業務量を可視化、数値化するためには?

 2019.04.23  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

業務改善へ取り組むにあたり、各社員に「毎月1つの業務改善案を出すように!」などのお達しを出している企業は少なくないでしょう。業務改善とは継続的に実行するべきものであり、そのアイディアを組織全体から吸い上げるのは、一見して効率性に優れているように思えます。では実際に、そうした業務改善は成功しているのか?

企業によって成功の定義は違うので、「当社はこの方法で業務改善に成功している」という企業もあれば、「効率的な方法ではあるが、効果は実感できていない」という企業もあるでしょう。皆さんの企業が後者であれば、そこには「業務量を可視化・数値化できていない」という原因があるでしょう。

本稿では、業務改善へ円滑に、そして効果的に取り組んでいくための、業務量の可視化と数値化について解説します。

業務量とは何か?

業務量というのは、1つ1つの業務において どのような作業があるのか、どれくらいの頻度で発生するのかを表すための指標です。業務量を把握することによって、業務に存在する「ムリ」「ムダ」「ムラ」を発見することができます。

「ムリ」「ムダ」「ムラ」とは製造業において、製品の「Q・C・D(品質・コスト・納期)」の基準を低下する原因として知られています。非製造業においても1つ1つの業務に「Q・C・D」があるので、必然的に「ムリ」「ムダ」「ムラ」という阻害要因は存在します。

「ムリ」は主に、無理な作業や無理な納期を指して言います。たとえば経営会議のために、本来2日はかかる資料作成を1日で完成させろと経営者が担当者に命じれば、無理な作業と無理な納期が発生します。

「ムダ」とは1つ1つの業務に発生する無駄な作業や、無駄な資料作成、あるいは業務同士の無駄な繋がりなどです。業務に無駄が多い分生産性が下がるため、業務ごとの付加価値を下げることになります。

ERPに関するお役立ち資料

「ムラ」とは、各社員が独自の作業順を実行していたりして、同じ品質の成果物を同じ時間で作り出せない状態を指します。また、特定の社員に業務が属人化している環境も「ムラ」があると言えます。

業務量を把握する大きな目的は、今まで隠れていたこれらの「ムリ」「ムダ」「ムラ」を発見することにあります。業務ごとの「ムリ」「ムダ」「ムラ」を知るだけで、業務改善を効果的に進められそうな気がしますね。

業務量を測定するには?

肝心なのは、「どうやって業務量を測定するか?」です。いわば「可視化」の部分ですが、そのためには具体的な4つの方法があります。業務環境というのは企業ごとに違うため、それぞれの合った方法を選ぶことが大切です。

1.実測法

観測者が業務現場において、作業量を観測するという方法です。主に製造業におけるライン作業の観測に使われています。繰り返しの定型作業が多い業務の測定に向いています。ただし、観測者が業務内容を監視していることから、担当者に不自然な努力が働き、いつも通りの業務量を把握できない可能性もあります。実施前に、担当者各人に業務量測定の趣旨を共有し、できる限りいつも通り業務を遂行するようにと理解得ておきましょう。

2.実績記入法

業務量を把握したい業務の担当者に、各作業に発生した頻度と作業時間を記入してもらうという方法です。この方法では、業務量を測定する趣旨を理解してもらうことで、信憑性の高いデータを収集することができます。しかしながら、担当者各人の都合もあるため測定までに時間がかかり、業務内容を明確に定義しておかないと業務量の範囲が曖昧になってしまいます。

3.推定比率法

各業務に関係している社員や責任者の、1日の全体業務時間から逆算して業務量を推定するという方法です。非常に少ない工数で業務量を測定(推定)できるため、忙しい中でも業務量把握が行えます。ただし、実測や実績記入ではないため、業務精通者でないと正しい業務量を把握できない、社員ごとに結果のバラつきが生じやすいという難点もあります。

4.合成法

多数の観測結果から、各業務に発生する業務量を予測し、平均値を出すための方法です。観測しなくても業務量を推定できるというメリットはありますが、分析のためにはルールやスキルが必要になり、測定結果を出すための工数が多くなります。

可能ならば、2つ以上の可視化方法を選択し、複数の結果から正確な業務量を把握するというのが理想的な可視化方法です。業務量の測定に投じられるリソースから、より良い可視化方法を選択しましょう。

[SMART_CONTENT]

業務体系表を活用しよう

業務ごとの業務量を可視化するには、業務全体の流れやその内容を知るということも重要です。そのためには、「業務体系表」というツールを活用してみましょう。業務体系表はJMA(一般社団法人日本能率協会)が公表しているツールであり、業務の洗い出しや作業手順の把握に効果的です。

業務体系表

業務体系

業務タイプ

備考

大分類

中分類

1

清掃

1.1

売り場清掃

固定

1日3回実施

1.2

バックヤード

清掃

固定

1日2回実施

2

レジ

2.1

レジ清算

変動

 

2.2

レジ備品補充

固定

 

3

商品補充

3.1

商品荷受

固定

特定の時間

3.2

商品陳列

変動

 

参考:株式会社日本能率コンサルティング「計画的な業務割当による人時生産性向上」

「大分類」には業務のカテゴリを記入し、「中分類」には具体的な業務内容と手順を、必要ならば「小分類」を作成し、さらに具体的な業務内容お記載します。「業務タイプ」欄に記載されている「固定」と「変動」とは固定業務と変動業務のことです。売上に関係なく発生する業務は「固定」、売上に応じて業務量が変動するのは「変動」になります。

業務体系表を活用するメリットは、数多くある業務も体系立てて整理することが可能なので、業務量把握に役立てることができます。業務体系表を作成する際は、体系表を記入する関係者全員が、まず実際の業務をイメージして記入欄を埋めていくことです。

そうすることで、同じ業務を担っている社員の中で、適用範囲の認識のズレなどを知ることができます。このズレはいいわば業務の「ムダ」や「ムラ」につながる部分なので、ズレを把握することで業務改善をより効果的に進めることができるでしょう。

[RELATED_POSTS]

業務量の把握しERPで改善する

業務量を把握するためのツールには様々なものがあります。重要なことは把握の後の対処にあります。

ここでおすすめするのは、ERP(Enterprise Resource Planning)です。ERPとは「統合型基幹システム」といって、経営活動に欠かせない業務システムを統合した製品であり、各業務システムは1つのデータベースで管理されています。

ERPを導入することで業務をリアルタイムに可視化できたり、業務プロセスを均一に保つことが可能になります。つまり、ERPというソフトウェアにより業務の「ムリ」「ムダ」「ムラ」を改善することが可能なのです。

ビジネスで燃え尽きないためにあなたがすべきこと

Oracle ERP Cloud とSAP S/4HANAとの比較 (英語)
Oracle NetSuiteで仕事が変わる!会社が変わる!

RELATED POST関連記事


RECENT POST「企業経営」の最新記事


業務量を可視化、数値化するためには?
ERP(統合基幹業務システム)の導入を成功に導く10のステップ
New Call-to-action
成長企業がこれから12ヶ月で変えていくべき3つのこと

RANKING人気資料ランキング

RECENT POST 最新記事

RANKING人気記事ランキング

New Call-to-action