輸入を考えた時に知っておきたい5つの手順

 2019.06.17  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

海外ビジネスと聞くと、現地海外法人の設立や自社商品の海外輸出をイメージする方が多いかもしれません。近年では日本企業の海外進出が目立ち、成熟した日本市場から海外市場にビジネスチャンスを見出す企業が増えているからでしょう。

しかし、海外ビジネスで忘れてはいけないのが「輸入ビジネス」です。自社商品を海外に発信するのではなく、海外製の商品を日本市場に投入したり、あるいは自社商品のコストダウンのために海外製原材料や海外製部品を輸入したり、輸入ビジネスには大きな可能性が秘められています。本稿では、輸入ビジネスを考えたときに知っておきたい5つの手順についてご紹介します。

輸入ビジネスのメリット

海外ビジネスの展開における輸入のメリットについてご紹介します。

新規事業としてのリスクが低い

新規事業として海外ビジネスを展開する際、現地法人の設立ではビジネスが軌道に乗るまで手間と時間、それとコストがかかります。設立だけでなく現地での販路確保やビジネスパートナーの選出、さらには現地人材の雇用など取り組むべき課題がたくさんあります。輸出ビジネスも現地法人の設立とほとんど変わらない手間・時間・コストがかかるでしょう。

一方で、輸入ビジネスでは商品や原材料・部品を選定したら、輸入の手続きを進めていくだけなので、新規事業としてのリスクが非常に低いという特徴があります。

輸入は外注化が行いやすい

輸入ビジネスで行われる業務の多くは、あらかじめ決められたマニュアルがあれば誰でも行えるものが多く、外注化しやすいというメリットがあります。輸入業務を外部委託できれば自社の人材リソースを割かなくても済みますし、輸入業務にかかわるコストを削減できる可能性もあります。ビジネスの成長に合わせて人材を雇用する方が圧倒的にコストがかかるため、低コストで事業拡大できるといのも輸入ビジネスの魅力でしょう。

輸入ビジネスの環境が整っている

近年では輸入ビジネスを行うための環境が整っています。インターネットの発展、Webサイトを通じた海外情報の収集、EPA(Economic Partnership Agreement)やFTA(Free Trade Agreement)の発達による関税低減、LCC(Low Cost Carrier:格安航空局)による輸入コストの低減など、輸入ビジネスを行うための環境が整備されたことで、新規事業として取り組みやすくなっています。

輸入ビジネスを考えた時に知っておきたい5つの手順

1.輸入先企業の見極め

輸入ビジネスで何より大切なことは、信頼できるビジネスパートナー(輸入先企業)を見極めることです。海外企業と日本企業との間には、ビジネス習慣や品質に対する考え方に大きな違いがあります。そのため、魅力的な商品であったとしても輸入先企業が信頼に足るかどうかをしっかりと見極める必要があります。

ERPに関するお役立ち資料

輸入先企業の情報収集に関しては国内外の見本市に参加したり、JETRO(Japan External Trade Organization:日本貿易振興機構)や在日大使館を活用したり、インターネットを活用します。特に国際見本市では実際に商品を手に取って吟味できますし、その場で商談できるため輸入先企業選定の場として最適です。

輸入ビジネスでは魅力的な商品を開拓することはもちろん、信頼できるビジネスパートナーを見つけることも重要なポイントなので、最初から取引先候補を1社にしぼらず、複数の取引先候補を作っておきましょう。

2.国内市場での需要調査

信頼できるビジネスパートナーの選出の次に大切なのが、国内で販売するために「誰に」「何を」「どのように」販売するかを決め、販売数量や販売価格を含めた販売計画を立てることです。その際に重要なのが国内市場における需要を調査することです。いくら魅力的な商品を輸入しても、それが国内市場に受け入れられなければ意味はありません。

国内市場における潜在的規模、競合商品の有無やその販売価格・市場シェア、消費者の動向などについて調査していきます。商品によっては日本人ユーザーの嗜好に合わせて改良する必要もあるかもしれません。そうしたことも含めて需要調査を行っていきます。

3.国内の法規制等を確認

商品によっては輸入が禁止あるいは規制されている場合があります。また、国内で販売するうえで許可や承認が必要になる場合もあるため、取り扱う商品が輸入規制の対象品目に該当しないかを事前に確認する必要があります。

特に食品・化粧品・電気用品などの商品や国内での申請手続きや検査のために、商品についての詳細な情報が必要とされます。さらに、輸入する商品にかかる関税の有無や、関税がかかる場合の税率について確認しておきましょう。

4.交渉でトラブルを未然に防ぐ

取引先との交渉においては、価格・販売数量・納期などの条件の他に、輸送手段・梱包形態・保険など輸入にかかわる条件などを交渉します。輸入ビジネスが成功するか否かの大半を、この交渉が握っていると言えるでしょう。

特に注意が必要なのが、不良品に関するトラブルです。輸出ビジネスにおいては商品の中に不良品が多く含まれている可能性があります。日本と海外とでは品質に対する考え方が違うため、日本企業からすると想像以上に不良品が多くなります。それをリスクの内として想定しておくか、あるいは交渉によって不良率を定義し、必要に応じて返品等を要請するのか、事前に決めておくことが大切です。

不良品だけではなく言葉や文化、ビジネス習慣の違いに起因するトラブルも想定されるため、輸入先企業との交渉では価格だけではなく万が一のトラブルが起こった場合の責任や、その対応についても十分に協議しておきましょう。さらに、契約書には交渉時に取り決めた取引条件や責任範囲、その対応を必ず明記しておきます。

5.輸入ビジネスのリスク管理

輸入ビジネスを滞りなく開始できたからといって、トラブルが起きないわけではありません。やはりネックになるのが不良品です。日本企業にとっては不良品と判断するものも、輸入先企業から見れば不良品にあたらない場合もあります。不良品に対する認識の相違がトラブルを引き起こします。

そのため、品質基準については曖昧にするのではなく、協議の上でしっかりとした品質管理基準を作り、輸入先企業のその徹底を要求することが大切です。加えて納期管理も重要なポイントです。現地での生産・輸送の遅れ等が起こりやすく、納期遅延による損害賠償や最終購入者のキャンセルなどのトラブルに繋がりやすくなります。在庫を確保するなどの対応策を立てておきましょう。

[SMART_CONTENT]

油断は禁物!徹底したリスクマネジメントを

輸入ビジネスのリスクが低いからといって、リスクマネジメントを怠ると思わぬところで損害を受ける可能性があります。前述のように不良品や納期に関しては徹底した管理が必要になるため、必ず輸入先企業との交渉を経てさまざまなリスクを管理していきましょう。

また、輸入するということは国内で在庫を抱えることを意味します。しっかりとした需要予測のもと定期的な輸入を行うことができないと在庫が膨らんだり、在庫が枯渇したりとビジネスのロスが大きくなります。そのような場合を考慮してクラウドERPなどで管理することも検討すると良いでしょう。

[RELATED_POSTS]

海外展開企業のための基幹システムの選び方まるわかりガイド

Oracle ERP Cloud とSAP S/4HANAとの比較 (英語)
Oracle NetSuiteで仕事が変わる!会社が変わる!

RELATED POST関連記事


RECENT POST「企業経営」の最新記事


輸入を考えた時に知っておきたい5つの手順
ERP(統合基幹業務システム)の導入を成功に導く10のステップ
New Call-to-action

RANKING人気資料ランキング

RECENT POST 最新記事

RANKING人気記事ランキング

New Call-to-action