BPOとは?目的やメリット・デメリットを分かりやすく解説

 2022.07.08  クラウドERP編集部

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さまざまなメリットが得られるBPOの導入を検討している企業経営者は少なくないでしょう。しかし、BPOの導入にあたっては、メリットのみでなくデメリットも理解しておく必要があります。本記事では、BPOの概要やメリット・デメリット、アウトソーシングとの違いなどについて解説します。

BPOとは

BPOとは、Business Process Outsourcingの略であり、外部の専門企業へ自社の業務プロセスを委託することです。業務の設計や見直し、効果測定、改善までまとめて外部へ委託することが特徴です。

従来、BPOの対象となるのは、組織に直接的な利益をもたらさない業務がほとんどでした。経理や総務、人事、受付などが該当します。ただ、近年ではBPOの対象が拡大しており、マーケティングや地域活性化、働き方改革の推進などを手掛ける企業も登場しています。

外部への業務プロセス委託により、コスト削減や生産性向上などの効果が期待できます。また、専門的な知識や技術を有する外部企業への委託により、サービス品質が向上し顧客満足度も高められます。

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BPOの目的

BPOの目的は企業によってさまざまです。一般的には、業務効率化や業務品質の向上、コスト削減などを目的に導入するケースが多くを占めています。導入を検討するのなら、まずはBPOで何を達成したいのかを明確にしておくとよいでしょう。

業務の効率化

企業によっては、専門知識やスキルを有さない人材を、あえてその業務に就かせているといったケースが見受けられます。適切なスキルをもつ人材がいないため、無理のある人材配置になっているケースです。

人材配置が適切でない状態では効率的に業務を遂行できません。スキルのない従業員が無理に業務を続けた結果、ストレスが増加するリスクもあります。

このような課題の解決に、BPOの導入は有効です。専門的な知識やスキルが求められる業務は外部に委託すれば、従業員が本来の力を発揮できる業務に投入できます。適材適所な人材配置が実現し、業務効率が高まるのです。

業務品質の向上

業務品質が低い原因として、担当従業員の知識やスキル不足が考えられます。業務品質が低いと、不良品の生産につながる、顧客の満足度が低下するなどさまざまなリスクを招きます。

このような課題も、BPOの導入で解決が可能です。専門的な知識やスキルをもつ人材が在籍している外部企業に業務を委託することで、業務品質の向上が図れます。

十分な知識と技術、経験をもつ人材が業務を担当することで人為的なミスが少なくなり、作業スピードもアップします。受付やコールセンター業務であれば、顧客の待ち時間を短縮できるほか、高品質な対応を実現できるため満足度向上につながるでしょう。

コストの削減

組織の利益を最大化するにあたり、コストの削減は避けて通れない道です。十分な売上を実現していても、事業に費やすコストが増大すると利益を圧迫します。

BPOの導入はコスト削減にも有効です。業務をその道の専門家へ委託できれば、自社で従業員を育成する必要がなくなるため、育成コストを削減できます。また、業務の遂行に必要なリソースを自社で準備する必要もありません。

人件費も削減できます。業務を外部へ委託できれば、自社で確保すべき従業員の数を制限できます。固定費として重くのしかかっていた人件費を変動費にできるため、大幅なコスト削減も実現できるでしょう。

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BPOのメリット・デメリット

BPOにはさまざまなメリットがあるため、前向きに導入を検討する企業が増えても不思議ではありません。ただ、BPOにはメリットだけでなく、デメリットがあることも覚えておく必要があります。導入を検討する際には、メリット・デメリット双方を踏まえたうえで進めましょう。

BPOのメリット

BPO導入のメリットとして、コスト削減が挙げられます。直接利益につながらない業務を外部へ委託すれば、その分の従業員が不要となり人件費をカットできます。また、業務委託に伴うオフィスの縮小も行えば、さらなるコスト削減が望めるでしょう。

生産性の向上を図れるのもメリットです。適材適所な人材配置が実現し、コア業務に注力できるため生産性が向上します。また、専門性が求められる業務に対応する必要がなくなるため、従業員の負担軽減につながるのもメリットです。

専門性を有する外部企業に、業務を遂行してもらえるのも魅力です。自社にノウハウがまったくなくても、委託先に専門性とノウハウがあれば、高品質な業務の遂行が期待できます。その結果、顧客に好印象を抱いてもらえ、企業イメージや顧客満足度の向上が狙えます。

BPOのデメリット

自社にノウハウを蓄積できないのは大きなデメリットです。BPOは、業務プロセスを丸ごと外部に委託するため、自社にノウハウを蓄積できません。そのため、委託を中止したとなれば一から模索することとなり、スムーズに業務を進められない可能性があります。

情報漏えいのリスクがあることも覚えておきましょう。委託する業務によっては、自社がもつさまざまな情報を提供することも考えられます。たとえば、コールセンター業務であれば顧客対応がメインであるため、自社の顧客情報を提供することもあるでしょう。

委託先が情報を適切に管理できる環境や体制を構築できていなければ、情報漏えいを招くおそれがあります。情報漏えいを起こしたとなれば、たとえ委託先が起こしたことでも企業イメージの低下は免れないでしょう。

また、業務を一括して委託する性質上、ある程度の準備期間が必要です。導入の際には、綿密に計画を立てて進めたほうがよいでしょう。また、業務を受託してもらうための費用も発生します。

BPOとアウトソーシング・シェアードサービスとの違い

混同されがちな、アウトソーシング・シェアードサービスとの違いについて理解しておきましょう。

BPOとアウトソーシングの違い

一般的に、アウトソーシングは業務の一部を委託します。たとえば、事務におけるデータ入力やプログラミングといった業務です。一方、BPOは業務プロセスを丸ごと委託し、業務の見直しや評価、改善なども含めて対応してもらいます。

また、一時的な業務の委託が多いアウトソーシングに対し、BPOは長期におよぶケースがほとんどです。このように、委託する期間や対応範囲などが双方で大きく異なります。

BPOとシェアードサービスの違い

シェアードサービスとは、組織における間接業務を一か所に集約することを指します。直接的な利益に関わらない総務や経理、人事、情報システム、法務部などが対象です。たとえば、複数拠点を展開する企業が個別に総務や経理部門を置くのではなく、機能をひとつの拠点に集約させるケースが該当します。

シェアードサービスの目的は、コスト削減や業務効率化です。それぞれの拠点に間接業務を担う各部門を設置するより、ひとつに集約したほうがコスト削減や業務効率化につながります。

BPOとの違いは、サービスの委託先です。シェアードサービスは、あくまで組織の内部で体制を変えます。一方、BPOは業務プロセスを外部の企業へ委託します。

まとめ

企業が業務効率化やコスト削減を図る手法として、BPOやアウトソーシング、シェアードサービスなどがあります。どの手法が向いているのかは目的により異なりますが、各手法のメリットやデメリットを理解したうえで検討を進めましょう。
間接業務部門を集約し、コスト削減や業務効率化を図りたいのなら、「Oracle ERP Cloud」がおすすめです。さまざまなデータを統合的に管理できるため、シェアードサービスセンターの構築に適しています。業務効率やコストに関する課題の解決に役立つため、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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