ECRS(改善の4原則)とは? メリットや実際の具体例についても紹介

 2022.08.03  2022.12.26

グローバル標準のクラウドERP

業務効率化や生産性向上を進めたいものの何から手をつければいいのか分からないといった悩みを抱える管理者や企業経営者は少なくないでしょう。このような場合に役立つのが「ECRS(改善の4原則)」です。本記事では、ECRSを構成する各要素やメリット、具体例などについて解説します。

ECRS(改善の4原則)とは? メリットや実際の具体例についても紹介

ECRS(改善の4原則)とは

「ECRS」は、4つの要素を用いて業務の改善点を抽出するフレームワークで、「イクルス」と呼びます。ECRSを構成する要素は、排除(Eliminate)、結合(Combine)、交換(Rearrange)、簡素化(Simplify)の4つです。

漠然と「業務を改善したい」と考えても、何から着手すればよいのか分からないものです。やみくもに取り組んでしまうと、いたずらに時間と労力を消費し、業務に悪影響を及ぼしかねません。

ECRSのフレームワークを活用するメリットは、効率的に業務改善を進められることです。例えば、Eliminate(排除)の要素を用いて「排除できる無駄な業務はないか」と考えてみると、今まで見えていなかった無駄な仕事が見えてくるのです。

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ECRSの4つの指針

ECRSは4つの要素で成り立っています。それぞれの要素をベースに突き詰めることで、無駄な業務やまとめられる工程、交換できる作業、簡素化できるプロセスなどを発見できるのです。

排除(Eliminate)

まず取り組むべきは、「排除できるものはないか」です。普段当たり前のように取り組んでいる業務が、もしかすると不要である可能性があります。もともと必要であった業務でも、新たなシステムの導入や従業員の成長などにより、不要になるといったケースも考えられるでしょう。

例えば、「毎日の日報提出を1週間に一度にする」「毎週実施している会議を月に一度のオンライン会議にする」といった具合です。不要な業務をピックアップして排除するだけでなく、同時に代替手段を考えるとよいでしょう。

結合(Combine)

複数の工程を結合することで、非効率の改善につながる可能性があります。例えば、「A→B→C」といった業務プロセスがある場合、BとCをひとつに結合することで「A→BC」となるため、作業の時間短縮や合理化が図れるかもしれません。

類似している業務の結合も、業務効率化や生産性向上に役立ちます。複数の部署で同じような業務に取り組んでいると、個別にリソースが必要となるためコストもかさみます。ひとつにまとめられればリソースを集約でき、大幅なコスト削減を実現できるでしょう。

ただし、業務の結合を実現するには、部署を横断した協力体制が求められます。必要に応じて部署間での話し合いの場を設けながら取り組みを進めていくとよいでしょう。

交換(Rearrange)

業務の入れ替えも検討してみましょう。例えば、「これまで手作業で行っていた作業を機械に入れ替える」「作業のプロセスを入れ替える」といった具合です。

作業の順番を入れ替えることで、効率がアップする可能性もあります。例えば、荷物のルート配送において、毎日「A→B→C」の順に配送しているとしましょう。これを「A→C→B」にすることで配送の時間を短縮できるかもしれません。

また、古くなった設備やシステムのリプレース、担当者の適性・能力に応じた部署異動などでも改善が図れます。

簡素化(Simplify)

業務をもっと簡単にできないかを考えましょう。業務が複雑化していると、非効率が発生しかねません。また、難易度の高い業務であれば、個々のスキルや経験で作業スピードや品質に差が生じてしまいます。

複雑な業務や難易度の高い仕事を簡素化することによって、工数の削減や効率化につながります。また、簡素化により誰でも同じ品質で作業できるようになり、属人化の防止にも役立つでしょう。

作業を簡素化する方法として、マニュアルの作成が挙げられます。イラストや動画も織り交ぜた、分かりやすい内容のマニュアルを作成すれば、業務内容の理解度が向上し、育成コストの削減にもつながります。

資料をテンプレート化することも、業務効率化に効果的です。会議で用いる資料をその都度作成するのは、時間も手間もかかります。テンプレートを作成しておけば、編集の手間が最小限になり時間と手間を軽減できます。

ECRSの原則のメリット

ECRSの導入で得られるメリットとして、コスト削減が挙げられます。また、情報を共有しやすい環境が整うことでコミュニケーションが活性化するほか、業務の属人化を回避できるメリットもあります。

コスト削減

フレームワークの活用によって不要な業務を排除できれば、それまで費やしていたリソースを削減できます。また、複雑な仕事を簡素化することで作業時間を短縮できれば、時間コストの削減につながります。

漠然と業務改善に取り組もうとすると、余計な回り道をしてしまうケースが少なくありません。一方、フレームワークを活用することによって最短で改善を実現でき、余計なコストをかけずに済むでしょう。

また、リソースをより有効に分配・活用できるようになるメリットもあります。例えば、無駄な工程がひとつでも少なくなれば、それまで投入していたリソースを引き上げ、コア業務に分配できます。その結果、生産性の向上が期待できるのです。

情報共有の改善

ECRSの活用により、スムーズに情報共有できる環境を構築できます。例えば、社内でのやり取りを全てメールで行っていたとしましょう。メールはどうしてもタイムラグが生じ、テンポよくやり取りできません。

メールをビジネスチャットツールに入れ替えることで、スピーディーな情報共有が実現します。メールよりもテンポよくやり取りできるようになり、ツールによっては音声や画像、テキストデータなども活用できます。

社内コミュニケーションが活性化すれば、より良いアイデアが創出できたり、認識齟齬が回避できたりすることにもつながるでしょう。正確な情報をスピーディーに共有できるようになり、確認の二度手間や対応漏れも防止できます。

属人化の防止

複雑な作業や難易度の高い業務は担当者が固定化されることが多く、属人化の発生につながりかねません。業務が属人化すると、特定の従業員にしか対応できず、その人が突然休んだり退職したりすると、業務に支障をきたすおそれもあります。

業務を簡素化することで、特定の従業員に依存することなく誰でも業務を遂行できる環境が整います。また、簡素化に伴って作業スピードが速くなり、業務時間の短縮といった副次的効果も生まれるでしょう。

ECRSの具体例

ECRSの具体例として、資料作成方法の見直しが挙げられます。「PCで作成」「プリントアウト」「ホチキスでまとめる」といったプロセスを毎回経るとなると、多大な手間と労力が発生し、インクや用紙などのコストも発生します。作成時にテンプレートを利用したり、作成したデータをオンラインで共有したりすることで、コスト削減や効率化が実現できます。

作業標準書やマニュアルの作成も、効果的な施策です。作業の流れや方法、注意点などを分かりやすくまとめておくことによって、作業の簡素化や標準化が図れます。品質の安定化や不良品率の低下につながるほか、社員教育にかかるコストの削減も期待できるでしょう。

まとめ

4つの要素から成り立つ「ECRS」のフレームワークを活用することで、コスト削減や情報共有の改善、属人化の防止など、さまざまなメリットを得られます。無計画のまま業務改善に取り組んでも効果的でないため、ECRSを活用して効率よく改善を進めましょう。
業務改善に関心がある方は、以下の資料が役立ちます。業務効率化やDXの推進に何が必要なのかが理解できるため、今後の取り組みに役立つでしょう。

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