NetSuiteに適した企業、適さない企業

 2016.01.26  クラウドERP編集部

グローバル標準のクラウドERP

加速するクラウド

ビジネスソフトウェアのクラウド化が加速しています。

日本国内の多くの企業では、数年前までSaaSアプリケーションへの移行を躊躇している感は否めなかった状況でしたが、現時点ではクラウドファーストで考えるようになりつつあります。その背景には、欧米やアジア各国に置いてもクラウドが標準基盤として市場に十分浸透した事実もさることながら、従来のオンプレミスの欠点を大きく排除できる点が国内企業にも理解され始めたことが大きな要因と言えるでしょう。

Office 365やGoogle Apps、Boxなどの情報系アプリケーションに加え、最近では、ビジネス系クラウドCRMであるSalesforceやマーケティングオートメーションツールHubSpotなど、業務に深く関わるフロントエンドからバックエンドのシステムまで採用が加速しています。

基幹システムもクラウドの時代へ

そのような中で、1998年に設立されたNetSuiteは、基幹業務システムであるERP財務会計、CRM、コマースを一つに統合、クラウドでワンシステムで提供することで、今まで多くの企業が抱えていたERPの諸々の課題を解決する救世主として全世界で採用が加速しています。今では24,000を超える企業や組織が200カ国以上、日本国内でも200社を越える企業にNetSuiteが採用され、日々のビジネス基盤を支え続けています。

今回、クラウドERP実践ポータルの編集部では、公開されているNetSuite社の事例をもとにNetSuiteを採用している企業(採用し成功している企業)を明確化しNetSuiteが適している企業や組織、そして適さない企業を探ってみたいと思います。

NetSuite事例から読み取れる4つの傾向

NetSuite事例ページを閲覧すると、業種、業態、企業規模を問わず国内外で多くの企業に採用されていることがわかります。編集部では、その傾向を読み解くためにそれぞれの事例をつぶさに調べたところ、4つの傾向が浮き彫りになってきました。それぞれをご紹介しましょう。

大企業で既存ERPの拡張を検討する企業

もし、あなたの企業が大企業であれば、過去ERPを導入したことがあり、現在、そのERPを用いてビジネスを実践しているのではないでしょうか。多くの企業では、そのERPシステムの維持やメンテナンスに膨大なコストと労力が必要であり、塩漬け状態になったり延命処置を講じたりしていることがほとんどのようです。

そのような中で、企業は変化に対応し進化し続けなければならない背景から、情報システムにも機動力や柔軟性が求められています。例えば、海外展開や支店・支社の開設、もしくは縮小といったことが日々の経営判断から行われ続けていなければなりません。

このような時代において、従来のようなERPの導入のやり方では、スピードやコストが追いつかないというジレンマに陥るわけです。また平行して、海外支店や支社などITガバナンスを効かせた状態でリアルタイムに経営状況を閲覧したいという要望も明らかに企業運用や拡大に欠かせなくなってきています。

このようなケースにおいて、クラウドERPであるNetSuiteを海外支店や新規事業、新規拠点で採用する企業が多数見受けられました。例えばオリンパスや石垣、アシックスなどの事例がまさにこれにあたります。本社のERPは、既に導入済みのSAPやOracle Appllicationsを利用し、支店や支社などはNetSuiteで管理する2TierERP(二層ERP)という手法を採用しています。

NetSuite SuiteSuccess 新登場!!

NetSuiteであれば全てがクラウドで提供されるため、現地の従業員数分のみ契約すれば、ビジネスの規模に合わせて即座に利用可能になるだけでなく、ビジネス縮小時にも契約数の変更のみで構わないのです。また、現地でITスタッフを雇用する必要もなく、サーバーやアプリケーションや資産の管理自体はNetSuite社が行うため、クラウドのメリットを活かした柔軟性や即時性に対応できるわけです。

NetSuite OneWorldという製品を使えば、それぞれの地域で利用されるNetSuiteを統合して現地通貨などを意識せずに管理することも可能になります。

中堅企業でM&Aなどを実施する企業

2つ目のパターンは、事業承継にNetSuiteを活用するパターンです。

少子高齢化や競争激化の背景のなか、国内企業の多くは岐路に立たされています。そして、数多くの企業が今後の事業発展のための選択を余儀なくされています。つまり事業承継として4つのオプション、株式公開(IPO)、後継者への承継、M&A(第三者への承継)、清算(廃業)のいずれかを選択することになります。

株式公開(IPO)や後継者への承継、M&Aをする場合には、かならず経営の透明性を担保する必要がでてきます。

たとえば、株式会社新総企では、より強い経営基盤を選択するために4度のM&Aを成功させています。その際に、投資ファンドからリアルタイムに経営データや事業進捗を求められるためにNetSuiteを導入しています。

今までは分断したアプリケーションを活用しデータをExcelで集計し加工するなど経営情報をステークホルダーに提供するための苦労と時間に裂いていたものを、NetSuiteの導入により全てのデータがリアルタイムに提供されるために、経営全体のサイクルを加速化し、結果として事業拡大とともにM&Aを数度短期間で実現させたのです。

もちろんIPOを目指す企業にとっても経営の透明性の確保のために一つのシステムで取引全体がNetSuiteで管理されているため、監査上も極めて有効であり、多くの企業がNetSuiteを活用し株式上場やM&Aを成功させています。

新興企業で急成長を目指す企業

3つ目は急成長企業を支える基盤としてのパターンです。

新興企業で急成長を目指す企業においては、本来の業務に集中することを最優先に捉える傾向があります。ITの保守やサポートは、本来注力すべき業務ではありません。もちろんバージョンアップのために自社の工数を裂くようなこともしたくありません。

そのような企業では、急成長に容易に耐えうるクラウドが最低限の要件になります。また、このような新興企業は、柔軟性とスケーラビリティに加えて、事業の舵取りもスピーディに行う必要がありリアルタイムな事業進捗の可視化は必要不可欠です。

たとえばGoProでは、NetSuiteを活用し急激な成長を実現しています。GoProでは、ビジネスの成長をNetSuiteが助けていることを公表しているだけでなく特に、財務の透明性、情報の正確性、コンプライアンスの確保について高い評価をしています。

また、サポートソフトウェアをクラウドで提供するZendesk では、GoProと同様の理由から小規模の会計ソフトからNetSuiteへ移行し急成長を遂げました。日本国内においても、LCC(ローコストキャリア)のPeach AviationがNetSuiteを採用しています。Peach Aviationでは、持たざる経営を実践しており、その利益をお客様へ還元することに貢献しています。クラウドの利点である短期導入という点でもわずか3ヶ月でシステムをカットオーバーさせています。Peach AviationはNetSuiteを採用した理由を以下のように述べています。

「NetSuiteはクラウドに特化したERPであり、システムを『持たない』仕組みを作りたいというPeachの要望に合致していました。業務拡大に伴い担当の社員が増えた場合でも、オンプレミス型のソフトウェアと違い電話一本でユーザー数を追加できるので簡単にスケールできるのは大きなメリットです。

また、海外路線展開を積極的に進めた場合でもすぐに現地通貨に対応できる多通貨対応機能や、経営にとって重要な情報の多角的な分析機能も備えているため、単なる経理のためのシステムを超えた拡張性に期待してNetSuiteを採用しました。

今ではリアルタイムに経営を把握できるため経営陣や株主、社員などにリアルタイムに情報を共有出来るだけでなく迅速な意思決定を実現可能な部分が大きなメリットになりました。」

中小企業で会計ソフトから移行し業務効率を向上させたい企業

最後、4つ目は会計ソフトからの移行のパターンです。

多くの中小企業は、財務会計を行う場合に自社が契約する税理士や会計士により会計ソフトの導入を推薦、導入される傾向があります。そして、それらは経理部門などの閉鎖された空間で利用されるためブラックボックス化されます。そして、在庫管理や物流、販売管理といったアプリケーションが企業内に乱立し、システムの連携が取れない状況に陥ります。

中小企業であればあるほど、迅速な経営が求められるにもかかわらず会計ソフトなどのシステムが個別最適化されすぎていて迅速な意思決定に支障をきたしているのです。ほとんどのNetSuiteユーザーは、なんらかの会計ソフトからの移行を実現しています。

これらの企業のゴールはリアルタイムな経営データの可視化と業務プロセスの統合にあります。業務プロセスを統合することで人手を介さないためにミスを極小化させるだけでなく、正確なデータをリアルタイムに閲覧できるようになります。ゆえに正しい意思決定を迅速に行うことが可能になるのです。

NetSuiteの事例ページでは、この会計ソフトからの移行事例が豊富に掲載されていますし、見積りから請求までの複雑な注文管理を統合し、財務会計と統合するケースが多く見られます。日本では馴染みの少ないAlton LaneやBig Agnesなどの企業名からもわかるように、そのような企業でもクラウドERPを導入し業務の効率化を図ろうということが強く感じられます。

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NetSuiteが向いていない企業

それではNetSuiteの導入が向いていない企業はあるのでしょうか。

事例をベースにグループ分けしている関係で、その真偽は定かではありませんが、おそらくNetSuiteが向いていない企業というのはないのではないかと思います。なぜならリアルタイムに経営を可視化したくない企業はないはずだからです。成長したくない企業もないでしょう。ERPのバージョンアップやそのサーバーのおもりに労力を使いたい人もいないはずです。

あるとすれば経理部門が、今までの会計ソフトは使いやすかったとか個別最適の話は多いかもしれません。その場合には、今後何が会社にとって本当に目指すべきなのか、そして何が必要かを、関係者で十分話し合うのが良いのではないでしょうか。

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まとめ

もはや北米ではクラウドファーストが当たり前になりつつあります。日本も多くの企業がクラウドへシフトしています。そして、その領域はビジネスクリティカルなERPの領域にまで広がりを見せつつあります。もし、今後クラウドERP NetSuiteの採用をご検討する企業は本記事を参考にしていただければ幸いです。

NetSuiteと会計パッケージの違い

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