中小企業が知っておきたい業務改善事例

 2019.06.21 

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ここ日本において、業務改善に取り組んでいない企業は少ないかもしれません。それほどに日本企業では「KAIZEN」が浸透しており、多くの企業が日夜業務改善のためのアイディアを捻出しています。

そんな業務改善を成功させるためのポイントとは何か?この疑問を解消するためには、業務改善に取り組んだたくさんの事例を吸収しつつ、それを自社に取り入れるためにアウトプットすることが大切です。様々な事例に触れる中で業務改善の成功パターンを見つけたり、自分なりの業務改善アイディアを打ち出したりすることで、成功率の高い施策が実施できるでしょう。

本稿では、業務改善に取り組んだ中小企業の事例をいくつかご紹介します。皆さんが業務改善に取り組む中で、新しいアイディアのヒントになれば幸いです。

業務改善事例

①Excelマクロを使った作業の自動化

業務改善といえばやはりITツールを利活用したものが非常に効果的です。ただし、ITツールを導入するとなると費用がかかるため、Excelマクロを使用すると低コストで業務改善を実施できます。Excelマクロとは、Excel内の操作を自動化するための機能で、記録した操作手順を自動的に実行してくれます。

たとえば、経理担当者が労働時間計算などを行う際にExcelマクロを使用すると、記入ミスが無くなりますし従業員数十名の計算も一瞬で完了します。それにより、数十万円分の年間コストをカットし、経理担当者をコア業務へ集中させられるといった効果があります。

ただしExcelの存在自体が業務を煩雑化したり、属人化したりとリスクを抱えることもあるため全体最適も同時に考えることが重要です。

②しっかりとした下準備で作業効率を上げる

業務の中には下準備が不十分なことで効率性が下がっているものもあります。たとえば顧客から調査等を依頼され、それをレポートにまとめて提出するような業務では、顧客へ「ヒアリングする」というしっかりとした下準備が必要です。

顧客が調査依頼したものについてすべて調べて報告しても、その中には顧客にとって不要な情報が含まれていることも多く、業務が非効率になってしまいます。しっかりとヒアリングを行えば、顧客が必要な情報だけを調べられるので、業務効率が上がりかつレポート等の提出スピードも速くなるので、顧客満足度を高められます。

③単純な整理整頓委よる業務効率のアップ

「業務改善」と聞くと、業務プロセスを洗い出して問題を抽出し、改善策を立てて実行するという一連の手順をイメージしがちです。しかし、業務改善はもっとシンプルに考えてもよいもので、単純にデスクの上を整理整頓するだけでも業務効率がアップします。

New call-to-action
New call-to-action

特に、デスクの上に書類等が散乱しているような場合は、整理整頓を徹底するだけで1日5分以上の業務時間短縮になります。もちろん、1日だけ整理整頓するのではなく、それを習慣化することが大切です。

④データベースを活用した対応管理

顧客からの問い合わせ対応に際し、過去の対応履歴を参照できずに顧客を混乱させてしまうというケースが少なくありません。顧客から寄せられる問い合わせやクレーム等は、顧客満足度を高めるチャンスでもあります。そのため、顧客対応を適切に管理して、対応をスムーズに行えるよう徹底する必要があります。

SFAやCRM、Access等のアプリケーションを使用すれば、顧客の対応履歴を情報として蓄積して、問い合わせ等があった際にそれを参照しつつ正しい対応を実施することができます。

⑤伝統・習慣で行っている作業の廃止

業務改善事例の中によくあるのが、伝統や習慣で行っている作業を廃止したというものです。多くの企業では伝統的・習慣的に行っているという作業が必ずと言ってよいほど存在します。その中にはビジネスにとって不要なものもあるので、それを廃止することでその作業に費やしていた業務時間を大幅に削減できます。

皆さんの会社でも、伝統的・習慣的に行っている作業の中に無駄なものはないでしょうか?

⑥マニュアル作成による業務の標準化

業務改善の基本とも言える「マニュアル作成」。簡単に実行できる施策ですが効果は大きいものです。手順がわかりづらい業務や、数ヵ月に1回など普段行わない業務など、頻繁に担当者に確認したり思い出したりしながら作業していると、作業時間が2倍3倍と増えていきます。たまにしか発生しない業務だとしても無駄な時間には変わりないので、積極的に効率化すべきです。

様々な業務でマニュアルを作成しておくと、わざわざ担当者に確認しなくても業務をスムーズに行えたり、新入社員もすぐに業務を遂行できたり標準化を実現することができます。

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業務改善を成功させるポイント

上記の業務改善活用事例を踏まえつつ、業務改善を成功させるためのポイントについてご紹介します。

Point1.シンプルに考える

まず大切なのが、業務改善を常にシンプルに考え、難しく考えるのをやめることです。「業務改善」と聞くとどうしても大規模なものに取り組もうとしますたが、前述のようにデスクを整理整頓するのも立派な業務改善です。必ずしも、大きなプロジェクトにする必要はありません。目の前にある小さな問題でも業務改善を実施すれば、それが集まり大きな業務改善を成し遂げられます。

Point2.目的を明確にする

「業務改善を何のために行うのか?」これを考えられていない方は、案外多いのではないかと思います。業務改善を実施して最終的に達成したい目標などを決めておくと、達成のために何が必要なのか?どうやって取り組めばよいのか?が見えてきます。要するに、一貫性のある取り組みを実施するための指針として、目的の明確化が必要なのです。

Point3.すぐに取り組めることから

どんなに小さなことでも、目の前にあるすぐに取り組めることから業務改善を実施することをおすすめします。大きなことを成し遂げるためには、まず小さなことから始めなければいけません。業務改善をスモールスタートさせることで、徐々にそのノウハウを積み上げて行ったり、業務改善のコツのなどを掴んだりすることができます。「小さく初めて大きく」、これが業務改善を成功させる大切なポイントです。

Point4.「見える化」を徹底する

業務の状態や進捗等を常に見えるようにすることを「見える化」といいます。これを徹底することで、業務改善に向けた問題抽出が行いやすくなったり、どう改善していけばよいのかが分かりやすくなったりします。トヨタでは生産ラインの故障などをランプで警告し、周囲がそれに気づけるようにしましたが。そうすることで、関係者全員で問題の原因究明と解決に向かうことができ、業務改善を組織的に進めていくことができます。

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Point5.PDCAサイクルを回す

最後に大切なのがPDCAサイクルです。「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Act(改善)」のサイクルを継続的に回すことによって、業務改善のスパイラルアップ効果(物事が徐々に良くなっていく様)を狙うことができます。業務改善はやはり継続してこと意味があるものなので、PDCAサイクルを常に意識していきましょう。

いかがでしょうか?以上5つの成功ポイントを押さえて、ぜひ業務改善に取り組んでみてください。

また、世界中の業務プロセスが内包されたクラウドERP Oracle NetSuiteOracle ERP Cloudを活用すれば、自然と業務プロセスを合理化できるというメリットもあります。企業全体の改善を検討している場合にはクラウドERPの検討の価値はあるでしょう。

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