増え続けるデータを可視化する理由と手法

 2018.12.20  クラウドERP編集部

新入社員、新規配属の方必見!ERP入門特集

皆さんは、社内でどれくらいのデータ量が蓄積されているかをご存知でしょうか?これを個人的に正確に把握することは難しいですし、あらゆるデータが生まれ続けている中、想像することすら難しいかもしれません。しかしながら、データは日々着実に増えています。

米EMCコーポレーションがIDCと行った共同調査の結果では、2013年の年間データ生成量が4.4ZB(ゼタバイト)だったのに対し、2020年にはその10倍の44ZBに達すると予測されています。もはやZB(ゼタバイト)という単位そのものがピンときません。

1ZBをMB(メガバイト)に変換すると1.25e+14(約125兆MB)となるので、44ZBとはその44倍ということになります。スマートフォンの写真枚数に変換すると、1枚2MBと考えて約2,750兆枚という天文学的数字になります。

世界のデータ量が増え続けているということは、当然企業のデータも増え続けているということです。IT化は進む一方ですから昨年よりも年間データ生成量が少なかったという企業はかなり稀なのではないでしょうか?

このように企業が日々蓄積していくデータは企業にとって大切な資産です。データは色々な情報を示してくれますし、時にはビジネス成功のための大きなヒントを与えてくれます。

昨今ではそれらのビッグデータをAI/機械学習などで活用していく方向性が先進企業では当たり前になりつつあります。そこで本稿ではそんなデータを可視化する理由と、その手法について説明します。

データ可視化はなぜ必要なのか?

データ活用の重要性というのは昔から変わっていません。まだデジタル化社会が進んでいない時代でも、店頭でのアンケートやポイントカード作成によって顧客情報を収集して、それを経営に生かすという手法は当たり前に使用されていました。しかし、現代社会ではその重要性が明らかに高まっています。その背景にあるものがデジタル化と、消費者ニーズの多様化です。

パソコンとインターネット、その後にスマートフォンが普及するようになってから顧客や企業は自分が欲しい情報をいつでも好きなタイミングで入手できるようになっています。

たとえば「デジタルカメラが欲しいな」と思えば、初心者でもデジカメ選びのポイントをインターネットで情報検索し、知識を取り入れてからさらにインターネット上で製品比較を行います。

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従来ならば何か欲しいものがあれば販売店に足を運んで従業員の接客を受けるというのが当たり前でしたが、今では情報検索から購入まですべてインターネットで完結できる時代です。これがデジタル化が消費者や企業に与えた大きなインパクトの1つです。

さらに、情報検索が容易になったことで消費者ニーズは次第に多様化していきます。より細かいこだわりを持つようになり、自分だけにカスタマイズされた製品やサービスを強く求めるようになりました。

そうした時代の中で企業経営やマーケティングのフィールドは徐々にデジタルへとシフトしていき、今ではどの企業にとってもデジタル上でのビジネスやマーケティング施策が最重要とされています。

そしてデジタル時代に企業を成功させるために欠かせないのが、データの可視化なのです。

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データを可視化するとどんなメリットが?

では、データを可視化することでどんなメリットがあるのか?日々生まれるデータをただ見つめるだけでは何がいけないのでしょうか?

データの配置を変えたり、図形等を用いることで視覚的に分かりやすくできる

データはただそこに並んでいるだけでは意味がありません。有用なものとしてデータを可視化することがまず大切です。そのためにはデータの配置を変えたり、図形等を用いえることで視覚的に分かりやすく、直感的に理解しやすい状態になります。そうすることで全体がまとまってデータが意味しているものを見つけやすくなったり、そこから新しい知見を見出すことができます。

数字の羅列を見ているだけでは気付かなかった特徴を見つけやすくなる

データの分析方法には色々とあります。一つ言えることは数字の羅列を見ているだけでは、何も見えてこないということです。そのためデータを整理し、可視化することでこれまで気づくことができなかった特徴を発見したりデータ同士の関連性に気付けるようになります。

情報を早く共有して組織全体やビジネス全体での最適化が図れるようになる

データが常に可視化されている組織内でその情報を素早く教育することができます。それによってビジネス全体が最適化されることは確かです。情報共有スピードが高まればそれに伴って業務スピードも改善されますし、何より新しい製品・サービスやマーケティングを生み出すスピードが圧倒的に違います。

以上のメリットはあくまで一部です。データを可視化することで企業は想像以上の何かを手にすることができますし、それによってビジネスの最適化も利益率アップも実現することができます。

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データを可視化するための手法

データとはITシステム上で日々生成されるもので、すでにそこに存在しているのに改めて可視化とは何か?と疑問を持たれている方も多いでしょう。データの可視化とはつまり、製品やサービス、ビジネスの成長にとって必要になるデータにあたりを付けて、それを収集し、加工して、分析できる状態にするということです。とはいえこれが一番難しい部分になります。

一般的に企業のITシステム環境は部門最適化が進んでおり、部門ごとに基幹システムが独立している状態です。そのためITシステムごとに異なるデータを持っており、データの可視化は簡単な話しではありません。

そこで有効的なデータ可視化の手法がERP(Enterprise Resource Planning)で統合的なITシステム環境を構築し、企業全体のデータを一元管理できる体制を整えることです。ERPには財務会計システム生産管理システム、販売管理システム、購買管理システム、在庫管理システム、人事給与システム等の基幹システムに加えて、SFA(営業支援システム)やマーケティングツールといった情報系システムも統合されています。

それらのITシステムは相互に連携しており、データは単一データベースで管理されているため分断されたITシステムからデータを収集したり、データフォーマットを統一するための加工といった問題が既に排除されているのです。データはいつも分析可能な状態で存在しているので、後はそれをどう分析するかでデータ活用の効果が替わります。

さらに、Oracle ERP CloudNetSuiteなどのようなERPとBI(Business Intelligence)ツールが統合されている環境ならば、データ分析まで自動化できます。データ分析には膨大な時間がかかりますがBIツールがあることで必要なデータを必要な状態へ瞬時に分析し、それを製品やサービス、ビジネスの成長に活かすことができます。

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