日本メクトロンが販売管理で行き当たった課題とは? 発展的解消までの道のりを紹介

 2021.07.13  クラウドERP実践ポータル

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自動車部品で有名な日本メクトロンは急速な事業拡大により販売管理の面で課題に行き当たりました。このページでは、具体的にどのような課題にぶつかったのか、どのように課題を乗り越えたのかについて解説します。

日本メクトロンが販売管理で行き当たった課題とは? 発展的解消までの道のりを紹介

日本メクトロンとは

日本メクトロンは自動車部品メーカー大手NOK社の子会社です。子会社と言っても単なる下請け企業ではなく、その売上はNOK全体の4割近くを占めます。技術としてはフレキシブルプリント基盤(FPC)に強みを持ち、国内40%のシェアを誇っています。

また子会社でありながらグローバル展開しており、アジア・アメリカ・EUに広く生産拠点・販売拠点を擁しています。NOKグループの他の企業としては、シンジーテック、イーグル工業、NOKクリューバ、ユニマテックがあります。

その中でも日本メクトロンはNOKグループの中核と言えるでしょう。NOKのオイルシールは国内シェア70%、世界でも50%のシェアを誇っています。オイルシールの利用シーンとしては自動車が中心ですが、スマートフォンやウェアラブル端末等にも使われています。

今後も間違いなく需要のある電子部品で高いシェアを誇っている企業です。

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日本メクトロンが販売管理で抱えた課題

今でこそ世界的に技術が認められ成功している日本メクトロンですが、特に販売管理面で大きな課題を抱えていました。

販売管理業務が膨大化・複雑化した背景

日本メクトロンは自社で既定の製品を生産しているわけではありません。顧客からの注文に合わせてすべて受注生産しています。顧客のニーズに合わせた製品を独自で製造しているので、製品の情報量は膨大なものにならざるを得ません。

また日本メクトロンは急速に成長しました。短期間で国内外に多数の拠点を設立したので、それぞれの拠点で経営方針を統一する時間がありませんでした。その結果、入力や集計が複雑化・属人化してしまうということがあったのです。

それぞれの現場で培ってきた作業工程がすべて無駄というわけではありませんが、非効率であることは否定できません。非効率な作業に時間と労力を割くことをやめれば、その分より重要な作業に回すことが可能です。

販売管理業務で発生した具体的課題

顧客ごとに個別の対応をする必要があるうえに急成長した日本メクトロンは、販売管理業務の効率化にまで手が回っていませんでした。販売管理の労力は最小限に抑えるためにエクセルで集計を行ったのですが、これはすべて手作業で非効率です。

また、セクセルで集計を行うだけでは本社に報告する書類としては不完全です。そのためレポートとして書類を成形する必要があります。このレポート作成に忙殺され肝心の分析ができないという課題もありました。

New call-to-action
New call-to-action

エクセル作業やレポート作成は手作業なので、非効率なだけでなく入力ミスも生じます。拠点ごとに簡易的なマクロを作成して処理を行っていたのですが、マクロの内容にも出力されるデータにもばらつきがありました。本社で使用するデータとして、手間がかかる状態です。

日本メクトロンはいかに販売管理の課題を解決したか?

日本メクトロンはいかにして販売管理の課題を解説したのでしょうか。結論としてはPBCSを導入することで業務を効率化し、なおかつ処理を自動化することで人為的なミスを削減しました。。

コンパクトに導入可能だったPBCS

PBCS(現・Oracle EPM Cloud)は販売管理を自動化し、クラウド上で自動的に共有まで行うツールです。つまりフォームに従って情報を入力すればレポートまで自動的に出力され、またツールがクラウド上にあるのでリアルタイムで拠点全体に共有されるということです。

そしてこのPBCSはコンパクトに導入可能で、コストパフォーマンスが良いという特徴があります。PBCSはクラウドのため小さく産んで大きく育てられたということです。具体的には最小限の機能から導入をはじめ、必要に応じて随時機能追加が可能です。

最初から機能が多すぎてもコストがかかるだけでなく使いこなす手間がかかるので、初期段階では機能を最小限に絞っていることは非常に理にかなっているでしょう。こうすることで各拠点の担当者がスムーズにツールを使用できます。

そしてこの最小限の機能は包括的なパッケージとして提供されるので、自社のIT部門に負担をかけず導入できました。さらにPBCSはエクセルのUIが利用できる機能Smart Viewを持っているので、現場ユーザーがスムーズに移行できたという経緯もあります。

既存のデータを簡単に移行できるという点も大きなメリットと言えるでしょう。現在も多段階に分けての導入の深化が進められています。実際既存のデータの移行に不安があり、その結果新たなシステムを導入することができないという事例も珍しくありません。

その点PBCSはマイクロオフィスのソフトと互換性があるのでエクセルで管理されているデータの移行がスムーズです。長年エクセルでデータを管理してきた場合でも、PBCSの導入は安心できると言えるでしょう。

販売管理業務が大幅に改善

日本メクトロンではPBCSを導入することで、結果的に販売管理業務が大幅に改善されました。具体的に得られたメリットとして、まずファイルや業務の重複が一元化により解消されました。

従来は各拠点の担当者が独自にエクセルでファイルを作成し、報告している状態でした。拠点ごとに内容の形式が異なり、情報をまとめてもデータが点在します。無駄な資料作成もその確認作業も削減すべき労力、時間と言えるでしょう。

PBCSを導入すればフォームに従ってデータを入力するだけで自動的にデータが一元化されます。その結果、数日がかりだった予算管理業務が数時間まで短縮されました。資料の作成、確認、情報の集約がすべて効率化されたからです。

最終的には、年間2,500時間もの業務時間短縮を実現しています。業務時間を短縮できたことはもちろん、迅速な意思決定や人為的なミスの削減にも貢献しています。間接的にはコスト削減だけでなく売上アップにも大幅に貢献していると言えるでしょう。

年間これだけの時間が節約できた分はさらな事業展開に割き、事業展開後に新たにできる拠点でもPBCSが使われます。PBCSに入力したデータは自動的に共有されて経営改善に役立てられるので、さらに売上アップに貢献するという好循環が生まれます。

販売管理の高度化を実現

日本メクトロンでは従来まではエクセルのピボットテーブルで販売管理を行っていました。ピボットテーブルでは定型の集計データを出力するだけでしたが、PBCSによってさまざまな視点やタイムスパンで多角的な分析が可能となりました。

またPBCSはデータを入力するだけで随時自動的で集計が行われます。そしてこのデータはオンライン上で共有されるので、販売進捗管理は日次で可視化し現場で掘り下げることが可能です。

業務改善で生み出された余力によりさらなる経営管理の高度化につながります。販売管理を効率化することは、業務改善につながり、最終的には企業経営の高度化につながるのです。今後事業拡大した際にも管理業務が効率的に可能で、迅速な判断で舵切りができます。

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まとめ

日本メクトロンは販売管理が非効率であるために時間と労力が奪われる、人為的なミスが生じる、データが分散していて経営改善に役立てにくい、といった課題にぶつかりました。この課題を解決するために貢献したのがOracle EPM Cloudです。

Oracle EPM Cloudはデータを入力するだけで自動的に必要なデータが集計され、これがリアルタイムでオンライン上にて共有されます。集計や部門間での連携の手間なく必要なデータを閲覧できるので、日本メクトロンの経営改善に大幅に貢献しました。

販売管理の効率化ツールとして、Oracle EPM Cloudは理想的なツールと言えますので、一度検討してみてはいかがでしょうか。

日本メクトロンが「年間2,500時間」の業務改善で選択した販売管理の仕組み

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