SaaSとは?メリットや注意点について解説

 2021.03.23  クラウドERP実践ポータル

SaaS」の導入により、従来のオンプレミスと比べて少ないコストでシステムを運用できるようになります。しかし中には、SaaS導入における注意点や、導入後どのように運用すればよいのかなどを理解していない方もおられるでしょう。そこで本記事では、SaaSの導入メリットや注意点などについて詳しく解説します。自社システムにSaaSを取り入れたい方や、SaaSについて理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。

SaaSとは?メリットや注意点について解説

SaaS(サース)とは

「SaaS(サース)」とは「Software as a Service」の略称です。従来のようにソフトウェアをユーザー側で導入するのではなく、ベンダー側で動かしているソフトを、インターネットなどのネットワークを活用してユーザーに提供する仕組みをいいます。

従来のソフトウェアはパッケージ製品として提供されていましたが、SaaSではサービスという形態にて提供されます。これによりユーザー側は、常にソフトウェアを最新の状態に保てるうえ、メンテナンスコストを最小限に抑えられるなどのメリットが期待できます。

ちなみに、代表的なSaaSサービスとしては「GoogleWorkspace(旧G Suite)」や「Salesforce(セールスフォース)」などが挙げられます。

IaaS、PaaSとSaaSの違い

SaaSに似た言葉として、「IaaS(イアース)」と「PaaS(パース)」があります。SaaSとの違いを解説する前に、まずはそれぞれの定義について簡単におさらいしておきましょう。

IaaSは「Infrastructure as a Service」の略称です。アプリケーションの利用環境を含めて提供するSaaSとは異なり、IaaSはサーバーやストレージ、ネットワークといったハードウェアやインフラまでを提供するサービスのことをいいます。代表的なサービスとしては、Amazonの「Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)」 や、Microsoftの「Microsoft Azure」などが挙げられます。

一方PaaSとは、「Platform as a Service」の略称です。こちらはアプリケーションソフトを稼働させるためのデータベースや、プログラム実行環境などを提供するサービスのことを指します。代表的なサービスとしては、Amazonの「AWS Elastic Beanstalk」や、Googleの「Google App Engine(GAE)」などが挙げられます。

三者の違いを一言でいうと、アーキテクチャーのレイヤーの違いです。SaaSはアプリケーションからストレージ、ネットワークまで一括で提供します。対するIaaSやPaaSは、アプリケーションなどの提供はなく、サービスがやや限定的です。

またSaaSでは、ソフトウェアがすでに完成した状態で提供されるため、開発コストや導入・保守運用の手間がかかりません。反面、完成形であるがゆえに、IaaSやPaaSより自由度で劣るなどの違いもあります。

SaaS(サース)導入のメリット

では、SaaS導入の具体的なメリットとはどのような点でしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。

導入スピードが早い

SaaS導入の1つ目のメリットとして、導入スピードの早さが挙げられます。

パッケージ製品の場合、使用したいソフトをインストールする必要があり、ものによっては多大な時間を要するものもありました。SaaSの場合、ブラウザ上でアプリケーションが動作するため、インストールや各種設定が不要です。申し込みからアカウント作成を行えば、すぐに利用できるスピード感は魅力的といえます。

また、従来型のハードウェアを自社やデータセンターなどに使用者自ら導入する「オンプレミス」と比較して、インフラ構築や保守・メンテナンスの手間を省ける点も、導入スピードの早さにつながります。

システム導入のためにハードウェアを揃えたり、ミドルウェアを設定したりする作業には多くの時間がかかり、スピーディーに開発できない問題がありました。SaaSであれば、常にベンダー側のサーバーが安全に稼働しているため、契約後すぐに使えるようになります。アプリケーションを動かすために必要なことは、すべてベンダーが行ってくれる点も大きなメリットです。

コスト削減

SaaS導入の2つ目のメリットとして、コストの削減が挙げられます。

先に挙げた「オンプレミス」の場合、使用するアプリケーションのワークロードに応じた、最大使用状態のハードウェアが求められます。簡単にいえば、アプリケーションに必要なスペックが高ければ高いほど、ハードウェアも高性能にする必要があるのです。高性能にするということは当然、相応のコストもかかります。

これは、ハードウェアに限った話ではありません。ソフトやアプリケーションも同様に、中には高額なものもあります。継続的に使用し、かつ売上に大きく貢献する場合は十分回収を見込めますが、「お試しで使用したい」「ピンポイントで使用したい」という場合には割高でしょう。

その点SaaSは、製品のほとんどが月額課金制または従量課金制です。つまり、どれだけ使っても毎月の使用量は変わらない(月額課金制)、もしくは使用した分だけ料金が発生する(従量課金制)ため、計画的に運用する限りはコスト面を心配する必要がありません。実際に利用したサービスに対して費用を払うため、無駄なコストの支払いから解放され、結果的にコスト削減につながるのです。

インターネットにつながればどこからでも利用可能

SaaS導入の3つ目のメリットとして、インターネット環境さえあればどこからでも利用可能な点が挙げられます。

従来のパッケージ型ソフトの場合、基本的にインストールした端末でしか使用できないため、特定の端末での利用が不可欠でした。

しかしSaaSは、インターネット上(クラウド上)にデータが保存されるため、どの端末からでもアクセスが可能です。パソコンのみならずスマートフォンやタブレット端末でもアクセスできるため、その拡張性は大きいといえます。

また、万一デバイスが故障したり、災害に遭ったりした場合でも、クラウド上にデータが保存されているため、すべて消えることはありません。これも従来型では考えられなかったメリットです。

SaaS(サース)導入の注意点

このようにメリットの多いSaaSですが、導入に際していくつか注意すべき点もあります。メリット・デメリットの双方を理解したうえで、導入を検討することが大切です。

カスタマイズ性

SaaSの1つ目の注意点として、カスタマイズ性の乏しさが挙げられます。

先述したように、SaaSはコストこそ安く済むものの、すでに完成した状態で提供されるため、カスタマイズ性(自由度)はさほど高くありません。そのため、導入予定のサービスの機能が、自社の業務内容と合っているかどうか確認する必要があります。

機能が多すぎて使い方が分からなかったり、必要な機能が搭載されていなかったりといったケースも考えられます。業務効率化のために導入したにも関わらず、かえって工数がかかってしまったという結果にならないよう、事前に確認しておきましょう。

SaaSベンダーの将来性

SaaSの2つ目の注意点として、SaaSベンダーの将来性が挙げられます。

SaaSは、ネットワークやサーバーに依存しない利点がある一方で、ある日突然サービスが終了する可能性も考えられます。そうなった場合、SaaSに業務の大半を依存しているような企業は、大打撃を受けることとなります。そのため、将来に展望のあるSaaSを選定することが欠かせません。

現在では、日本でも数多くのSaaSサービスが登場しています。複数の選択肢があるからこそ、あらゆる視点からの比較検討が重要です。「せっかく導入したにも関わらずサービスが終了してしまった」という事態にならないよう、企業のビジョンやユーザー対応など十分に確認しておきましょう。

セキュリティ

SaaSの3つ目の注意点として、セキュリティリスクが挙げられます。

業務効率化やデータのクラウド保存など、さまざまな利点のあるSaaSですが、十分なセキュリティ対策が行われていないと、データ流出などのトラブルに発展する可能性もあります。
まずは、自社のセキュリティポリシーにマッチしたサービスかどうかの選定が不可欠です。そのうえで、社内でも「ID・パスワード管理はどうするのか」「権限制御や多段階認証などのアクセス制御はどうするのか」を決める必要があります。

データ流出などのセキュリティトラブルは、企業の信用を一瞬で地に落としかねません。そればかりか、場合によっては莫大な損害賠償を請求されるおそれもあるため、十分なセキュリティ対策を講じる必要があります。

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まとめ

SaaSは低コストかつスピーディーに導入でき、さまざまな端末でアクセスできるため、多くの企業で重宝されているサービスです。しかし、セキュリティ対策などを十分に行わなければ、企業の社会的信頼を損ねる結果にもなりかねません。そのためには、自社のセキュリティポリシーを含めて、自社にマッチしたサービスを選定することが重要です。

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