予算編成業務の概要と進め方

 2019.07.26  クラウドERP編集部

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毎年、予算編成に苦慮している企業は決して少なくないでしょう。組織的な取り組みになりますし、予算編成にかかわる人が多いため、コミュニケーションコストが増大し、いろいろな苦労があるかと思います。

次年度もしっかりと売上と利益をあげ、積極的な投資をして企業の成長体質を作るためには、しっかりと予算編成を立て、目標とする売上や費用の金額を計画通りに積み上げていくことが大切です。では、予算編成ではどのような点に注意して進めていけばよいのか?

本稿では予算編成業務の概要と進め方について紹介していきますので、予算編成の基本を振り返りたい、そもそも予算編成についてよく知らないという方は、ぜひ参考にしてください。

budgeting

予算体系と一般的なフロー

予算は、損益予算・資金予算・資本予算とおおまかに分類され、3つの予算を合わせたものを“総合予算”と呼びます。それぞれの予算区分には、会社の部門ごとの予算に細分化されていき、編成されます。すみずみから積み上がった総合予算から財務諸表の見積として損益計算書予算・賃借対照表予算・キャッシュフロー計算書予算といった、予算財務諸表を作成していきます。

予算編成の一般的なフローとしては、トップダウン方式とボトムアップ方式の2パターンがあります。トップダウン方式は上層部にて決定した経営計画や売上・利益目標から、経営企画や総務部が逆算して部門ごとの予算に落とし込んでいきます。部門や社員に明確な目標が与えられ、かつ役割を責任の範囲をハッキリとさせるメリットがあります。

ただし、トップダウン方式は末端の階層まで予算が作られるわけではなく、多くの場合は規範を示す役割として事業部レベルの階層まで落とし込むため、現実的な予算編成とは乖離している可能性があります。

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一方、ボトムアップ方式は下から予算編成を積み上げる方法です、部門や課、場合によっては担当者レベル、商品レベルなど現場に近い箇所から予算を見積、これを積み上げていって予算編成を作ります。トップダウン方式よりも現実的な予算編成が可能なのがメリットですが、部門や課、担当者の独自な判断で予算編成を決定していくため、経営目標と乖離する可能性があります。

実際の予算編成フローでは、2つの方法を組み合わせて行うことが多いでしょう。まずは経営計画や利益目標から総務部が部門ごとにトップダウン方式で予算編成を組み、その後は部門や課、担当者が予算編成の妥当性を検証して現実的な数字へと調整していきます。

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予算編成業務の進め方

上記で予算編成のフローについて簡単に説明しましたが、実際はもっと複雑なプロセスを経過します。ここでは、予算編成業務の進め方について紹介します。

Step1. 利益に対する予算金額を策定する

予算編成業務の最初のステップは、会社が目標とする利益(利益目標)を策定することです。予算として用いるのは営業利益または経常利益というケースが多く、これらは上層部が決定していきます。

  • 営業利益:売上総利益-販売費及び一般管理費
  • 経常利益:営業利益+営業外収益-営業外費用

資産運用などの財務活動が多い会社では、経常利益を目標基準にすることが多くなります。どの利益を目標基準とするかは会社ごとの判断によるものの、利益目標を策定するときに直近の期を参考にするのは共通です。そこから次年度の増益予測等を加味して、利益目標を策定していきます。

Step2. 費用を予算化する

利益目標から利益予算が決定したら、費用の予算化を行っていきます。

A)人件費

まずは固定費となる人件費の予算策定から進めていきます。主な担当が経理部・人事部・経営企画部などです。人件費では最初にすべての部門責任者が次年度の部門人員計画を立案し、予算編成をとりまとめている部門に情報を提出します。受領した担当部門は各社員の基本給や各種手当などにもとづいて次年度に発生する人件費を試算し、部門別に人件費予算金額を算出します。部門の増員を予定している場合は、類似の社員をもとにして人件費を増額しましょう。

B)減価償却費

減価償却費の予算編成は会社によって差が出る作業です。一般的には、経理部から各部門に固定資産リストを配布し、次年度に購入予定の資産を記入して介してもらいます。その後、資産の見積金額をもとに予算を算出します。

C)その他費用

その他の費用としてはオフィスやテナントの賃料、インターネット回線の通信料、保険料、光熱費等があります。これらには毎月定額の費用と、月々で変動する費用項目がありますので、どのような費用があるかを整理する作業が発生します。この作業を通じ、次年度も必要な費用であるか、予算の妥当性の見直しを行います。

Step3. 売上予算を策定する

売上計上が発生する部門が、異費用の予算を受けた後は次年度の売上予算について検討します。前期の予算や実績、次年度の見通しをもとにしながら、上層部から各部門や課に求められている利益を達成できるように、毎月の目標金額を定めていきます。

Step4. 販売管理費を予算化する

費用の一種に販売管理費(販売費および一般管理費)があります。売上計上部門に策定が任されている場合は、売上予算と当時に対応が必要でしょう。

Step5. 各部門の予算を集計する

予算編成を取りまとめている部門では、核部門が策定した予算の結果を集計し、合算して会社全体の予算とします。

Step6. 利益予算との差異を調整する

上層部が策定した利益予算と、各部門から集計した予算の利益金額に差異があり、目標に届いていない場合には各部門との調整を行います。基本的には売上を増やすか、費用を減らすことになり、どの部門に再検討をしてもらうかは部門別の利益などを考慮しながら決めていくことになります。

以上が一般的な予算編成業務の流れです。すべて手作業で行うには時間と手間がかかりますが、正確な予算編成を組むことは計画的な経営活動を実施する上で欠かせません。

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予算編成を楽にするEPM(Enterprise Performance Management)

予算編成を組むためには、組織的に多くの業務に取り組む必要があります。しかし、予算編成時期と繁忙期が重なり、次年度の予算編成がスムーズに進まない、コミュニケーションコストが多くて予算編成がなかなか策定されないなどの問題があります。

そこでおすすめなのがEPM(Enterprise Performance Panagement)です。例えばオラクルが提供するOracle EPM Cloudは、予算編成に必要なデータを社内全体のシステムから収集することができ、予算編成にかかるプロセスを大幅に削減できます。また、Oracle EPM Cloudを導入することで部門ごとのシステムが自動的に連携されるため、業務効率効果が大きく、システムの個別最適化から脱却した全社最適化を目指すことが可能です。

予算編成について効率化したい、手間を少なくしたいなどのニーズがある場合は、この機会にOracle EPM Cloudをぜひご検討ください。

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