企業における経費とは一体何なのか? 必要性から合理的な処理まで

 2021.04.08  2023.02.13

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企業における「経費」とは、一体何なのでしょうか?「人件費って経費なの?」「経費として計上すると税金が安くなるの?」といった経費に関する疑問を持つ方も少なくないでしょう。

今回は、企業における経費について解説をします。経費を計上する理由や企業における経費管理・経費処理の問題点なども説明していきます。また、導入すると便利なツールも紹介します。経費についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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経費とは一体何?

経費とは、簡単にいうと「経営を行うために使用したお金」のことです。売上や利益を得るためにかけた費用のことであり、人件費や文房具代、打ち合わせで利用したカフェの代金も経費になります。

では、なぜ経費を計上するのでしょうか?経費を計上すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここからは経費を計上する理由を簡単に説明したうえで、経費として計上できるもの・できないものについて見ていきます。

なぜ経費を計上するのか

経費を計上する理由は、節税につながるからです。企業活動の最大の目的は、利益を上げることです。当然ながら利益には税金がかかり、利益が増えるにつれて税金も増えていきます。

そこで重要なのが、経費計上です。経費を計上することで、企業活動で上げた利益から経費の金額を差し引くことができます。トータルの金額は変わりませんが、売上につながった費用を経費として計上することができるので、利益を減らせます。

アルバイトや正社員の給料などの人件費や事務所の家賃、水道光熱費などを経費として計上することで、売上全体ではなく利益にのみ税金がかかるようになります。経費を計上すると利益が減るため、節税につながるのです。

経費にできるもの

経費になるのは「売上を上げるために必要なもの」で、代表的なものは以下のとおりです。

  • 人件費

給与・賞与・退職金・各種手当のほか、社宅の費用や通勤定期代も人件費に含まれます。

  • 消耗品費

仕事に使う10万円未満のものです。ボールペンや伝票、事務所のトイレのトイレットペーパーなどを消耗品費として計上します。

  • 交際費

取引先へのお中元・お歳暮、事業用のお茶菓子代、打ち合わせのカフェやレストランでの食事代なども交際費に含まれます。

  • 旅費交通費

営業活動や出張で支払った交通費や宿泊代のことです。ホテル代や電車賃、バス代、航空運賃・駐車場代などが該当します。

これらは一部であり、他にも研究開発費・新聞図書費などさまざまな勘定科目があります。共通しているのは「仕事で使われた費用」であり、業務を行ううえで必要な費用は経費と考えて問題ありません。

経費にできないもの

では、「経費にできないもの」にはどのようなものがあるでしょうか。

代表的なものは、「売上と関係のないもの」と「租税」です。例えば、従業員の個人的な買い物や飲食などに使われたお金は「売上と関係のないもの」なので、経費として計上することができません。これらは売上を上げるために使われたお金ではないため、経費として認められることはないです。

「租税」も経費として計上できないものの代表です。例えば、法人税・法人住民税は損益計算書上では経費になりますが、税務上は経費にならないため節税につながりません。ただし、固定資産税や都市計画税、事業所税などは経費として計上できるので、注意が必要です。

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また敷金も「いつか戻ってくるもの」なので資産として扱われます。そのため、経費として計上することはできません。

企業における経費管理

ここまで経費について説明しましたが、企業における経費管理にはどのような意味があるのでしょうか?

ここからは、「経営分析に不可欠」「濫用や不正経理の洗い出し」という観点から、企業における経費管理の必要性について解説します。

経営分析に不可欠

経費管理は、経営分析に欠かせません。では、どうして経営分析に欠かせないのでしょうか?

経費を把握するということは、それまでの費用対効果を明らかにするということです。月ごと・年ごとの利益や経費の使途を分析することで、経営の実態がわかります。予算を適切に配分するためにも、経費管理は不可欠です。

会社の資金は有限なので、管理する必要があります。必要以上に使ってしまうと、当然資金が枯渇してしまいます。一方で、経費をかけるべきところにかけていないと、利益を得るチャンスを逃してしまいます。経費の使い方を見直せば、企業のさらなる発展が見込めるでしょう。

濫用や不正経理の洗い出し

前述のとおり経費管理は経営分析に不可欠ですが、経費管理の必要性はそれだけではありません。経費管理によって、濫用や不正経理の洗い出しを行うこともできます。

例えば、社員が個人的な旅行を接待として経費計上したり、自分の嗜好品を経費として購入したりするケースもあります。ちなみに、このような濫用や不正は過去の経費計上から読み解くこともできます。

経費管理を怠ることで、誰でも勝手に経費を使えるようになれば、濫用や不正は増えるでしょう。会社の財産を守るためにも、経理管理を行わなければならないのです。

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経費処理の問題点

経費処理における問題点には、どのようなものがあるでしょうか?

代表的な問題を列挙して、一つずつ解説します。

  • 入力の誤り

経理業務を手作業で行うと、ミスが起こりやすくなります。経費精算の申請にミスがあると、経理担当者は申請者に書類を差し戻さなければならず、手間がかかります。

  • 申請に手間がかかる

経費として計上するためには、社員は経費申請をして、上司や経理担当者から承認を得なければなりません。このフローがあることによって、時間と手間がかかります。

  • 経理担当の負担が大きい

経費担当者は経費精算申請書を確認し、エクセルファイルに入力し、それをもとに月次決算書などを作成するため、経費精算業務に長時間拘束されます。

  • 領収書の管理が煩雑

領収書の管理も、負担の大きい業務の一つです。領収書は、保管や整理などの作業も発生するため、経理担当者の負担が増えます。

  • 担当者以外は業務がわからず不透明になる

会社よっては、経理担当者が1人しかいないところもあります。その場合は、担当者が自分に合う方法で業務を進めていくので、周囲から見ると業務内容が不透明になることもあるでしょう。

OracleのクラウドERPによる経費処理

ここからは、OracleのクラウドERPによる経費処理について見ていきます。導入するとさまざまなメリットを享受できますが、ここでは「入力・提出の合理化」「承認と検証の遂行」「広範な業務プロセスとの統合」という観点から解説します。

入力・提出の合理化

OracleのクラウドERPを導入すると、入力や提出の合理化を図れます。「スピーディーに領収書を提出できる」「領収書のデータ化」というポイントから説明しましょう。

外出先や出張先でもスマホで領収書を作成できるので、経費精算がよりスムーズになります。アナログな方法では経理担当者に領収書を提出する必要がありますが、この方法ならばインターネットにつながっていれば人の手を介すことなく完結します。

また、OracleのクラウドERPを導入すると、領収書をスマホで撮影できるようになります。これによって管理コストを削減でき、さらに長期保存が可能になります。領収書の保管スペースも不要になり、汚損や紛失などの心配もなくなります。

承認と検証の遂行

システムによる承認と検証が同時にできるため、「承認プロセスの合理化」「機械学習により不正検出」というメリットも享受できます。

これまでは、申請から承認までタイムラグがありました。経費として計上するために承認状況を把握する必要がありましたが、システムを導入すれば同時に済ませることができます。

また、怪しい行動を検知すると機械学習機能が警告を出すため、不適切な取引にも気がつくことができます。さらに、一部の取引先にだけ特別なプロセスを設定することもできるので、不正を仕組みによって防ぐことが可能です。

承認と検証が同時にできるシステムなので、よりスムーズに、より安全に経費管理ができるでしょう。

広範な業務プロセスとの統合

OracleのクラウドERを導入すると、幅広い業務プロセスと結合することができます。「会計システムとの統合」「経費処理の非属人化」「調達・生産・物流などまでカバー」という3つの観点で説明します。

会計システムと統合することで二重入力を避けられるので、作業工数の削減が可能です。経費処理の非属人化も実現できます。担当者以外もシステムを操作できるため、作業が透明化します。財務会計だけでなく、調達・生産・物流などまでカバーしているのも嬉しいポイントです。自社のビジネスに合わせて使うことができるでしょう。

さまざまな業務プロセスと結合できるシステムなので、全体的な情報を明らかにすることができます。

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まとめ

今回は、企業における経費について解説しました。

企業における経費管理は経営分析に欠かせないものであり、濫用や不正経理の洗い出しにも役立ちます。経費処理には問題点もありますが、それはシステムを導入することで解決するかもしれません。

「経理担当者の負担を減らしたい」「入力ミスをなるべく減らしたい」と考えているなら、OracleのクラウドERPの導入を検討することをおすすめします。

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