在庫管理の目的は?知っておきたい在庫の基本

 2022.06.03  2022.06.16

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在庫管理に課題を感じている企業は少なくありません。適切に在庫管理を行えないと、コスト増加や生産性の低下を招きます。本記事では、在庫管理の目的や知っておくべき基礎知識、不良在庫を減らすためのポイントなどについて解説をします。正しい知識やコツを踏まえ、在庫に関する課題の解決に取り組んでみましょう。

製造業における在庫とは

製造業における在庫は大きく3つに分けられます。製品の元となる原材料や部品、製造途中の段階で誕生する仕掛け品、出荷できる状態の完成品の3つです。それぞれ、どのような性質をもつ在庫なのかをここで把握しておきましょう。

原材料・部品

原材料や部品は、製品を造るために必要な素材です。自動車部品の製造であれば、プラスチック樹脂や鉄、アルミなどの金属素材が該当し、食品製造なら小麦粉や砂糖などが挙げられます。

原材料や部品の在庫がなくなると、生産現場が製品の製造を行えません。そのため、在庫不足に陥らないよう適切に仕入れを行う必要があります。

原材料や部品を調達するときは、リードタイムを意識します。発注して自社に納品されるまでの日数の把握は、在庫過剰や在庫不足を避けるために必要です。このように現場の生産状況はもちろん、リードタイムも意識した仕入れを行いましょう。

仕掛け品

製造プロセスの途中で誕生する在庫が仕掛け品です。たとえば、小麦粉と砂糖を混ぜた生地やプラスチック樹脂を成形した精密部品などが該当します。多くの場合、仕掛け品はそのままの状態では販売できず、このあとのプロセスで使用され完成品となるのです。

仕掛け品の中にはそのままの状態で販売可能なものもあります。たとえば、自動車に搭載するエンジンやミッション、ラベルが貼られていないペットボトル飲料などです。

仕掛け品の在庫が足りないと、生産スケジュールの遅延を招くおそれがあるため注意が必要です。反対に、造り過ぎてしまうと保管スペースがなくなる、管理が煩雑になるといった課題が発生します。

完成品

完成品とは、すべての製造プロセスを経て完成した製品のことで、いつでも出荷、販売できる状態に仕上げたものを指します。基本的に、原材料や部品、仕掛け品などの在庫は生産現場に存在しますが、完成品は工場や物流倉庫、販売店、顧客などさまざまな場所で保管、管理されます。

十分な完成品の在庫がないと、販売店などから求められたときに製品を提供できません。機会損失が生じないよう、常時適切な数量の在庫を確保する必要があります。

反対に完成品を必要以上に造り過ぎると、顧客のもとへ届く前に製品が劣化してしまうおそれがあります。商品価値が下がり、廃棄するしかなくなる可能性もあるため、できあがった順に出荷するなど適切な管理が求められます。

NetSuite 在庫管理
NETSUITE アドバンスト在庫管理

在庫があるから製造が途切れない

必要な量の原材料や部品、仕掛け品がないと生産計画に狂いが生じてしまうほか、顧客から求められた数を納品できず機会損失につながります。このようなリスクを回避するため、適切な在庫管理が求められるのです。

また、適切な在庫管理を行うことで、キャッシュフローの悪化も回避できます。たとえば、十分な量の原材料や部品があるのに把握できていない場合、追加発注をしてしまい余計なコストがかさむおそれがあります。消費期限の短い原材料なら、使いきれずに余った分を廃棄する羽目になるかもしれません。

キャッシュフローの正常化や機会損失の回避が、在庫管理を行う主な目的といえるでしょう。正しく在庫の管理を行うことで、計画通りに製品の生産を行え、スムーズに顧客のもとへ届けられます。適切な管理のもと必要な分だけ仕入れを行えば、余った原材料や部品を廃棄することがなくなり、コスト削減効果も期待できます。

キャッシュフローの妨げになる不良在庫

不良在庫はキャッシュフローの妨げになるばかりか、最悪のケースの場合は倒産の原因にもなりえます。たとえば、売れると考え大量に製品を生産したものの、ほとんど売れず在庫として抱えてしまい、キャッシュフローが悪化した結果倒産することは十分考えられる事例です。

また、出荷の時期が合わない製品も不良在庫となるため注意が必要です。たとえば、季節商品などが本来の出荷時期よりも相当早く生産が完了した場合、出荷まで保管するコストが発生します。また、保管する期間が長くなることで、製品の劣化を招くおそれもあります。

不良在庫を減らすために無くすべきもの

不良在庫を減らすことで管理コストの削減やキャッシュフローの正常化を実現でき、製品を保管するスペースも確保できます。不良在庫を減らすためには、以下のポイントを意識した取り組みが必要です。

買い過ぎ

原材料や部品の買い過ぎを回避することで、キャッシュフローの悪化を防げます。たとえば、本来50kgしか必要のない小麦粉を80kg仕入れたとしましょう。このケースでは、30kgもの小麦粉が生産に使用できないため、しばらく保管しなくてはなりません。

すぐに50kgの小麦粉を使い果たせるのなら、余った30kgも生産に使えますが、そうでない場合には廃棄する必要も生じます。保管する期間によっては、小麦粉が劣化する可能性があるためです。このケースでは、30kg分の小麦粉費用が無駄になるばかりか、廃棄コストも発生します。

造り過ぎ

仕掛け品や完成品の造り過ぎも、減らす取り組みが必要です。造り過ぎは保管スペースを圧迫し、余計な管理コストの発生を招きます。また、長期に及ぶ保管で仕掛け品の劣化が発生すると、生産に使用できなくなり廃棄する羽目にもなりかねません。

本来100個あれば問題ない自動車部品を200個造ってしまった、50個で十分なスマートフォンの完成品を100個生産してしまったというケースが挙げられます。本来必要がない部品や完成品まで造るとなれば、リソースを無駄に費やしてしまい、現場の従業員にも過度な負担をかけかねません。

管理不備

管理不備とは、受注や生産状況、現状における在庫などを適切に管理できていない状態を指します。必要な数の部品があるのに把握できておらず、追加発注してしまい在庫過多になる、在庫が足りなくなっているのに発注の手配をしていないといった状況が考えられます。

不良在庫を生み出す主な原因は、管理不備です。生産計画に基づいて必要な在庫を把握し、現状と照らし合わせて発注や生産を行えば、買い過ぎや造り過ぎなどを防止できます。

適切な管理を実現するには、クラウドERPの導入が有効です。アナログな方法でも在庫管理は行えますが、クラウドERPシステムを導入すればより効率的に取り組めます。

ERPを導入すれば、倉庫や在庫管理はもちろん、販売管理や顧客管理、予算管理などあらゆる管理を効率的に行えます。ひとつのプラットフォームにあらゆる情報を集約でき、一元的な管理が可能となるのです。

システムの導入にあたっては、機能性や操作性、導入費用、ランニングコストなどさまざまな部分をチェックしつつ選定するとよいでしょう。クラウド型のERPであればスムーズに導入でき、運用開始までの時間も短縮できます。

まとめ

適切に在庫管理を行わないと、キャッシュフローの悪化を招き機会損失も発生します。このようなリスクを回避し、コスト削減や生産性向上を実現するためにも、適切な在庫管理を徹底しましょう。

在庫管理の徹底にはERPの導入がおすすめです。クラウド型であればスムーズに導入でき、初期コストも抑えられます。在庫管理をはじめとしたあらゆる管理をひとつのプラットフォームで行えるため、業務効率化と生産性向上も実現できるでしょう。

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