事業の海外展開方法に迷ったら。海外支社と現地法人の賢い選び方

 2019.01.11  クラウドERP編集部

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2010年以降、日本の人口は減少し続けています。どの事業分野も今後の市場先細りが示唆されており、国内の消費は縮小するばかり。海外企業の動向も無視できません。海外から競合企業が続々と日本に進出してくるのも驚異的。

内需が減るだけではありません。働き手も減っています。今後、日本国内だけでは労働力の確保も困難になっていくでしょう。過酷な状況を打ち破るためレッドオーシャンを捨て、海外へ販路・生産拠点を求める日本の中小企業が増えているのです。

レッドオーシャン

市場の中で競合が増えていく状態を指す。血で血を洗う赤い海を比喩してレッドオーシャンと言われる。対義語はブルーオーシャン。競合の少ない市場でビジネスを続けるよりも、ブルーオーシャンを探して市場を変える(国内から海外市場に挑戦するなど)ことが中小企業の生存戦略上、大事とされている。経営学者W・チャン・キムとレネ・モボルニュが著したこの考え方を、ブルーオーシャン戦略(Blue Ocean Strategy)と呼ぶ。

たとえば低価格理髪店QBハウスで有名なキュービーネット株式会社は、既存理髪店の常識を覆した「早い」「安い」という点に注目しブルーオーシャン戦略に成功。2018年の上場に繋がった。

レッドオーシャンに目を向けると格安スマホ・格安SIMカード市場が挙げられる。近年だと、2013年に国内事業者参入のはじまったMVNO事業においてレッドオーシャン化が顕著。当初は数社しかなかったものの、2018年12月現在、900社を超えている

 

海外で事業を展開すると何がうれしいのか

海外で事業展開を検討することで、

  • 進出国に競合がおらず、ブルーオーシャンである
  • 人材確保が日本よりも容易になる

という可能性があります。

そのほかにも、材料費など調達・生産コストの削減税率の低さが挙げられます。

海外進出のメリットとして、これは大きなものです。海外進出により新たなアイデアや物流・貿易ノウハウを得て、国内での販路拡大に役立てている企業もあるでしょう。

一方、海外進出には事前調査と多くの準備が必要です。まずは海外進出の目的を明確にした上、具体的な目標や進出のためのアプローチを検討していくべきです。

海外で会社を建てるにはどうしたら良いのか

海外への進出形態としては、大きく分けて以下の3種類の方法があります。

  • 海外支社方式
  • 現地法人方式
  • 現地パートナー方式

ほかにも、「駐在員事務所」という設置方法が認められています。しかし、駐在員事務所の活動はリサーチ業務(海外企業・事業のM&Aや投資前マーケット調査、分析業務等)や連絡業務(日本法人から来訪した方の現地でのアテンドなど)のみに限られています。貿易や物流、生産等、重要な商行為が禁止されていますので今回は割愛します。

それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、海外進出方法を選択することが大変重要です。

海外支社方式

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まずは海外に支社を設ける例から詳しく解説します。

海外支社方式とは

本社を日本に置き、同じ法人の支社(branch)として、海外に会社を建てる方法です。海外支社で発生した損益はそのまま日本本社の損益に合算され、日本で法人税を申告するのが最大の特徴と言えます。

国によっては支社の設置そのものが認められていない場合もありますので、現地法にのっとり、この方式を採れるかどうかが決まります。

たとえば、東南アジアの中で近年、最も発展めざましい国のひとつ、ミャンマー。この国には特殊な事情があります。2015年10月に開設されたヤンゴン証券取引所は、東南アジアの小国(ブルネイ等)を除いて最後発となった証券取引所で、今後のミャンマー全体の活性化が期待され、現地に進出を希望する企業が後を絶ちません。しかし、ミャンマーで海外支社を作ろうと思っても、

  • 現地法人と同じように、現地の会社法にもとづき設立申請が必要
  • 法人設立の際には外資の出資比率が80%を上回ってはならない

ことなど、面倒がつきまといます。

これはもちろん一例ですが、ミャンマーのような例は多く、国内産業保護のためさまざまな規制を設ける国が多いのです。

海外支社方式のメリット

海外に支社を設けると、日本の本社と海外支社は扱い上、同一法人。そのため「日本の会社」という扱いです。

そのため定款や社内規定は本社のものを使えます。煩雑な事務作業が少なく、立ち上げ時の負担は減らすことができます。

  • 海外支社方式のメリット1. 創業コストの削減……立ち上げ時の費用、煩雑な事務作業が少ない 

海外支社方式であれば、支社立ち上げ当初に海外支社で赤字が続いた場合、本社の利益によって損益を相殺できる(損益通算)ため、結果的に会社の所得(課税額)を抑えられます。この節税効果は大きなメリットです。

  • 海外支社方式のメリット2. 経費削減……支社の赤字を、本社の利益で相殺できる

本社から支社への資金面も、グループ間取引(関係会社同士での取引)とすることなく行えますので、会計処理がラクです。

  • 海外支社方式のメリット3. 資金の融通……本社と支社間で資金のやりとりを自由に行える

海外支社方式のデメリット

デメリットもあります。海外支社の所得は現地でも申告する必要があります。この二重課税状態は外国税額控除制度を利用することで解消できますが、海外支社の所得には日本の税率が適用されるため、現地よりも高い税率で支払わなければならないケースが多いのが実情です。

  • 海外支社方式のデメリット1. 税金の負担減……海外支社の所得は、日本の税率で課税される

海外支社は事業の面でもやや不自由。あくまでも日本本社に対する「支社」という位置付けです。本社と異なる事業を自由に行うことはできない、という可能性が一部存在します。もちろん、事業領域によりケースバイケースですが、この点には注意が必要です。

たとえば近年の例だと、仮想通貨のマイニング事業。日本では電気代の高さから採算が取れなくても、モンゴルやアイスランドなど、電力の安い国では採算が取れる。ですので、海外支店を作ろうと考える企業も少なくないでしょう。

しかし本社で行っていないのに、支社のみで展開するのは要注意。場合によっては仮想通貨の事業への参入が問題となるケースもあります。たとえば国内事業所では海外でも操業しているGMOインターネット。国内・国外ともに仮想通貨マイニング関連の事業を行っています。この場合は海外支社でマイニング事業を行っても問題がないとされています。

  • 海外支社方式のデメリット2. 事業の多角化が困難……本社と異なる事業を行うことはできず、現地での自由な経営展開はできない

海外支社方式のまとめ

  • 立ち上げ費用が少なく、本社〜支社間での資金融通が自由であり、早い立上げ・現地展開に向く
  • 損益通算もできることから、税制上のメリットも大きい
  • 二重課税状態を避けるための外国税額控除制度では、海外の税率が適用されず、日本の税率が適用されるためやや損である
  • 本社(日本法人)で利益が出ており、支社(海外現地支社)で利益が出ていないときに大きなメリットがある
  • ミャンマーなどのように、出資比率などの面から規制が設けられるケースが多い

 

現地法人方式

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海外支社にもメリットデメリットがあることがわかりました。次に、現地法人を設ける場合はどうでしょうか。

現地法人方式とは

日本の会社とは別の、独立した海外現地法人として、現地に子会社を建てる方法です。国や分野によって、外資の出資比率に制限のある場合、制限業種のある場合があります。

たとえば先に挙げたミャンマーの例。制限業種には明確な定義は存在しないものの、外資出資比率に80%という制限が設けられています。

現地法人方式のメリット

現地法人の所得は、現地の税率で現地に申告・納税します。原則として、現地法人の所得を日本で申告する義務はありません。そのため、アジア諸国など、税率の安い海外への進出の場合には、法人税圧縮の恩恵を受けることができます。

  • 現地法人方式のメリット1. 現地の税率で申告できる……特にアジア圏でメリットが大きい

現地法人として登記することで、必要な許認可を得やすくなるメリットもあります。手間のかかる分、自由な経営展開が可能です。

  • 現地法人方式のメリット2. 事業に制約がなく、自由な経営展開が可能

現地法人であれば、現地法にのっとり、独自の賃金体系を構築可能。現地駐在員を日本の給与体系で駐在させることなく事業経営に集中できますので、この点がコストメリットにつながります。

たとえば、インドの最低賃金は1日あたり176ルピー(約270円, 2017年6月)。ベトナムは首都、ホーチミン市でも日額20万ドン(約950円, 2018年1月)。

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一方日本の最低賃金は、時給761円(2018年)、1日8時間勤務させれば日額6,088円、月額121,760円です。東京よりも賃金が安いとはいえ、インドの22倍、ベトナムの6.4倍の賃金を払い、国内に工場を設けたりするよりも大幅なコスト削減につながります。

  • 現地法人方式のメリット3. 現地法人独自の賃金体系を構築できるため、コストを削減できる……インドであれば最低時給は日本の1/22

現地法人方式のデメリット

設立時には現地法人としての定款が必要で、税務などの会計処理、採用などの労務管理、登記などの法務管理などにおいて新たに資料を作成する必要があります。海外支社方式と比べると、手続きや事務作業は多くなると言えるでしょう。

しかし、日本は書類社会。法人設立登記に時間も手間もかかることを考えると、これはそこまで大きな問題とならないかもしれません。

たとえばバルト海に面した北ヨーロッパのエストニア。この国は人口134万人と小国ながらIT先進国。Skypeなど、有名なスタートアップを多数輩出しています。この国ではe-residency(電子国民)を取得すれば、最短30分程度で設立登記が完了。このように大変簡便であることから、近年、外資系企業の法人設立が相次いでいます。またベトナムにおいても日本とは比べ物にならないほど事務作業が少ないのです。

世界的に見ると、登記を簡単にして外資系企業を誘致しようとしている国は増えています。事務作業の繁雑さは今後、一概にデメリットとは言えなくなってくるでしょう。

  • 現地法人方式のデメリット1. 事務作業が煩雑……エストニアなど、一部の国では電子法人登記が可能。その他の国でも増加傾向にある

海外現地法人と日本法人間で資金の移動は自由に行えません。

この記事を読んでいる経営者の方は、おそらく顧問税理士などがいらっしゃるはず。しかし、海外現地法人との資金移動、税制まで絡めた会計処理に長けている会計士・税理士はあまりいないのが現状。

将来的にはIFRSの導入まで考え、早めに会計システム・税理士・会計基準変更の検討をするのが良いでしょう。

IFRSとは

国際財務報告基準のこと。国際基準を満たした財務諸表を開示することで、海外投資家に対してのアピールとなる。海外の同業他社と業績比較することが容易となるため、資金調達しやすくなる。

反対に、日本の会計基準で作成された財務諸表では、世界各国の投資家や金融機関に自社の業績を説明するのが困難。海外進出前に検討する価値もあるでしょう。

 

このように、現地法人方式を採用する場合、貸付、借入、寄付、贈与、配当、出資等、それぞれの方法について税務面を検討する必要が出てきます。

  • 現地法人方式のデメリット2. 資金移動を自由に行えない

現地法人方式のまとめ

  • 現地法人を一から作らないといけないため、事務作業が面倒
  • 税率・被雇用者の賃金設定など経営上のメリットは大きい
  • 現地法人と日本法人との間での資金移動が困難
  • IFRS(国際財務報告基準)の早期導入も含めて資金移動手段の確保を検討しよう

現地パートナー方式

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現地パートナー方式についてまとめます。

現地パートナー方式とは

自社での単独出資ではなく、現地企業とパートナー契約を結んで海外に事業展開する方法です。現地企業と合弁会社を設立する形態や、現地企業と業務提携をして販売・生産を委託する形態等があります。いずれの場合においても、信頼できる適切なパートナーを見つけることが必要不可欠であり、成功のための最重要課題です。

この項では特に、合弁会社の設立について触れます。

現地パートナー方式(海外合弁会社設立)のメリット

現地パートナーと共同出資での現地法人設立ですので、単独出資よりも投資・運営コストを削減しながら利益配当も期待できます。失敗に対するリスクも自社のみで立ち上げるよりも低いでしょう。

  • 現地パートナー方式のメリット1. 投資・運営コストを軽減でき、失敗時のリスクを抑えられる

現地の販路、ノウハウ(許認可、免許)も活かせます。

たとえばモバイルデバイスの進展により日本のGDPを抜いて世界第二位の大国へと躍進した中国。中国では原則として外資100%の企業の設立が認められていません。条件にもよりますが、中国側が25〜51%以上の出資比率で投資することなど、さまざまな定めがあります。

しかし合弁企業であれば、中国で認められていない土地の所有や中国国内でのライセンスなどさまざまなメリットがあります。現地のノウハウを格安で仕入れられるのもメリットのひとつ。

  • 現地パートナー方式のメリット2. 現地パートナーの経営資源・ノウハウ(許認可、免許、既存設備や既存販路)を活用できる
  • 現地パートナー方式のメリット3. 現地の事情や文化、さまざまな規制を踏まえた展開ができる

現地パートナー方式(海外合弁会社設立)のデメリット

一方、自社の意思や判断が合弁会社に反映されにくいデメリット、技術流出のリスクもあります。信頼関係構築のため、合弁後もパートナー企業との関係を継続していくことが重要です。

  • 現地パートナー方式のデメリット1. 自社の意思を合弁会社に反映しにくく、コントロールがきかなくなる可能性がある
  • 現地パートナー方式のデメリット2. パートナーの経営能力に業績が左右される
  • 現地パートナー方式のデメリット3. 自社の技術やノウハウが流出する恐れがある……

現地パートナー方式(海外合弁会社設立)のまとめ

  • ノウハウ、既存設備などを活用できる可能性がある
  • 技術流出の危険性や、コントロールできなくなる可能性もある

 

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海外企業への、販売・生産の委託

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現地企業と業務提携をし、自社製品の販売・生産を委託することで展開します。海外進出、撤退のリスクが小さいことが一番のメリットです。初めての海外進出でノウハウが十分でない場合や、十分な資金が確保できない場合、事業の継続性が見通せない場合に選択されることの多い形態です。売り上げの拡大に伴い、パートナー企業との合弁企業設立に移行するケースも多くあります。

メリット

事業の海外展開を考えた際、もっとも投資コストは低くなります。

  • 委託のメリット: 投資コストが少なく、進出・撤退のリスクが小さい

デメリット

独特の商習慣を知らないと現地展開がままならないどころか、大きな損失となってしまうことも。

たとえばロシアの商習慣。ロシアでは何かを現地で販売する際、マーケティング予算という名目で、さまざまな費用を支払う必要があります。小売店舗への新規商品登録料、1ヶ月分の商品棚レンタル料、担当者の事務取次費等、多岐にわたりますが、現金で、しかも商品納入以前に請求されてしまうのです。

ロシアの商習慣だから仕方がないと言ってしまえばそうなのですが、日本の商習慣の感覚から言うとこれはとても奇怪なものに見えます。

輸入業者を選定し納入契約を締結したところで、ロシア内での販売は「この業者に任せた」という気持ちになりがちです。しかし、ロシアにおいては輸入業者・特約販売業者が物流機能を果たすだけの業者であることが多く、マーケティング行為は行わないケースがほとんどなのです。

このように、何かとコスト増となる可能性もあります。

  • 委託のデメリット1. わかりにくい費用がコストとして発生、製品の品質・納期の管理指導もコストがかかる可能性がある

海外企業との合弁会社をつくる際と同様に、ノウハウ流出や模倣のリスクには覚悟が必要です。

  • 委託のデメリット2. 技術が漏洩したり、模倣品を生産されるリスクがある

海外企業への、販売・生産の委託する際のまとめ

  • 投資コストが最も低い
  • 自社が直接指導できない分、日本式の管理指導の徹底にコストがかかる
  • ロシアにおけるマーケティング予算など、わかりにくい費用が発生する可能性がある
  • 模倣品のリスクも

国別注意ポイント

さまざまな海外への展開方法を抑えたところで、特に気を付けるべき国別の注意点を押さえておきましょう。

中国

外資規制に注意

外国投資産業指導目録によって禁止・制限される業種が定められています。出資金の外資の割合や設立の地理的な制限などが業種によって異なるため確認が必要です。

冒認出願への対策が必要

本来他国が出願すべき特許や商標について、中国企業に先に中国国内で出願(横取り)されてしまうリスクがあります。一度商標を横取りされてしまうと取り返すことは容易ではありません。自社が持つ知的財産は自ら権利化し、悪用されることのないよう対応策を講じておく必要があります。

SNSへの規制

企業、個人ともにSNS上での表現の規制を受けます。中国政府を批判したり、反政府的な思想の意味合いを含む情報発信には気を付けましょう。

ベトナム

環境への取り組みが重視される

近年ベトナムでは環境問題が大きく取り上げられており、アジア諸国と比較しても環境問題に厳しい国と言えます。投資申請の際には「環境影響評価書」が必要で、その会社がどのように環境面への管理業務を行うかをチェックしています。政府機関である「環境警察」が各企業の環境管理を監視しており、創業後には立入検査も行われます。

インフレによる人件費高騰のリスク

ベトナムでは10人以上の会社には企業内労働組合の設立が義務付けられており、インフレにより人件費アップを求められる可能性もあります。外資系企業に適用される法定最低賃金は、毎年上昇しています。

タイ

業種ごとに優遇がある

タイでは業種によって外国企業の参入が規制されています。一方で投資奨励制度も整備されており、BOI(タイ投資委員会)の認可を受けることで、外国資本100%のタイ法人を設立することが可能です。

BOIに認定されると、業種によって法人税の減税、機械・原材料の輸入税免除などのメリットを受けられることもできます。タイへの進出検討時には、BOIの認可を取得できるかどうかを確認することが重要でしょう。

アメリカ

州政府ごとにルールが異なる

世界最大のGDPはたいへん魅力です。しかしルールはそれぞれに複雑で困難です。会社は州法の下に設立されるため、各州によって会社設立の方法が異なります。税優遇策、税還付、貸付、補助金等も、州政府ごとにそれぞれのルールが定められているため、進出先の状況をしっかりと確認する必要があります。民族構成や所得構成も州ごとに違いがあり、マーケットの理解は難しいといえます。

EU圏

CEマーキングへの対応が必要

CEマーキングとは、EU内で販売される製品がEUの基準に適合しているかどうかを評価・認定する制度です。認定された製品にはCEマークが表示され、販売許可を得られます。日本の企業がEU圏に進出する場合、CEマークの取得は事実上必須となります。

アフリカ(ナイジェリア)

近年アフリカの中で最も成長著しいナイジェリアです。

物流コストが高い

物流に時間、コストが大きくかかることに加え、輸出入の手続きが煩雑です。

政治・治安のリスクが高い

国によっては政治情勢が不安定で、治安が悪く日本からの駐在員派遣が難しい場合があります。

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実際に海外支社/現地法人をつくる企業の事例

ここからは実際の海外進出・展開事例を追っていきましょう。現地法人の形式を問わずにご紹介しますが、どれもこれも海外展開の先達として参考になるはずです。

株式会社メルカリ(フリマアプリ事業)

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2013年設立。スマートフォンで誰でも売り買いが楽しめるフリマアプリを開発、運用している、いま日本で最も注目の、数少ないユニコーン企業(企業価値10億ドル、約1120億円以上の未上場企業)です。2014年にアメリカ、2017年にイギリス進出。アメリカでは、2016年に国内のApp Store無料アプリダウンロードランキングで3位になり、ダウンロード数は3000万を超えました。

当初は日本人中心のチームで進出し、現地文化にアプリがなじめていないなどの失敗もありましたが、グローバルスタンダードを求めて現地での採用を強化するほか、日本ではマネジメントを含めて日本語が話せない外国人も積極的に採用しています。

海外で成功する日本メーカーは研究部門が強く、圧倒的な技術があることが強み。グローバル展開するにはきちんと技術に投資してプロダクトを大きくしないといけない、という学びに繋がったようです。実際に、AIやマシンラーニング(機械学習)を活用することで、出品率やマッチング率を改善。今後もヨーロッパを始めとした他諸国への進出を検討しています。

株式会社Blanc(まつげエクステサロン事業)

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2009年、滋賀県大津市にまつげエクステ専門店をオープン。2012年に海外事業開始。国内114店舗(直営12店舗、FC102店舗)、海外にはタイ、中国、香港、マレーシアに店舗を展開しています(2018年8月8日現在)。東南アジアの国々の女性は美意識が高いこと、まつげエクステへの関心が高いこと、日本の技術への信頼が厚いことを社長が現地で直接確認したことが決め手となり、海外展開へと至りました。

店舗マネージャーや従業員は現地の人間であるべきと考える同社。苦労しながらも現地で優秀な人材を確保し、日本人スタッフを派遣して技術や接客サービスを指導しています。日本と同等のサービスレベルを実現しながら、世界シェアNo.1を目指して積極的な海外展開をおこなっていきたいと考えています。

株式会社ホクビー(畜産肉・農産物の加工・販売)

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1970年、北海道札幌市にて創業。赤身の原料肉に牛脂等を加え、よりジューシーに仕上げた加工牛肉が主力製品。2001年にオーストラリア(現地法人、事業法人設立)、2011年、2012年に中国(合弁会社、現地法人設立)、2014年にシンガポール(現地法人)進出を果たしました。

最初にオーストラリアを選んだのは、もともと国内工場の原材料輸入先だったため。保守的な土地柄に受け入れられるよう社名に現地の地名を取り入れたり、コアラ病院の支援を行うなどして地域に溶け込む努力を重ねてきました。オーストラリアで経験を積んだ後、顧客の細かな要望に応えるため中国、シンガポールにも進出。海外に進出したことで社員のモチベーションも高まりました。新卒採用では、海外を希望する人が半数以上います。今後もアジア・オセアニア全域にむけて、さらなる販路開拓を目指しているようです。

ソフトプレン工業株式会社(発泡プラスチックの加工・製造・販売事業)

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1960年、静岡県にて創業。発泡プラスチック素材を用いた、エアコン、冷蔵庫、自動車などの部品を取り扱っています。2014年、同業他社が多かったタイを避け、すでに顧客が進出しており同業態の企業もなかったインドネシアに工場を設立。立ち上げにおいてはJETROの専門家派遣(支援)制度を活用し、契約や金額交渉、現地社員の採用など、広範囲に渡ってアドバイザーの助言を得ながら進めました。

現地には日本本社と同じ加工機械を設置し、現地社員は日本で研修を受けてから勤務を開始。同じ機械を使うことで、トラブル時の対応も容易に。今後は、現地の日系メーカーからの受注はもちろん、現地スタッフを通じて販路を拡大していきたいと考えているようです。

株式会社ミヤタサイクル(自転車製造・販売) 

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1890年、宮田工業株式会社(自転車事業、消火器・消火設備事業)創業。2010年6月、自転車部門がミヤタサイクルとして分社化。同年8月に、台湾の大手自転車メーカーであり世界トップメーカーの1つであるメリダと資本業務提携を結びました。 

ミヤタサイクルとしては、自社ブランドの海外展開、商品開発力の強化、生産効率化を目的として、国内にいながら海外での販路開拓を目指しました。またメリダとしては、日本におけるメリダブランド拡大へのメリットを見込んでいました。

提携の結果、ミヤタサイクルでは自社ブランドの海外展開に従業員のモチベーションが大きく向上。また、グローバルメーカーであるメリダから最新の部品情報などの製品開発に役立つ情報を入手することができるように。迅速な情報収集や開発プロセスの見直しにより、生産の効率化、コスト削減も実現しました。

将来の海外展開を見据えた会計システムの構築を! 

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どの形態で海外に進出すべきかは、各企業の事業・海外進出目的によって異なります。

海外拠点を自社のなかでどのような位置付けにするのか。十分に検討し、それぞれのメリット、デメリットを踏まえた上で選択すべきです。

事業の海外展開を考えた際、必要となるのが「海外会社の会計システム構築」について。

現地パートナーをつくったり、販売や生産を委託してしまえば現地会計関連法を遵守した会計システムの選定は不必要かもしれません。しかし、将来的な事業の拡大を見据えると、ゆくゆくは必要となってくるはず。

であればはじめから、将来を見据えた会計システムを構築してしまうのもひとつの手と言えるでしょう。 

また、現地のビジネスを含めて統括的に事業プロセスを均一化し状態をリアルタイムに見える化するには会計システムだけでなくERPが必要不可欠です。クラウドERPを活用すればERPの海外展開も簡単に行える時代です。ガバナンスの強化や効率的な事業展開を考える場合には、海外対応の会計システムも含んだOracle ERP CloudやOracle NetSuiteなどを検討すると良いでしょう。

海外事業展開という困難で、本質的な仕事に注力するために、日本で余裕のあるうちに海外にも対応できる基幹システムを構築する。国内需要が減り、海外での事業展開が必要なこれからの時代。そういった先見の明ある仕組みづくりは欠かせません。

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