クラウドERPが持つ8つのデメリット ~導入成功に向けた対策~

 2016.06.28  クラウドERP編集部

国内では2000年代に入り一気に普及を見せたERPパッケージ。当時は国内と海外のビジネスギャップからERPパッケージが適合しない企業が相次ぎ、普及は早々に下火に。
しかしそれから数年の間で国内企業のグローバルスタンダード化が一気に進んだこと、そして“クラウドERP”の登場により再び右肩上がりの普及を見せるようになりました。

特に中小企業やベンチャー企業を中心に導入が進み、オンプレミスERPパッケージは縮小傾向。クラウドERP市場は2016年で780億ドルまで成長する見込みが立てられています。

こうしたクラウドERPの成長傾向はやはり、導入により様々なメリットを享受できるからに他ならず、現在も多くの企業が導入や移行に意欲的な姿勢を見せています。
ただし、注意しなくてはならないのが“メリットあるところに必ずデメリットもある”ということです。

クラウドERPの導入を成功させている企業は全て、メリットばかりに目を向けるのではなくしっかりとデメリットにまで目を向けて対策を立ててます。

では、クラウドERPのデメリットとは何なのか?どういった対策を立てることができるのか?
今回はこの2点にフォーカスして話を進めていきたいと思います。

クラウド特有のデメリットと対策

そもそもクラウドとは、“手元に一切システム環境を置かず、PCとインターネットのみで利用するサービス”を指します。
まずはクラウドが持つ特有のデメリットとその対策から紹介していきましょう。

1.オフライン環境下で利用できない

インターネット環境さえ整っていれば利用できるというメリットは、裏を返せばオフラン環境下では利用できないという意味でもあります。
出張先や営業先から社内データを瞬時に可視化できるというのは大きな業務効率化に繋がりますが、そもそもインターネットに接続出来なければ利用できないのです。

つまりクラウドERPではこれまで以上に、インターネットインフラに関して注意を払わなければなりません。
インターネットに障害が発生した場合は社内業務がストップする可能性もあり得るので、予備のインフラを整備しておく必要があるでしょう。

対策

社内のインターネットインフラに関しては冗長化により、障害発生時でも予備のインフラが稼働するよう整備する必要があります。

また、外出時の利用に関してですが状況によってはインターネット接続できない可能性もあるので、モバイル通信端末を所持しておくと便利です。

NetSuite(ネットスイート)」ではiOS、Android端末向けに公式アプリをリリースしており、オフライン環境下でも経費清算や時間記録などを可能にしているので、万が一インターネットに接続できない場合も利用できます。

2.カスタマイズが難しい

クラウドソリューションは基本的に、ベンダーが保有するサーバ上で稼働しているシステムをサービスとして利用します。
このため機能のカスタマイズを施すのが難しいという現状があります。

もちろん要望に合わせてカスタマイズ可能なケースもありますが、コスト増大と使用製品が限定されてしまうので得策ではありません。

対策

対策としては数あるクラウドERPの中から、できる限り柔軟にカスタマイズできる製品を選ぶことです。

ERPに関するお役立ち資料

例えば「NetSuite」ではSuite Cloudプラットフォームを活用することで、標準メニューの名称やレコードを業界特有のものに変更することができます。
こういったカスタマイズは全てマウス操作で簡単に行え、加えて独自のアプリケーション開発なども可能です。

3.ランニングコストの心配

クラウドは基本的にユーザーベースのランニングコストが発生するため「長期利用で莫大なコストになるのでは?」という心配を抱えている方も多いと思います。
特に他のシステムと比較して高価であるERPソリューションではなおのこと気になるでしょう。

対策

企業規模に比例してランニングコストが増加するクラウドERPですが、大切なのはオンプレミスとトータルコストで比較することです。

「数百万~数千万円程度の導入コストでもランニングコストはかからない」と認識している方も多いですが、オンプレミスでもサーバ管理/バージョンアップ対応/冗長化/バックアップ/システム管理/システム運用などなど、様々な運用業務に起因するランニングコストが発生します。
また、数年ごとにサーバ買い替えなども発生するので、実はしっかりとランニングコストがかかっているのです。

こうした事実を踏まえ、長期運用目線で「クラウドERPとオンプレミスERPパッケージはどっちが低コストか?」を比較することが大切です。

4.セキュリティに対する不安

組織内のデータを自社ではなくクラウドという外部に保管することから、セキュリティに対する不安を隠せないのは事実です。
特にサイバー攻撃が依然として減少しない現代において、その不安は増長するのが自然かと思います。

対策

クラウドERP「NetSuite」のセキュリティ対策を例に挙げてみます。
まず、データセンターに関しては過去5年間の平均で99.96%の稼働率を実現しており、四半期単位での稼働率平均が99.5%を下回った場合は1ヵ月無料保証を確約しています。
また、複数の不正検知システム(IDS)やエンタープライズセキュリティソリューションを導入していることで、外部ネットワークから不正侵入をブロックしています。

このように、まずはベンダーのセキュリティ要件を確認し安全かどうかを確かめることが重要です。

また、昨今の情報漏洩事件は80%が内部犯行または過失によるものだとされているので、権限管理などの機能を確認しておくのも必須でしょう。

5.他システムとの連携性

カスタマイズ性同様に、連携性にも弱点があるケースが多いのがクラウドです。
自社開発でシステムを構築するソリューションではないため、「好きなシステムを連携する」ということは基本的にできません。

対策

こちらもやはり、連携性に優れたソリューションを提供するのが対策となります。

「NetSuite」ではCRMシステムとして世界的に導入されているSalesforceや、グループウェアのGoogleAppsなど幅広いシステムとの連携に対応しているので、対応システムを導入している企業では連携性に優れたソリューションと言えます。

また、各製品により対応システムが異なるので、事前の確認を怠らないよう注意しましょう。

クラウドERPのデメリットと対策

6.ベンダーのサービスレベルに依存する

オンプレミスERPパッケージならば自社開発による機能拡張も可能なので、自社にマッチしたシステムを徐々に作り上げていくことができます。
一方、クラウドERPでは基本的に機能拡張などが難しいので、システムの性能がベンダーのサービスレベルに依存しているのです。

つまり、製品の選定が導入効果を大きく左右するということになります。

対策

適切な選定ポイントを知り、最適な製品を導入する。これが最もシンプルかつ効果的な対策です。
このためにはまず「何のためのERPなのか?」と目的を定め、しっかりと要件定義をすることで自社に最適なクラウドERPを選定する必要があります。

こちらではクラウドERP選定のポイントを詳細まで解説しているので参考にしてみてください。

7.現場社員の負担になる可能性も

クラウドERPを導入するにあたり“各システムに散在するデータを一元的に管理・可視化することで経営戦略の策定と意思決定の迅速化”という目的を掲げるケースが多くあります。
確かに、上記はクラウドERPを導入することで実現するメリットですが、これはあくまで経営者目線であることを意識しなくてはなりません。

つまり、経営者にとって便利なシステムでも現場社員にとっては負担になる可能性があるということです。

データの一元管理も可視化も全て現場社員あってこそなので、まずは現場の効率化を考えることが先決でしょう。

対策

対策としてはまず、導入検討段階から現場責任者を巻き込み要件定義を行うことです。
特にクラウドERPは全部署の社員が触れることになるシステムなので、各部署から責任者を引っ張る必要があります。

次に、無料トライアルやデモを活用して現場社員に実際に触れてもらうことです。
こうすることで現場社員が使いやすい製品を選定することができ、ミスチョイスを無くすことができます。

8.導入スピードの問題

会計システム、販売管理システム在庫管理システムなどなど、企業経営に必要な基幹系システムを包括的に提供するクラウドERPにおいて導入スピードも気になるポイントではないでしょうか。

実際に他システムと比較して導入期間が長期化するケースが少なくないようです。

対策

対策としては、ベンダーの導入プログラムを活用することでしょう。
「NetSuite」では「クイックスタートプログラム」と称し、3ヵ月という短期間でクラウドERPのカットオーバー(本格的な稼働)を目指します。
実際に短期間でのカットオーバーに成功している企業も非常に多いので、注目のプログラムです。

まとめ

メリットもあればデメリットもあるのが世の常、システムの常であり、クラウドERPに関しても例外ではありません。
しかし大切なのは単なるデメリットではなく“課題”として捉えて対策をしっかりと講じることです。

メリットとデメリットは常に表裏一体なので、対策次第でデメリットをメリットに変換することも可能なのです。

皆さんもクラウドERP導入の際はメリットばかりに目を向けるのではなく、デメリットもしっかりと考慮した上で対策を取り、成功するクラウドERP導入を目指しましょう。

国内クラウドERP利用実態調査レポート:矢野経済研究所

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