ERPとは? 押さえておきたい基本機能やクラウド化の流れを解説

 2020.11.16  クラウドERP実践ポータル

グローバル標準のクラウドERP

業務効率化や、経営判断の精度向上は多くの企業で求められる課題です。ERPはそのような企業にとって必要不可欠なシステムといえます。この記事では、そもそもERPとはどんなものかといった概要や歴史、主要機能について解説しています。

ERPとは? 押さえておきたい基本機能やクラウド化の流れを解説

ERPとは

ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略で、日本語では「企業資源計画」と訳されるほか、「統合基幹業務システム」と呼ばれることもあります。企業における必要な資源といえば、「ヒト(人材)・モノ(設備・資材)・カネ(資金)・情報」です。ERPの目的をわかりやすく説明すると、これらを統合的に管理しリアルタイムに経営判断の最適化を目指すことです。

また一般的に企業では、大手ソフトウェア会社等が開発・販売する「ERPパッケージ」を使い実現しています。ERPパッケージでは、「生産」「購買」「在庫」「会計」「人事給与」「販売」といった企業部門が保有するデータ・資源を一元的に管理します。ERPの導入によって効率的でスムーズな部門間の連携を確立します。

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ERP登場の歴史

そもそも企業でコンピューターが利用されるようになったのは1960年代~1970年代頃です。当初は金融機関のオンライン処理のように、大規模なトランザクション処理の実行に大型コンピューター(メインフレーム)が使われていました。

コンピューターの普及により、一般企業の受発注・販売・コンピューター会計等の分野でもメインフレームが採用されるようになっていきます。しかしながら、当時のメインフレームは業務や部門ごとに設計されており、連携や相互接続の実現は難しいものでした。

そんななかで登場したのが、ERPというそれまでになかった概念です。ERPによって、業務・部門ごとに断絶していたシステムの統合が可能になりました。世界で初めて誕生したERPは、1973年にドイツのSAP社により開発された「R/1」です。R/1は公開後、少しずつ欧米の企業に採用されていきます。

日本にERPが上陸したのは、R/1の誕生から約20年後の1992年です。その年に、SAP社の日本法人であるSAPジャパンが設立されました。ERPはその後低迷した時期もありましたが、現在では多くの国産ERPが登場するなど、国内でも大きな市場へと成長しています。

ERPの主な機能

それでは、ERPには具体的にどんな機能があるのでしょうか。ここではERP主要な機能を、1つずつ簡単に解説します。

販売管理

ERPにおける販売管理では、商品やサービスの販売計画から仕入・発注・受注・請求・納品に至るまでの流れを一元管理します。訪問販売が中心であったり、売上の大部分がウェブ受注であったりなど、販売手法も企業によってそれぞれです。そのため自社の販売方法にマッチしたERPを選択することが重要です。

またERPの販売管理では、配下に以下にあげるようなサブ機能を備えています。

  • マスターデータ:取引データの登録と管理
  • 販売管理:引き合い・見積・受注等の進捗情報の把握
  • 受注管理:受注内容の登録や管理
  • 出荷管理:出荷計画作成及び、出荷に関わる各種業務の支援
  • 請求管理:請求伝票の自動作成
  • 販売サポート:市場や得意先の動向チェック
  • EDI:企業間の商取引を共通フォーマットで電子的に行う「電子データ交換」

財務会計

財務会計とは、企業の経営状態を外部のステークホルダーに開示するための会計(財務データ管理・レポーティング等)のことです。ERPにおける財務会計では、配下に以下にあげるようなサブ機能を備えています。

  • 総勘定元帳:さまざまな形式の財務諸表の作成
  • 特別目的元帳:各種補助元帳の作成及び会計伝票の管理
  • 固定資産管理:固定資産の管理及び、会計伝票の登録
  • 買掛金管理:仕入れ先単位での債務管理及び支払い処理との連携
  • 売掛金管理:得意先単位での債権管理及び入金処理との連携
  • 銀行関連会計:銀行との取引状況の管理
  • 予算センター会計:予算超過が発生しないようにするための資金状況のチェック
  • 旅費管理:従業員の出張で生じた旅費の申請関連の管理

生産管理

生産計画や人員配置をはじめ原材料仕入れ・検品に至るまで生産に関わる各種業務の管理を行う機能です。量産型(家電製品・汎用製品等)か個別型(大型機械・造船等)いずれの生産形態をとるかで、配下のサブ機能も以下のように異なります。

量産型生産管理システムの場合

  • 生産管理基本データ:生産管理に関わる基本データ(作業手順・部品構成表等)の管理
  • 生産計画:製品に関する生産計画の構築
  • 所要量計画:部品や原材料の購買契約の作成
  • 能力所要量計画:設備や作業者の負荷計算
  • 手配:所要材料や部品の手配及びその計画・管理
  • 投入管理:部品状況の管理
  • 製造指図管理:承認済の製造指図情報の管理

個別型生産管理システムの場合

  • 生産管理基本データ:生産管理に関わる基本データ(作業手順・部品構成表等)の管理
  • 部品展開:生産計画に基づいた部品・原材料の必要量・必要時期の算出
  • 手配:所要材料や部品の手配及びその計画・管理
  • 製造指図管理:承認済の製造指図情報の管理

輸出入(貿易)管理

ERPにおける輸出入(貿易)管理は、輸出業務・輸入業務に分類されます。より具体的には、輸出・輸入で必要となる契約や輸送・決済に関するプロセスの一元的な管理を行います。

基幹システムとの違い

ERPと基幹システムは、混同されることが多いですが、両者は似て非なる概念・システムです。いずれも同じような機能を備えてはいるものの、最終的な目的はそれぞれ異なっています。

そもそも基幹システムとは生産・物流・販売・人事・会計といった、企業の主要業務を効率的に行うためのシステムです。これら各業務用の基幹システムは、それぞれ独立しており扱うデータのフォーマットや帳票も、ほとんどの場合で共通化されていません。あくまで各主要業務を、それぞれ個別に効率化するために作られたのが基幹システムなのです。

一方、昨今では扱うデータが膨大となりビジネスも多様化しています。各主要業務がばらばらで連携していないことが、経営戦略を立てる上での大きな障害となることも増えました。

ERPの目的は、これら企業の主要業務を一元的に管理し経営戦略の決定を支援することです。ERPでは各主要業務の一元管理により適切に連携させ、全体としての効率化を目指します。

さらに情報系システムとも連携させ、企業が持つヒト・モノ・カネといった資源の動きをリアルタイムで把握できるようにします。ERPを導入することで企業の経営者は必要なときに速やかに、最新の企業資源の情報を把握することが可能です。

あくまで特定の業務効率化のみを目指す基幹システムと、ERPとはこのように一線を画します。基幹システムをERPに置き換えることで、まず経営状態の「見える化」を推進できます。それと並行しながら、「企業の業務全体」での抜本的な業務効率化を促進できるようになるのです。

最近はクラウド化が流行

これまでオンプレミスでERPを導入する際は、サーバーなどのハードウェアやライセンスを購入し、企業自身で管理する必要がありました。結果、導入にかかる費用は数百万円、規模によっては数千万円にのぼることもありました。システムの構築・導入に時間を要する上、運用後の管理にも多くの工数が必要だったのです。

たいしてクラウドERPは、すでに構築済のクラウド上のシステムを利用できることから導入コストを大幅に軽減可能な上、ハードウェアなどの管理負担もありません。また導入にかかる期間の短縮化も可能です。

くわえてクラウドERPは、外出先での利用が可能になり、自社だけでは実現できないような高品質なセキュリティ体制で保護される点も魅力的です。このようにクラウドERPはメリットが多いことから、企業での導入が進んでいるのです。

世界No.1のクラウドERP NetSuite(ネットスイート)

クラウドERPが注目を集めるなか、国内外を問わず多くの企業組織に導入されているのがオラクルが提供するクラウドERPです。

オラクルでは中堅・大企業向けに「Oracle Fusion Cloud ERP」、中小・スタートアップ企業向けに「Oracle NetSuite」を提供しています。

 

Oracle NetSuiteは、全世界22,000社以上で導入され世界No.1のシェアを誇っています。NetSuiteは、ユーザー評価により決定されるG2 Crowd Gridでも、ERP部門においてLeaderの称号をとっています。

NetSuiteが選ばれる理由は、主に4つです。まず最新バージョンへのアップデートをすべてNetSuite社が行うことです。そのため、バージョンロックを不安視する必要はありません。
またリアルタイムでの分析機能を備えるのも、ユーザーに支持される理由です。ダッシュボード・レポートにより、経営者は企業資源の状況をリアルタイムでチェックできます。

第3に、業務アプリケーションも完全なシングルインスタンス提供である点も大きなメリットです。ERP NetSuiteの基盤は完全にクラウド上にあるため、拡張性にも不安はありません。
第4に、19種類の言語、190を超える通貨・為替レートに対応する点も支持されています。これによってERP NetSuiteは、グローバルビジネスの強い味方になってくれるでしょう。

また大企業では、企業に事業に関連するデータも膨大に存在します。そのため大企業向けのERPとしては、これらを統合的に管理可能なOracle Fusion Cloud ERPがおすすめです。

まとめ

ERPは、企業に存在する資産(ヒト・モノ・カネ・情報)を一元的に管理することで業務効率化と、経営判断の最適化を図るために役立つシステムです。扱う業務やデータの量が膨大となった現代では、主要業務ごとの専用基幹システムでは業務間の連携は困難でした。そのため今日、主要業務を一元管理できるERPの必要性が増しているのです。昨今ではオンプレミスのシステムよりも導入のハードルが低く、運営の負担も軽いクラウドERPが注目を集めています。

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