の対策方針に分けられます。それぞれの対策方針を決め、具体的にどのような対策を行うか明確にしましょう。

対策の実行については、そのリスクを抱える企業がそれぞれ担当します。複数の企業で顕在化し得るリスクであれば、該当企業それぞれで対策の実行が必要です。自然災害のリスク対策であれば、BCP(事業継続計画)の策定から継続的な定期訓練まで行うことになるでしょう。

④リスク監視
サプライチェーンの構成要素や関係性が変化すれば、リスクも変化します。こうした変化を日々監視し、必要に応じてリスクの再分析を行いましょう。新しいリスクが生じていれば、迅速に対策の検討~実行をします。

「Oracle NetSuite」がサプライチェーンのリスクを軽減

サプライチェーンにおけるリスクを軽減するなら、「Oracle NetSuite」の導入をおすすめします。このNetSuiteは、26,000社以上の導入実績を持つ世界No.1のクラウドERPシステムです。NetSuiteを活用することで、効率的なサプライチェーン管理が実行可能な状況を着実に作り出せます。

需要分析機能によって売上を予測でき、製品や原材料などの供給量を正確に調整可能です。「128-bit SSL」によるデータの暗号化など、充実したセキュリティ対策により情報漏えいなどのリスクも軽減していけます。サプライチェーン管理を効率化するなら、業種を問わず、NetSuiteをご検討ください。

まとめ

今回はサプライチェーンリスクマネージメントの基礎知識から実施方法まで紹介しました。

サプライチェーンのリスクにしっかり対応することで、企業の大きな利益損失を防止できます。その重要性は高まっているものの、多くの日本企業が十分な対応を行えていないのが現状です。今回の内容を参考にして、サプライチェーンリスクマネージメントをぜひ実践してください。

サプライチェーンのリスクを軽減するのであれば、Oracle NetSuiteの導入も検討するとよいでしょう。


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