新規事業の立ち上げ方とは? アイデア出しの方法や成功のためのコツ

 2022.04.18  クラウドERP編集部

新入社員、新規配属の方必見!ERP入門特集

新規事業の立ち上げにあたっては、まずアイデアを出す必要があります。ただ、アイデアを出そうと思っても「まったく浮かばない」「ありふれたものしか浮かんでこない」といった状況に直面するケースも少なくありません。本記事では、新規事業立ち上げにあたってのアイデア出し方法や、成功へ導くためのコツなどについて解説します。

新規事業の立ち上げ方とは? アイデア出しの方法や成功のためのコツ

新規事業はなぜ必要?

新規事業の立ち上げが必要な理由の一つは、企業が中長期的に発展し続けるためです。市場や消費者のニーズが刻々と変化し続ける昨今において、企業が一つの事業のみで収益の安定を図るのは難しくなりました。新型コロナウイルスが猛威をふるい、先が見通せない時代だからこそ、新規事業を創出し既存事業以外の収益源を確保する必要があります。

また、どれほど魅力的な商品やサービスであっても、いずれ寿命はやってきます。今は順調に売上を伸ばしていても、やがて衰退し収益を大きく落としてしまう可能性があるのです。既存事業に固執し、新たな事業に取り組んでいないとなると、このような状況に陥ったとき、組織存続の危機に立たされてしまう可能性があります。

現代は情報社会であり、魅力的な商品やサービスはすぐに競合が誕生します。今はブルーオーシャンであっても、いずれレッドオーシャン化する可能性は否めません。このような事態に陥ったときのことも考慮して、企業は新規事業の創出を真剣に考える必要があります。

会社の立ち上げから成長へ。アイデアからイグジットまで
濱田重工がDXでつかむ「経営レべルのデータ戦略」

新規事業のアイデア出し方法3選

「新規事業のアイデアが思いつかない」といった声をよく耳にします。そう簡単に斬新で素晴らしいアイデアを生むのは難しいかもしれませんが、以下の方法を実践すればスムーズに思いつくかもしれません。ぜひ試してみてください。

1. フレームワークを活用する

アイデア出しに役立つフレームワークはいくつかありますが、「5W1H」は新規事業の創出にもよく用いられるためおすすめです。英語のwhen、where、who、what、why、howという視点でアイデアを探っていきます。例えば、なぜ(why)その商品が求められているのか、誰(who)をターゲットにしたものなのか、どこで(where)使われるのか、といった視点から求められる商品を考えていきます。

もうひとつ、「オズボーンのチェックリスト」もアイデア出しに有効です。こちらは、転用・応用・変更・拡大・縮小・代用・置換・逆転・結合という要素をもとに、アイデアを広げるフレームワークです。別のことに使えないか(転用)、ほかのアイデアを応用できないか(応用)、入れ替えるとどうなるか(置換)といったように、多角的な視点からアイデアを広げていきます。

アイデア出しのフレームワークには、ほかにも「マンダラート」や「SCAMPER」などいくつもあります。どれが正解といったことはないため、使いやすそうなものから試してみるとよいでしょう。

[RELATED_POSTS]

2. 既存の要素を組み合わせる

「0から1」を生み出すのは大変な苦労を伴います。一方、既存のものを「1から2」へと進化させるのはそれほど難しいことではないでしょう。既存の要素を組み合わせることで、新たな商品の創出につながったり、新たなシェアを取り込めたりといった成果が期待できます。

たとえば、中華料理がメインの飲食店であれば、単品の炒飯と青椒肉絲を組み合わせた新メニューを開発するようなイメージです。楽器店であれば、顧客情報と楽器を用いて音楽教室を開催するといったアイデアが考えられます。

3. まずは質より量を求める

「なかなかよいアイデアが浮かばない」といった方の多くは、最初からよいアイデアを捻り出そうとしている傾向があります。いきなり素晴らしいアイデアを出すのは難しいため、まずは質より量を目指しましょう。

たくさんのアイデアが出れば、そこから発想を広げられます。また、アイデア単体では魅力的とは思えなかったものでも、組み合わせることで素晴らしいアイデアに昇華できるかもしれません。

質より量でアイデアを出すときには、ブレインストーミングがおすすめです。ブレインストーミングは、複数の参加者が制限時間の中で思いつく限りたくさんのアイデアを出しあう手法です。参加者が自由にコミュニケーションをとりつつ進めるため、さまざまなアイデアを創出できます。

新規事業を成功させるための3つのコツ

新規事業をたくさん創出できても、成功しなければ意味がありません。新たな事業に取り組むとなると、手間もコストもかかります。新規事業を成功へと導けるよう、以下の3つを押さえておきましょう。

なお、新規事業に失敗してしまう原因については、以下の記事を参照してください。
https://www.clouderp.jp/blog/failure-cause-of-launching-new-business.html

1. ビジョンとターゲットの明確化

ビジョンが明確になっていないと、新規事業の方向性がぶれてしまうおそれがあります。まずは、その市場でどのような立ち位置を得たいのか、どのような価値を創出したいのかなど、ビジョンを明確にしましょう。

また、ターゲットを明確にすることも大切です。ターゲットが明確でないと、誰を対象にした商品・サービスなのかわからなくなってしまいます。届けたい対象をきちんと決めることで、商品やサービスの中身はもちろん、アプローチの仕方なども決まります。

新規事業を経営層へプレゼンする際にも、ビジョンやターゲットを明確にして企画書へ盛り込んでおきましょう。そうすることで、具体的にどのような戦略で進めていくのかを考えることができ、経営層に伝わりやすいプレゼンも行えます。

2. 新規事業に向けた体制の整備

行き当たりばったりで新規事業をスタートさせると、失敗するリスクを高めてしまいます。入念な準備を行い、万全の体制で取り組めば新ビジネスの成功率を高められるでしょう。

たとえば、新規事業開発に取り組むプロジェクトチームを編成するのは有効です。コミュニケーションを密にとり、チーム一丸となることができれば、効率よくプロジェクトを進めていけるでしょう。

なお、プロジェクトチームを編成するときは、今まであまり関わりのなかったメンバーを加えるのもおすすめです。あえて縛りを設けず、年齢・性別を問わない多様な人材を加えることで、今までになかった新たなアイデアが創出できる可能性が高まります。組織が許すのであれば、関連のない部門から人材を加える、先入観のない新人を入れることもよいかもしれません。

また、新規事業が無事にスタートしても、対応できるメンバーが限られているようでは問題です。順調に進みすぎてしまい、人材が足りなくなった結果、現場が混乱してしまうといったことも考えられます。このような事態を避けるべく、新規事業のスタートに合わせて人材育成を行うことも大切です。

3. 検証と改善を重視したプロセス

新規事業を成功させるにあたり、検証と改善のプロセスを繰り返すことが大切です。いきなり本格的に市場へ参入すると、想定していた以上にまったく売れない、利用してもらえないといったことが起こりかねません。

まずは、スモールスタートやテスト販売で様子をみるとよいでしょう。商品の販売であれば、地域を限定してテストするといった手法もおすすめです。あわせて、消費者からの反応をチェックし、必要に応じて改善を繰り返すことで事業をブラッシュアップしていきましょう。

常に疑問を持ちつつ、検証と改善を繰り返すことが大切です。売れない原因は何なのか、市場にマッチしていないのか、ターゲットが誤っているのかなど、試行錯誤しながら検証と改善のプロセスを回すことで成功へと近づけるでしょう。

[SMART_CONTENT]

まとめ

企業として発展と成長を続け、安定した収益を確保するためには新規事業の創出が必要です。5W1Hやオズボーンのチェックリストなど、フレームワークを活用して新規事業のアイデアを出してみましょう。

新規事業を成功させるには、ビジョンやターゲットを明確にしたうえで体制を整備し、検証と改善のプロセスを繰り返すことが大切です。本記事の内容を参考にアイデアを創出し、スムーズな新規事業の立ち上げと成功を目指してみましょう。

ERP(統合基幹業務システム)の導入を成功に導く10のステップ

RECENT POST「コラム」の最新記事


コラム

CSRとは? その意味やメリット、活動事例をわかりやすく解説

コラム

シリコンバレーから起きる破壊的イノベーションの真実:シリコンバレー流とは

コラム

7つの習慣

コラム

【羽入敏祐の未来会計】第1回:事業運営において会計システムに期待される機能

新規事業の立ち上げ方とは? アイデア出しの方法や成功のためのコツ
わかりやすいマンガ形式で解説!会計ソフトの選び方まるわかりガイド
ビジネスでの時間不足を解消する3つの方法

RECENT POST 最新記事

RANKING人気記事ランキング

New Call-to-action