BPR(業務改革)とは?業務改善との違い

 2019.06.03  クラウドERP編集部

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「業務改善」に取り組んでいない企業はまずいないでしょう。かつて日本の高度経済成長を支えた製造業の考え方は、今ではすべての業種に浸透しており、少しずつでも改善を繰り返していくことでより良い職場環境を作り、より効率的な経営活動を目指そうとする姿勢は日本企業の特徴ともいえます。

最近では「BPR(Business Process Re-engineering:業務改革)」を目指す企業も多く、業務改善と混同されることもあるでしょう。本稿ではBPRとは何か?を解説し、業務改善との違いを明確にしていきます。

BPRとは?

BPRは日本語で「業務改革」や「業務再設計」と呼ばれる、業務プロセスを抜本的に見なうための取り組みまたはその手法を指します。

企業にある業務プロセスというものは、その業界での業務に加えて、それまでの経営で蓄積された文化や風習、ビジネスの特徴から構成されています。そのため、既存の業務プロセスに対して疑問を持つような企業はそう多くありません。業務改善で「今あるものをより良くする」ための活動は行っても、業務プロセスそのものを変革させるような活動は少ないことも事実でしょう。

しかし実際には、業務プロセスの中に製品やサービスの付加価値に繋がっていないものや、顧客満足度を阻害してしまっているもの、ビジネスの成功に直結していないものなどがたくさんあります。

BPRとは要するに、既存の業務を洗い出した上で問題を発見し、それらを解決するために業務プロセスを根本から組替えたりして、経営の合理化と効率化を図るためのものです。もともとはMIT(マサチューセッツ工科大学)のマイケル・ハマー教授が提唱した概念であり、1990年代前半にも日本で浸透し始めています。

最初のBPRブームはまさに「失敗」だった

日本で最初のBPRブームが起きた当初、海外の先進的な成功事例に影響を受けて、BPRに取り組んだ企業がたくさんいました。しかし、その多くが失敗に陥ったことは、あまり知られていないかもしれません。

失敗の原因になったのが「ITシステムの導入・構築」です。当時の日本ではIT活用が今ほどに進んでいなかったこともあり、IT活用必要とするBPRを実践するにあたり、ITシステムの導入・構築が上手くいかずに失敗したケースが後を絶たなかったのです。

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また、海外から入ってきたBPRを実践するために海外企業が活用しているITシステムと同じものをと考えた企業が多く、そうした海外製ITの多くが当時の日本の商習慣にミスマッチだったため、BPRを円滑に進めることができず、既存の業務プロセスを複雑にしてしまったというケースもあります。

なぜ、またBRPなのか?

成功したとは言えないBPRブームから20数年が経過していますが、なぜ今になってBPRが注目されているのでしょうか?そこにはいくつかの理由が考えられます。

1.IT技術の発展によってBPR実践が容易になった

昨今、IT技術が目覚ましい発展を遂げていることは言うまでもなく、多くの企業がビジネスに合ったITシステムを構築し、さまざまなサービスを利用しています。こうしたIT技術の発展によってBPR実践は以前よりも簡単になっています。BPRを支援するためのサービスも提供されていますし、海外製ITの多くが日本の商習慣にマッチするようになっています。また、その逆で国内企業のグローバル化が進み海外製品の導入に抵抗がなくなったことも事実でしょう。

2.働き方改革へのニーズが高まっている

政府が主体になって推進している働き方改革は、企業ごとに労働生産性を向上するための取り組みを行い、最終的には日本全体を元気にしていこうという取り組みです。この働き方改革では、昨年に「働き方関連法案」が成立したことで長時間労働の是正など具体的な施策が順次適用されていくことになります。特に長時間労働の是正を実施するために、BPRによって効率的な取り組みを目指している企業が多いでしょう。

3.急激なビジネス環境にも耐えるための体質改善

昨今のビジネス環境は急激に変化します。昨日まで当たり前だったことが、今年にはそうでなくなっていたり。こうした急激なビジネス環境の変化にも柔軟に対応できるように、企業の体質改善を実施する企業が増えています。

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BPRと業務改善の違い

BPRへ取り組むにあたり間違ってはいけないことが業務改善との違いです。一見同じように思える2つの取り組みも、実はまったくの別物です。

BPRが業務プロセスを可視化した上で抜本的な見直しを行う活動なのに対し、業務改善では抜本的な見直しは行わず、既存の業務プロセスの中にある問題を解決し、改善していこうという活動を行います。

たとえば、製造工程におけるチェック作業の中で、2者確認を不要なところを1者確認に変更して作業効率をアップさせるのは業務改善です。一方で、製造工程を全体的に俯瞰しつつ、より合理的・効率的に行えるプロセスに組替えたり、不要な業務を無くしたりするのがBPRです。似ているようでまったく違います。

BPRと業務改善の違いについてしっかりと理解しておくと、BPRをより効果的に実践することができます。

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BPRを成功させるためのポイント

ここで、BPRを実践するにあたり成功させるためのポイントについてご紹介します。いずれも基本的なポイントではありますが、とても大切なのでぜひ取り入れてみてください。

スモールスタートでBPRの効果を確かめる

BRPはいきなり全社的に取り組むのではなく、まずは小さい範囲で実践してみて小さな成功を積み重ねていくことがポイントです。そこで得たノウハウをもとにBPRの範囲を拡大していき、最終的には全社的なBPRに発展させていきます。

BPRを実践する業務プロセスを慎重に選ぶ

スモールスターでBPRを実践する際は、最初に選択する業務プロセスを慎重に選ぶことが大切です。業務プロセスの優先度や難易度を明確にした上で、最適なものと慎重に選んでいきます。目安として、60日~90日でBPRが可能な業務プロセスを参考にしてみてください。

PDCAサイクルをしっかりと取り入れる

PDCAサイクルは「計画」「実行」「評価」「改善」というプロセスを回していくことで、継続的にBPRを改善していくためのフレームワークです。「改革して終わり」ではなく、その効果を評価し、継続的に改善していくことで初めてBPRの効果が発揮されます。

成功と失敗の要因分析を行う

BPRにて実践した取り組みが成功しても失敗しても、大切なのは「なぜそうなったか?」という要因分析を行うことです。それによって成功の定義と失敗の定義を明確に持っていれば、より合理的・効率的にBPRへ取り組むことができます。

関係者全員で常に情報を共有する

BPRへ取り組むにあたり、問題点や課題などは関係者全員で常に共有することが大切です。情報共有を徹底することで効率的にBPRを実践していくことができます。

共通認識のもとでBPRを推進する

価値観は人によって違います。そのため、最初に関係者全員で共通認識を作ってBPRに取り組まないと、認識の違いから問題が発生したり、BPRが促進できなかったりする問題が生じます。

BPRに成功すれば、高い労働生産性を手にしたり利益率を向上したり、企業成長に直接繋がるような効果を得ることができます。この機会に、BPRの実践をぜひご検討ください。

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